宮崎縣護國神社(宮崎県宮崎市)
終戦後建てられた護國神社
幕末期、高杉晋作の発議で、
奇兵隊の霊を祀る為の
櫻山招魂所が下関に建立されて以来、
日本各地に多くの招魂所が出来、
やがて、「招魂社」となり
国のために命を捧げられた英霊を
祀っていました。
その「招魂社」という名前が、
内務省令により
「護國神社」と改称されたのが、
昭和14年の事です。
しかし、この時、宮崎県には、
招魂社は無く、従って
護國神社も存在していませんでした。
Wikipediaを要約すると
「宮崎縣護國神社は、
1943年(昭和18年)に
創立許可を得て造営に着手したが、
整地作業が終わり建築用材及び
建設資金を集めた時点で終戦を迎えたため、
GHQ宮崎軍民政部長官の厳命で
建設放棄を余儀なくされた。
主権回復後の
1953年(昭和28年)4月に
再建に着手し、
宮崎神宮の境内に建設された。
1955年(昭和30年)3月10日竣工、
同日鎮座祭が斎行された。」
このような歴史があるのが、
宮崎縣護國神社です。
戦後、10年経って
護國神社が建てられたのは、
やはり、命を賭して国を守り、
今に繋げてくださった祖先への感謝と
戦争をしない平和な世界を望む
人々の一途な心があったからこそでしょう。
宮崎神宮の車祓所
宮崎神宮の参道を進むと、
しばらくして左手に、
「護国神社」の案内板が見えて来ます。
ここを左折して、
少し行くと護國神社の境内へと
出るはずと思いつつ歩いてみると
本殿らしきものが見えて来ました。
これが護國神社の御本殿か!?
宮崎神宮の境内にあるから
やっぱり規模は小さいのかな?
そう思いながら拝殿に回ってみると
なんだか様子が違うような・・・
妻が、「車祓所って書いてあるよ」と一言。
そう言われ、ようやくこのご社殿が、
護國神社ではなく、
宮崎神宮の車祓所である事を
理解したのです(笑)
祓所なのに、
まるで本社の如く、
大きく立派な手水舎と、
手水鉢で迎えてくれます。
ここまで立派な車祓所は
あまり記憶にありません。
僕たちは車のお祓いはしませんが、
何となく頭が下がるほどの
オーラがありますね。
宮崎縣護國神社へ
間違いも旅のうち(笑)、
ようやく護國神社の正面入口に到着です。
鳥居の右側には、自然石を加工した社号標が
そびえています。
境内へ。
社頭には、平成天皇、今の上皇陛下が
退位前に述べられた
御英霊の方々を思い、
これからの平和を願う、
心に染みるお言葉が掲げてあります。
社務所前。
ここで、参拝に先立ち、
御朱印を授与していただきました。
護國神社らしい文字。
ご社殿へ。
戦後作られたにも関わらず、
ご社殿の前には大勢の兵隊さんが並べるよう
広大なスペースが設けられていますね。
御英霊の御魂たちが、
ここに集まれるようにとの思いが
伝わって来て、心に響きます・・・
参道右側の灯籠には、
「忠魂不滅」の文字。
左側には、
「日本不滅」の文字が刻まれています。
拝殿にて参拝。
妻は護國神社に参拝するたびに、
自然と涙が出るそうです・・・
前世というものがあれば、
恐らく特攻隊員だったはず・・・
左が拝殿、右奥が本殿。
灯籠には「海ゆかば」の歌詞が。
妻は、口ずさんでいました・・・
幣殿がなんか渡り廊下的で
ちょっとお洒落ですね。
白亜の本殿。
御英霊達の国を守り、
子孫に繋げてくださった、
崇高な意志を感じます。
敷地内は本殿も含め一周出来ます。
参拝後のツーショット。
妻は海軍式の敬礼。
慰霊碑
境内の周囲には、
護國神社らしい慰霊碑が
数多く建てられています。
宮崎縣護國神社のサイトを
参考にそれぞれを紹介してみます。
「永峯肇 辞世の句の碑」
昭和19年10月25日、
公式には最初の特攻隊である
関行男大尉を隊長とする
敷島隊の5機のうちの一機として、
フィリピン沖で散華された宮崎出身の
永峯肇さんの句碑です。
「特攻勇士之像」
平成31年3月28日ですから
今年の建立です。
左が、「広七三一○部隊発祥記念碑」
右が、「富山丸戦没者の慰霊碑」
「歩兵第七十二連隊 慰霊碑」
「台湾歩兵第一連隊
宮崎県出身戦歿者慰霊之碑」
「鎮魂碑」
「第三十七師団戦歿者慰霊の碑」
左側に馬の銅像を建てた
「馬魂碑」も寄り添うようにあります。
馬顔絵馬
社務所前の絵馬掛所。
案内には「軍馬」と書かれています。
馬の鎮魂をとの思いを込めて、
ここに奉納されたそうです。
「馬顔絵馬」と名付けられた
自分で馬の顔を書き込む絵馬。
これを奉納すれば、
何事も「ウマく行く」かも(笑)
馬づらした妻?とツーショット(笑)
遺品館
社務所前にはもう一つ
忘れてはならない場所があります。
御英霊の遺品を集めた「遺品館」です。
電気を付けて、
見終わったら消す(笑)
心に突き刺さるものもあり、
遺品の写真は控えました・・。
今日のふしぎ発見
本殿の飾り?
この物体は何でしょうか?
未だに謎です。