2018/08/22

七狩長田貫神社の大クス(鹿児島県鹿屋市)

 

裏も見るべし

七狩長田貫神社は、

「ななかりおさたぬきじんじゃ」

と読みます。

名前が長過ぎるので、

通称「田崎神社」とも呼ばれています。

この日の巨木巡礼は、

ここが最後の一本で、

僕は正直、疲れていました(汗)

朝3時過ぎに起き、福岡から鹿児島まで

400Kmくらいを運転、

すでに12時間ほどたち、

体力も気力もかなり消耗気味です。

そんなことも手伝ってか、

やはり見落としも多く、

このブログを書いていて、

「あ〜そうだったのか〜」

なんてこともいくつかありました。

そんな中、

巨木好きの僕には残念なお知らせが…

同じ木を見た方の記事を読んでいたら、

「これが同じ木なのか?」

というくらい素晴らしい写真が

ありました。

実は、神社境内から見るよりも

神社の外、道路側から見た方が、

もの凄い迫力があって素晴らしいのです。

物事には表と裏があるという事、

改めて痛感した僕なのでした。

七狩長田貫神社の大クスへ

この日の最終目的地は、

海上自衛隊鹿屋航空基地史料館。

その基地のすぐ近くにあるのが、

ここ七狩長田貫神社の大クスです。

神社につくといきなりあります、

巨木の大クスが!

かなり立派ですね!

そして、鳥居の配色は、

やはり「鹿児島スタンダード」の

黒、白、赤。

これだけ特色のある色使い、

最初に考えたのは誰なんでしょう?

最近建立された狛犬でしょうか。

一番したの台座は古い石なので、

以前には別の狛犬が

あったのかも知れません。

両脇にはこれまた新しい、

灯篭や狛馬があります。

やはり丸に十の字、

薩摩の紋があしらわれているのも

鹿児島の神社ならではですね。

古い社号標。

「郷社」と書いてあるので、

明治以降に建てられたものです。

そして、境内に入ってすぐ左の

大クスへと向かいます。

ここでは、田崎神社となっています。

ネットで見た写真の中には、

幹の周囲には注連縄を巻き、

この木の穴(ほこら)の両脇には、

紙垂(しで)も垂らされている

見るからに、

神々しいものもありました。

今、注連縄が無いのは何でかな?

風雨に耐えて、主幹が折れず、

真っすぐに伸びています。

全体像はこちら。

根元あたりで枝は二つに分かれていて、

僕たちの目につくのは手前の幹で、

なかなかの巨木ですが、

冒頭で書いたように

「裏」から見ると、また違った

迫力があるのです…(未練タラタラ)

そして、御社殿へ向かいます。

拝殿にて参拝。

本殿。

ここで衝撃的な狛犬を発見!

人が、着ぐるみを着たように

見えてしまう本殿狛犬。

吽形。

尻尾の形も個性的過ぎますね!

狛犬サプライズ(笑)もさめやらぬうち

本殿横の二つの境内社に参拝します。

西宮。

何故が可愛らしい人形が

沢山置かれています。

これがどんな意味なのか?

神社のどこかにご由緒書きが

あったのかも知れませんが、

結局何もわからず今に至っています。

御祭神の一柱である別雷命

(わけいかづちのみこと)を

伊勢の田丸玄蕃という人が京都の

上賀茂神社からここにご神体を

持って来たそうで、

神社の創建にかかわる重要人物です。

その田丸玄蕃の碑です。

僕はこの時、田丸玄蕃の事は、

何も知らずお参りしていました(汗)

これで、参拝は完了。

最後に大クスの遠景を撮影。

やはり、裏が気になる〜(笑)

おまけの写真

ここに来る前に参拝した旗山神社で知った、

三国名勝図会にもここは掲載されていました。

神仏分離令、廃仏毀釈前なので、

左側には「神宮寺」も存在していて、

ここが、神仏習合の場所だったことが

良くわかりますね。

それにしても国会図書館の

デジタルコレクションは

家にいながらにして蔵書が見られ、

本当に手軽ですし、著作フリーなものは

こうして勝手に使えて、実に便利です。

旗山神社で知ったことですが、

この三国名勝図会は、

藩主、島津斉興(なりおき)が、

五代友厚の父、

五代秀尭らに命じて編纂されたもので、

今では江戸末期の鹿児島を知る

貴重な資料となっています。

子供の島津斉彬ばかりが

脚光を浴びていますが、

あのお由羅騒動などで、

暗愚で冷徹な殿様として描かれた

大河ドラマ西郷どんでの

「表の顔」とは違い、

藩の財政改革なども進め、

こんな素晴らしいものも残した

「名君」だったのかも知れません。

やはりテレビの主役に嫌われたら

可愛そうなものです(汗)

島津斉興のこんな実績、世の中には

殆ど知られていないですし、

やはり「裏も見るべし」ですね(笑)

 

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