國神(くにつかみ)神社(2017年福井の旅)(坂井市)
福井大地震で残った木
戦後間もない昭和23年6月28日、
福井県坂井市丸岡町を震源とする
大地震が発生しています。
もちろん僕が生まれるずっと前の事ですが、
この地震は
東日本大震災、阪神淡路大震災に次ぐ
近年では3番目に被害が大きな地震です。
その震源地だった丸岡町では、
多くの建物が被害を受け丸岡城は倒壊し、
そして、ここ國神神社も例外ではなく、
神社の社殿は倒壊し、
その敷地の数百年の樹齢をもつ
大杉、大銀杏、大ケヤキなどが
焼失してしまいました。
恐らく空襲で焼け野原のように
なったみたいだったと想像出来ます。
そんな中、たった一本だけ残ったのが
このタブの木でした。
神社から徒歩10秒(笑)
今では國神神社の境内外の
道路脇に存在しています。
(境内地なのかも知れませんが)
道路にはみ出ていますが、
もともとは「木」が先にあったはず。
道路という新入りにも
優しく接するタブの木です(笑)
主幹が折れて、
横広がりになったのでしょうか?
しかし、それはそれで、
良い形になって成長しています。
地震の後、境内地だったここは
区画整理で道路になったのでしょう…
しかしこの木がここにあるだけで、
福井大震災から立ち直る市民の希望にも
なったのではと想像しながら
眺めていると、その視線の先に
見えたのは丸岡城です!
國神神社と同じく
福井大地震で倒壊した丸岡城が、
地震から約7年後、
再びそびえ建つ姿を見た坂井市民は、
大きな希望と勇気が、
湧いてきたに違いありません。
國神神社参拝前からこのような
自然の樹木と、人々の英知の塊である
400年前の建物を見ることが出来たことは
本当に有り難いことでした。
今、2016年の熊本地震で、
大きな被害が出た
熊本城が急ピッチで再生されています。
熊本市民の心の支えとなる熊本城もまた
丸岡城と同じく復興のシンボルとして、
熊本市民を勇気づけてくれるのでしょう。
人間、心が大切だといいますが、
目に見える物も心と同様に
大切な物なのですね。
國神神社へ
丸岡城、日本一短い手紙の館から
車で3分ほどで國神神社です。
先ほどのタブの木は、國神神社の
駐車場に車を置いて見に行きました。
境内入り口の鳥居。
左右の貫(二番目の横棒)が
柱からはみ出ない
かなり珍しい「中山鳥居」が
僕の目を引きます。
手水舎から見る参道と拝殿。
近年、この龍の口から水が流れるタイプの
手水舎が増えている気がします。
日の丸が青空に眩しいですね!
阿形の狛犬の足元には、
草が生えています。
こんな石やコンクリに
根を張って逞しく生きる姿、
本当に見習いたいものです。
吽形の狛犬。
神額を書いた人の名前、
「福井県知事北栄造謹書」
う〜ん何とか読めた(笑)
上手いのか、そうでないかは
僕にはわかりませんが、
神額自体は立派です。
注連縄は一直線タイプ。
そして、稲荷神社の注連縄も
同じく一直線です。
そして、衝撃的なものが
こちら。
カーポートを赤く塗って
稲荷神社の参道とご社殿を覆っています!
機能的かつ経済的なものを集約した結果、
カーポートという結論だったのかな?
社務所にて御朱印を貰い、
その後、ツーショットで参拝は完了。
妻の頭で拝殿が見えてませんね(汗)