皇大神社(京都府福知山市)前編
御由緒
豊受大神社でも書きましたが、
「元伊勢」というのは、
現在の三重県伊勢市に
皇大神宮(内宮)、
豊受大神宮(外宮)が鎮座する以前、
一時的に祀られたとされる場所で、
その一つが福知山市の皇大神社です。
御由緒などをWikipediaで調べると
「倭姫命(やまとひめのみこと)世記に、
崇神天皇39年、天照太神を奉じた
豊鋤入姫命
(とよすきいりひめのみこと)が
鎮座地を求めて
但波(丹波)国へ遷幸し、
吉佐宮を築いて4年間奉斎したと記すが、
社伝によれば、当神社はその旧跡」
「また、それとは別に、
用明天皇の皇子麻呂子親王が
当地の兇賊を成敗するに際して
勧請したものであるとの異伝もある」
このように書かれています。
元伊勢とは別の伝承もあったのですね。
皇大神社へ
元伊勢の「外宮」である
豊受大神社から車で約7分ほどで、
元伊勢の「内宮」、皇大神社に到着。
神社周辺には有料駐車場が
多くありますが、
広くて停めやすい
無料駐車場を見つけたので、
そこに駐車しました。
参道。
元伊勢案内図。
その下に置かれた
多量の「杖」こそ、これからの道が、
決して平坦では無い事の証明か?(汗)
間違いなく、平坦ではありませんね。
僕たちは杖は使わず、
足のみで頑張ります(笑)
鳥居の先からが社叢。
鳥居の手前で見つけたのが、
「道造助力」と刻まれた石碑です。
「○○左衛門」などの人物名からすると
江戸時代の寄進かとも思われますが、
こんな言葉が書かれた石碑は
初めて見ました。
社務所を過ぎ、
ここからが本格的な石段です。
木々に囲まれた石段の参道は、
「元伊勢」という冠にふさわしい
神聖な雰囲気が満載で、
「森林浴」という言葉も
同時に浮かんで来ます。
巨大なスギが参道の真ん中に
そびえ立っています。
「天上の木・10選」
「元伊勢内宮皇大神社の麻呂子スギ」
こんな案内があり、
麻呂子親王お手植えのスギとの
伝承もあるようですので、
冒頭で書いた「異伝」は
これだったのかも?
参道脇の真名井。
何本かある?麻呂子スギのうち、
枯れたものでしょうか・・・。
切り株の真ん中に、
若いスギが伸びているのが、
ちょっと不思議な光景ですね。
御門神社
手水舎の手前にこんな案内が。
「元伊勢の厄神さん 御門神社」
案内の最後に書かれた
「金のなる石は、石で打つと
金の音が鳴る奇石(くわいし)です」
このワンフレーズに吸い込まれ(笑)
本社参拝前に神門神社へ。
神門神社参道。
御社殿手前の磐座的な石積み。
この石が金の音が鳴る奇石かと思い、
穴が空くほど(笑)見つめるも、
どこが鳴るのかわからず、
まずは参拝することに。
神門神社に参拝して、
ふっと先を見ると、
何かがあります!
見つけた~(笑)
これだったのか~カネのなる石は!
不思議な事ですが、
平たい石を小石で叩くと
「カーン、カーン」と
金属を叩いたような音がします。
「カネのなる石」は、
「金の成る石」!
(勝手に当て字しています)
これでお金持ちになれるはず(笑)
本殿へ
カネのなる石で、神様から
楽しいおもてなしをいただき、
テンションも上がったところで、
本参道に戻ります。
石段と両脇の石積み、
上品な明治時代奉納の燈籠、
木製の手水舎に何とも癒やされます。
お手水で清め、最後の石段へ。
御由緒。
石段を上り拝殿へ。
豊受大神社と同じく、
ここにも黒木鳥居があります。
苔がいい味出していますね。
この佇まい、たまらんです!
拝殿前の燈籠。
こちらは反対側の燈籠。
寛政五年(1793年)の寄進です。
もうすぐ拝殿に到着。
拝殿アップ。
後ろの本殿の茅葺屋根が
両サイドに見えて、絵になりますね!
参拝。
拝殿から本殿へ。
真横から見た拝殿と本殿。
伊勢神宮と同じく、
本殿は神明造りの茅葺屋根で、
屋根の上にある千木は内削ぎ。
本殿後ろから撮影して、
本殿の参拝は完了です。
今日のほっこり
駐車場からの道と参道が
交差するあたりで見つけた
石塔やお地蔵様。
「地蔵五体観音様」
と名づけられたお堂。
「昭和51年9月1日
(中略)中河原地域の
地中三メートルから、
五体の石像・五りんが出土し、
当所にてお祭りさせて戴いております。」
このような案内があります。
こうして、大切にお祭りする
町の方々のお気持ちに
ほっこりでした。