旗山神社の大樟(鹿児島県錦江町)

 

生命力

クスノキの巨木を巡っていると

その多くには幹の根元あたりに

大きな空洞が出来ています。

これは杉などには見られない

クスノキならではの特徴です。

しかし空洞があるかと言って、

生命力が衰えている訳ではありません。

従って、空洞自体には問題は

ない(と思います)のですが、

この空洞に人が住みついたりして、

火事を起こす事例がかなりあり、

そのため幹全体や、一部が焼け

樹勢が衰えてしまったクスも

たくさんあります。

もちろん、人為的なものではなく、

運悪く落雷で焼けたり、台風などで

被害を受けたものもあります。

今回逢いに行った旗山神社の大樟は、

前者の人為的な火事による

ダメージを受けたクスでした。

火事を起こした人は、

助かったのでしょうか?

クスの空洞に住みつくなんて、

色んな事情があったのでしょう。

もしかすると、

巨木マニアだったのかな?(笑)

僕も、巨木好きがエスカレートして、

いつクスの空洞に

住みつくか分かりませんよ(笑)

旗山神社の大樟へ

大隅半島は、ほんとにのどかな場所です。

車の移動も信号機はあまりなく

田畑を眺め、山を眺め、

美味しい空気を吸いながら、

いや、エアコンかけてるので、

窓は閉め切りで、

車内で増え続ける

二酸化炭素に眠気を覚えながら(笑)

快適なドライブが出来ます。

旗山神社の大クスは、境内の中ではなく、

境内の前にそびえ立っています。

ただ、今は境内の前ですが、

昔はここも境内地だったかも

知れません。

木の半分は枯れているようです。

つっかえ棒が数本立てられ、

木が傾くのをおさえています。

ただ、山宮神社の宮司さんの話だと

つっかえ棒ばかりすると

幹に棒が食い込んだり、

木が支え棒に甘えてしまい、

逆にダメになるそうなのですが、

ここまで枯れた場合は、

また考え方は違うかも知れません。

空洞の中には、赤いお屋根の

社(やしろ)があります。

大きさの比較。

焼けたとは言え、

なかなかの太さですね!

大樟の案内は、冊の中です。

一通り大樟を見て回ったので、

神社に向かいます。

鳥居は、鹿児島ならではの配色、

黒、白、赤です。

何故、鹿児島県には

この配色が多いのでしょうか?

いまだに解明は出来ていません。

そして、また鹿児島県に多い風景。

こんな形の仁王像は鹿児島には

多く見られます。

神仏分離令による

廃仏毀釈で壊されたものもありますが、

かなり残っているようです。

吽形は口をへの字に曲げています(笑)

背中の躍動感が

何とも素敵です。

男の背中〜!って感じです(笑)

こちらの背中もGOOD!

なんだか大樟を見ながら

思いに耽っているようにも

見えてしまう仁王像。

両者は数百年の昔から

こうやっていたのでしょうか…

そして、ここでまた、

鹿児島名物の随神社。

社殿向かって右側。

中には石の随神様がいらっしゃいます。

左側。

こちらにも可愛らしい、

石の随神様がお守りになっています。

旗山神社には大きなイチョウもあります。

ご由緒。

旗山神社という名前の由来は、

島津氏がこの山中の竹を

戦いの旗竿とした事に

由来するそうです。

そして、ここで注目したのは、

右の絵図の仁王像です。

今と全く同じ場所に描かれていますね!

そして、もっとも注目するのが、

説明文に

「五代友厚」の名前がある事です!

この三国名勝絵図は、

鹿児島出身であり

実業家で有名な五代友厚の父、

五代秀尭を総裁として

編纂したものだそうです。

五代友厚の名前って、

知らなかったのですが、

テレビ番組で、ディーンフジオカが、

超有名にしましたね(笑)

拝殿へ。

板張りのシンプルな拝殿で参拝。

振り返ると、

大樟が見守ってくれていました。

本殿へ。

ここにも巨木のイチョウがそびえ立っています。

妻との比較写真で、

その高さがわかりますね。

ツーショットも完了。

旗山神社の大樟は、焼けても

なお生命力を維持し、

立ち上がっている姿を

魅せてくれる心に残る巨木でした。

今日の癒し

神社には不釣り合いな

ハートマークのベンチ。

カップルで座ると結ばれる?

その名も…

「LOVEベンチ」!!

いや〜これを命名した人、

さすがです!

錦江町には「LOVEベンチ」が、

10カ所あるそうですよ!

 

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