2020/07/12
大己貴神社(福岡県筑前町)後編
古いものと新しいもの
前編でも書きましたが、
大己貴神社(おおなむちじんじゃ)は
親しみをこめて、
「おんがさま」と呼ばれています。
そんな、おんがさまは、
古いものと新しいもので、
僕たちをもてなしてくださいました。
古いものとは、江戸時代建立の
本殿や、燈籠、狛犬などの石造物、
そして、絵馬などで、
これらを見て、神社の歴史や文化を
肌で感じる事が出来ます。
そして、新しいものとは、
神社の向かいにある
「歴史の里公園」です。
ここは、日本神話を元に、
御祭神の大己貴命のエピソードを
いろんな遊具にして、
自らが体験出来るという、
素晴らしい構想で造られています。
もちろん、古いものも、新しいものも、
人の心があってこそ
生きて来るものですから、
僕がこれらに感動するのは、
やはり宮司さんはじめ崇敬者の方々の
「心」があっての事でしょう。
絵馬殿
本殿の参拝を終えた僕たちは、
境内の散策へと向かいます。
まず最初は、
古い絵馬がたくさん掲げられた
絵馬殿に入ってみました。
この御社殿側面と相対するように
社務所と、絵馬殿が建っています。
絵馬殿。
建物の左端には、
スリッパまでが準備されています。
何という気遣いでしょうか。
ここにも宮司さんの配慮を
感じずにはいられません。
そして、絵馬殿で、
最初に目に飛び込んでくるのが、
真ん中に飾られているこちらの絵馬です。
天保八年(1837年)の奉納で、
加藤清正の虎退治のようですね。
額縁も立派ですし、
何よりも200年近く経っても
色褪せが少ないのには驚きます。
天井には恵方盤。
奥に見える
「まごころ こめた おもてなし」の
看板に思わず、
「確かに!間違いない」
と心で叫んだ僕です(笑)
こちらは天保四年(1833年)奉納。
武田信玄と上杉謙信でしょうか?
額縁の角が鉄製で豪華な絵馬。
安政三年(1856年)の奉納です。
こちらは文久二年(1862年)の奉納で、
額縁角の鉄枠も完全に残っていますね。
境内社など
ここからは境内社などへご挨拶。
日露戦役記念碑。
八幡宮。
御祭神の神功皇后と応神天皇も
キャラクター化して描かれています。
須賀神社。
天満宮。
案内のに書かれている
【なで牛】(現在は無い)
というのは、戦時中の金属供出で、
溶かされてしまったのかもですね・・・
主(なで牛)を失った台座の上には、
塚明神、大己貴命、事代主命の
神石が祀られ、
その前には
多くの賽銭が置かれています。
崇敬者の方々の思いが
ひしひしと伝わってきますね。
大黒様の像。
間違いなく「招福」されそうです。
神体山遙拝所
大黒様の奥には
神体山遥拝所があります。
親切な案内。
御神木を通って奥へ進みます。
遙拝所参道。
遙拝所。
神体山が見えています。
遥拝。
麓の田んぼを歩くシラサギの姿に
癒やされました。
歴史の里公園
散策を終えた僕たちは、
神社の向かい側にある
歴史の里公園を目指します。
帰りの参道。
相変わらず木漏れ日が清々しい。
大己貴神社の駐車場は、
歴史の里公園の駐車場でもあります。
神功皇后と羽白熊鷲の説話。
歴史の里公園の案内。
冒頭で書いたように、
神話に出てくる大己貴命の
体験がここで、遊具となっています。
いくつかを紹介すると・・・
因幡の白兎・・・飛び石
大木越え・・・大木のシーソー
蛇の部屋・・・ゆきにくい床の部屋
ヤマタノオロチ・・・ネットトンネル
こんな感じです。
神話を知っている人ならば、
「あ~あれね!」と理解出来、
知らない人には、
新鮮な楽しさを味あわせてくれますよ!
こちらのレリーフも
3つのエピソードを表しています。
建物の屋根には千木もあって、
神社の雰囲気も醸し出しています。
遊具で遊ぶ体力が無かったので(汗)、
ここから眺めて終了(笑)
これで、大己貴神社の参拝も完了です。