大隣寺・二本松少年隊の墓
諦めない心
大隣寺の営業時間は17時まで。
僕たちが到着したのは17時1分。
ご本尊には申し訳ないけれど
二本松少年隊のお墓が主目的なので、
本堂が閉まっても、
お墓参りは出来るかもと
とにかく境内に入る事に・・・
すると
本堂もまだ開いていて、
運よく参拝できたのです・・・
「諦めない心」というもの、
ある意味、
厚かましさと表裏一体かも知れませんが、
お優しい仏様ですから
きっと僕たちの参拝は、
喜んでいただけたはすです(笑)
参道
車を停め、小走りで境内へ。
まずは参道前のお地蔵様にご挨拶。
境内案内図で、
二本松少年隊のお墓を確認。
「曹洞宗 大隣寺」
今年4月、
福井県の永平寺に参拝して以来、
青森の恐山菩提寺、
福島県会津坂下町の
中野竹子墓所がある法界寺、
山形県米沢市の
直江兼続夫妻の墓所がある林泉寺など
何かと曹洞宗のお寺とは
ご縁がありますね。
これも道元禅師のお導きでしょう!
参道の起点に建つ墓石。
「二本松少年隊
副隊長 二階堂衛守 三十三才
隊士 岡山篤次郎 十三才
戦死之地」
僅か、十三才ですよ・・・
ここに眠る魂に、
ただただ、ご冥福を祈るのみ・・・
山門跡と参道を覆うかのような
見事な枝垂れ桜。
案内を抜粋すると
以下になります。
「二代丹羽長重公は、
初代長秀公の菩提を弔う為、
寛永四年(1627)越前国の
融法全祝大和尚を招き、
白川(河)の地に大隣寺を建立した。
寛永二十年(1643)
三代光重公は白川より
二本松へ国替となり、
同年冬には大隣寺も当地に移り、
二本松藩主歴代の菩提寺となった。
伽藍は数度となく
改築・改修が行われたが、
文化八年(1811)の大改築によって
現有の本堂ができた。
戊辰の役直後には、
二本松藩庁の仮事務所や
藩校などにも使用された。
寺号は、初代長秀公の法名
「総光寺殿大隣宗徳大居士」の
大隣に由来し、
寺紋は丹羽家の「違棒」を用いている。」
ここでは家紋「X」を、
直違紋(すじかいもん)ではなく
違棒と呼んでいるようですね。
本堂
時間が無いので、とにかく本堂へ(笑)
お〜扉が開いてる〜!
「早く参拝しなきゃ!」と妻。
そして即参拝完了。
屋根の「X」。
唐破風と屋根の「X」三連発(笑)
これで、
丹羽氏の菩提寺である事を再確認。
二本松少年隊の墓
ラッキーにも本堂に参拝でき、
ホッとしながら
二本松少年隊のお墓へ。
案内には、
「二本松少年隊の墓
慶応四年(1868)七月二十六日、
三春藩の突然の降伏により
二本松藩の横腹を突く形となった西軍は、
潮の如く二本松城下に迫りつつあった。
そのため藩は止むなく少年達の
出陣を命じることとなり、
十二歳から十七歳までの六十二名が緊急に
各隊に配属され、
西軍との応戦体制に入った。
二十九日朝、隊長木村銃太郎・
副隊長二階堂衛守の率いる
少年隊士二十五名が出陣した
大壇口で戦闘が開始された。
奮戦するも隊長が敵弾に倒れ、
大壇口の戦いは終わった。
その後、少年隊士は戦いを続け、
計十四名の戦死者を数えた。
維新の夜明けを前に
義に殉じた少年達の壮烈な戦死を偲び、
その忠魂を讃え、心から冥福を祈る
参詣者が今も絶えない。
隊長・副隊長と十四名の
少年隊士の魂がここに眠る。」
このように記されています。
三春藩の降伏がなければ、
逆に三春藩の悲劇が
起きたのでしょう・・
戦いというもの、
何が正解なのかは分かりません・・
二本松少年隊墓所全景。
全体が木の葉に覆われて、
ここだけ特別に護られた感じです。
正面。
側面から。
「戦死群霊○」
(○は読めない文字)
戊辰戦争において、
奥羽越列藩同盟側で
戦死した人のお墓同様、
やはりここでも「戦死」としか
刻まれていません・・・
供養さえも憚られるというのが、
戊辰戦争で逆賊とされた人々の
大きなの悲劇かと思います・・
向かって右側の隊士の墓。
一番左が大壇口で戦死した隊長、
木村銃太郎(享年22歳)の墓で、
真ん中が大隣寺の石段下で戦死した、
岡山篤次郎(享年13歳)の墓です。
少年隊士7人の享年を左から順に
書き出すと、
15歳、14歳、14歳、
13歳、13歳、13歳、13歳。
これは・・・
もう言葉がありません・・・
歴史を紡いでくださった先人達に、
ひたすら哀悼の誠を捧げるのみです・・
向かって左側の隊士の墓。
13歳の岡山篤次郎と共に、
この寺で戦死した副隊長、
二階堂衛守(33歳)の墓が一番右で、
それに続いて、享年16歳、3名、
17歳、4名のお墓が並んでいます。
皆様、安らかに・・・
お眠りください・・・。
二本松少年隊のお墓近くに建つ
会津藩、仙台藩戊辰戦役供養塔に参拝。
お墓参りという
思いを遂げることができ、
これで心置きなく、
福岡に帰ることができます。
二本松観光センター隊士館
大隣寺と道路を挟んだ
向かい側にあるのが、
二本松観光センターです。
食事やお土産処なんですが、
営業時間はとっくに過ぎています。
ただ、
僕たちが見たいのは店の外に立つ、
二本松少年隊の人形達なので、
問題は無し(笑)
お〜いた〜!
なんともシュールな光景に、
昭和ノスタルジーを感じます。
「みやげ品」の上にも
御三方がいらっしゃいますね!
悲劇をこうして、
楽しく紹介されている
二本松観光センターさん、
ホントに素晴らしいお店ですよ!
Comment
墓参が終点。なんと!深く、清々しく、素敵な旅でせう、、
源能直様
またまたコメント感謝です!
お墓から知る歴史も
深いものがありますね!