2022/01/22
事任八幡宮(静岡県掛川市)前編
千年の時を経て・・・
事任八幡宮は、
「ことのままはちまんぐう」と
読みます。
事任八幡宮のサイトを拝見すると
創建以来、神社さんが歩んできた
並々ならぬ歴史を知ることが出来、
「八幡宮」が全国に多い理由も
よく分かりました・・・
その一部を敬意を持って抜粋してみます。
「醍醐天皇の御代に選上された
「延喜式神名帳」には、
遠江国佐野郡四座の1つとして
「己等乃麻知神社」があげられています。
また、平安時代、清少納言が書いた
「枕草子」の中に
「ことのまま明神いとたのもし」と
書かれた項があります。
平安時代には、「ことのままの神」が
都にまで伝わっていたとわかります。
ことのままの神は、
「願い事のままにかなえてくださる神」
として伝わっていたようです。
その後源頼義が、
京都より石清水八幡宮を
当社に勧請したのは
康平5年(1062年)でした。
武家社会の世の中となり
八幡神が武家の守り神として広まったので、
当社も「八幡宮」を
称するようになりました。
八幡神を守り神として奉る世の中で、
異なる神名のまま
社をお守りすることは厳しく、
多くの神社が社を廃されることをおそれて
名前を変更した時代でした。」
(中略)
「江戸時代の記述では、
「己等乃麻知神社
日坂の少し西の方、宮村にあり。
今誉田八幡宮を称す。
延喜式内佐野郡に属す」とあります。
江戸時代の通称は「誉田八幡宮」でした。
旅に携えた東海道の道中案内図などには
必ずと言ってよいほど
誉田八幡が記されていました。
この時代は「ことのまま」が忘れられかけた
「ことのまま」空白の時代でした。」
(中略)
「当社では、「ことのままおこし」として、
改めて己等乃麻知比売命様を
里宮にお迎えすると共に、
「ことのまま」に関する
種々の史料を添えて神社本庁に
「己等乃麻知比売命」が
主祭神として認められるよう
申請いたしました。
そして、やっと平成11年に
県知事の認証書の交付を受けました。
主祭神「己等乃麻知比売命」と共に
八幡大神三柱をお祀りする新たな
「事任八幡宮」となり
現在に至っております。」
武家社会というものが、
神社に与えたプレッシャーが、
計り知れなかった事、
そして、
本来の御祭神が、
正式に認められるまで、
千年の時が過ぎていた事・・・
神社さんの積年の努力と忍耐、
ただただ頭が下がるばかりです。
南口鳥居
島田市の諏訪原城から
車で約10分ほど、
事任八幡宮に到着です。
神社の前は、心癒される
のどかな田園風景が広がっています。
南口。
神社さんのサイトによると
駐車場からの利便性を考慮した
新しい入り口で、
本来は東海道側からの
横参道のみだったそうです。
南口鳥居から境内へ。
本参道
改めて本参道から参拝へ
メイン通りに面した古い石橋。
石橋を渡り境内へ。
「遠江の国一の宮
式内
事任八幡宮
古称 己等乃麻知神社」
ちゃんと「古称」も記され、
御祭神も、
「己等乃麻知媛命」が、
最初に書かれ、
その後が八幡神となていています。
冒頭に書いた
神社さんのお気持ちが
伝わる素敵な案内ですね!
左右の灯籠には、
「天保九戊戌歳八月日」と
刻まれていますので、
西暦1838年の寄進です。
参道の杉群。
参拝前、社務所にて
御朱印をお願いすることに。
受付前には、
ソーシャルディスタンスを考慮し、
立ち位置をわかりやすくする
丸い輪っかが置かれているのが、
何とも優しいですね。
御朱印。
御社殿へ
ようやく御社殿へと向かいます。
御神木の大楠と社殿と手水舎。
四方には木鼻もついていて、
立派な手水舎ですね。
御由緒。
紅葉と御社殿。
二の鳥居。
拝殿へ。
参拝。
拝殿前の黄色の絨毯。
実は、ここは人気のスポットで、
人が写り込まない写真は
なかなか撮れません・・・。
絨毯の主は御神木のイチョウです。
いいもの見させてくれて、
ありがとう!イチョウさん(笑)
日本一の大笛
拝殿横の建物で見たのが、
日本一の大笛と書かれた笛です。
演奏するのもではなく、
鑑賞するものでしょうか?
事任八幡宮の大スギ
拝殿右横にそびえるのが、
事任八幡宮の大スギです。
案内では、
「高さ36.5m、目通り6.3m
根回り11.2mの巨樹です。
樹勢は良好で、枝ぶりも良よく、
たくましさのみなぎる木で、
昔から「八幡宮の大杉さん」と親しまれ、
また、本殿の東奥にあることから、
御神木として「東の宮様」と
敬われています。」
このように書かれています。
黄色の絨毯を歩き大杉さんへ。
参拝。
拝殿越しの大杉さん。
紅葉と本殿と大杉さん。
ツーショットと大杉さん(一部)。
この後は境内社などへの参拝へ。
(続く)
本日の神紋
事任八幡宮の神紋は
ちょっと珍しいものでした。
三つ巴はよく見かけますが、
右側の神紋は初めて見るもの・・・
調べてもなかなか分からなかったのですが、
このブログを書いていて、
「亀甲に卜定」と判明。
ようやくモヤモヤが取れた次第です(笑)