2020/07/12
美奈宜神社(福岡県朝倉市荷原)後編
水の効能
旅をしていると、
滝や、湧水、小川、手水舎など
水に関わることが多くあります。
そんな中で、
水は飲むだけでなく、
見るものであり、
流れる音を聞くものだと
このごろ良く思います・・・。
そんな中でも、
ここ荷原に鎮座する美奈宜神社は、
静寂の森の中、手水鉢の水の「音」で、
参拝者の心を癒やしてくれる
素晴らしいお社(やしろ)です。
音から来る水の効能、
間違いなくあるでしょう。
御社殿へ
素晴らしいエントランスに感動した
前編に引き続き、
御社殿の前から書きます。
ここには、いくつかの石造物が
神様を守っています。
阿形の狛犬。
吽形。
撫で牛。
もう一体の撫で牛。
拝殿を横切って左側にある
手水鉢に向かいます。
まずは、一つ目の手水鉢・・・。
なんとこれは、
山口市の瑠璃光寺で見たのと
同じタイプのものですよ!
確か・・・意味は・・・
何だったか・・・?
思い出せません(汗)
という訳で、帰宅した後、
瑠璃光寺の案内板で確認してみました。
瑠璃光寺の案内版。
そうだった、
「知足の手水鉢」でした。
真ん中の「口」を中心に
「吾唯足知」の4つの漢字が
構成されるという
まるでクイズ問題みたいな手水鉢で、
禅宗のお寺に多いそうです。
以前参拝した時には、
これに気付かなかった僕ですが、
今は手水鉢にも興味があるので、
見えたのでしょう(笑)
しかし、
こちらではお手水はしません。
何故ならば、
やはりここで使いたいのは、
冒頭に書いた、
見た目と音で、圧倒的な存在感を放つ
もう一つの手水鉢なのですから。
その特徴は、
動画でないと、表現できないので、
まずは、動画から・・・。
拝殿前に佇むと、
この水の音に心が洗われるような、
そんな気がする素晴らしい手水鉢です。
水勢はこの通り。
柄杓から飛び散った水で、
妻は全身の禊も完了です(笑)
身も心も清めた僕たちは、
ようやく拝殿へ。
しかし、その前に、
何やら古そうな燈籠があるので、
まずはそちらを舐めるように(笑)見学。
横の柱を見てみると
享保十二年丁未と刻まれていますので、
西暦1727年の寄進です。
こちらは対になる左側の燈籠。
300年近くもの間、
火袋や蕨手の損壊もなく、
ほぼ無傷で、しかも風化も感じられず、
よくぞ残ってくれたものです。
参拝。
拝殿の彫刻は龍神様。
恵方盤もありますね。
左から拝殿、幣殿、本殿。
本殿のアップ。
境内社など
ここには、数多くの境内社があります。
まずは本殿横からスタート。
大神宮。
御祭神は不明ながら、
専用手水鉢まで装備され、
丁重に祭られた石祠。
本殿裏の石祠群。
本殿左側の境内社。
流れる手水鉢の近くにある境内社。
御祭神はわかりませんが、
小川の水辺にあるので、
水神社的なものかも?
(適当過ぎ・・笑)
本殿右上の
小高い場所に鎮座するのは、
宮地嶽神社です。
石段登り口の右側で見つけた石碑。
書かれている内容は分かりません。
石碑の横を見ると
「此地本社奥院・・」と
刻まれているのが分かりますので、
このあたりが神仏習合時代の
神社の奥院のようです。
また「白熊鷲征伐・・」とも見えますので、
神功皇后の功績を称えているものかも
知れませんね。
石段を登るのは、
足と尻が痛くて困ります(笑)
参拝。
ここから御社殿を俯瞰撮影。
ツーショットも完了。
参道脇の境内社。
両脇の燈籠は、
天保三年(1832年)の寄進です。
参拝。
阿形だけですが、
小さな狛犬が守っています。
大きさの比較のため、
妻狛犬(笑)にも登場願いました。
石祠の壁に刻まれた
天明九年(1789年)の文字。
建立されたのは、
この年かと思いきや、
別の面にはこんな文字が・・・。
文化五年(1808年)の文字。
こちらは修復した時のものでしょうか?
いずれにしても200年以上の
歴史があるのは間違いはありません。
日露戦役記念碑。
お堂。
卍が彫られているので、
やはりお寺でしょう。
仏像が見えますので、仏式で参拝。
これで、美奈宜神社の参拝は
無事完了です。