乃木館(香川県善通寺市)歴代師団長
乃木大将の「魂」
乃木館には幾つもの展示部屋があり
各部屋、各コーナーで
人感センサーにより
「音声での説明」が流れてきます。
ただ、それだけでなく、
その音声の説明内容は、
「文字起こし」され読むこともできるので、
「あっ!聞き逃した・・」
なんてことがあっても
全く問題はありません(笑)
これは親切さの代表例ですが、
乃木館内の展示は、
全てにおいて「実直」「誠実」で、
初代師団長、乃木大将の「魂」は
今もここに生きている気がします・・
応接室
乃木記念室のお隣、
応接室も乃木大将関連の
展示となっています。
部屋の全景。
「音声案内の説明内容じゃ」と
「のぎさま」がおっしゃっています(笑)
ここでは主に3つの展示が説明され、
その一つ目が乃木大将の一生を描いた絵です。
泣き虫だった少年が、
厳しい親のもと
立派な軍人になっていく姿です。
最後の一枚、水師営の会見。
やはりこれが一つのクライマックス、
そしてもう一つは殉死でしょう・・・
真ん中の説明は、
案内の二番目に書かれている
辻占いの少年に関わる展示です。
内容をまとめると
「乃木大将が、名古屋の第5旅団長時代、
金沢で辻占いをしている少年と出会い、
辻占いをしている理由を尋ねると
「家族を助けるためにしております」
と聞き、当時2円という大金を
この少年に渡し、後にこの少年が、
金沢の金箔師として業績を残した
「今越清三郎」氏である。
米寿の記念に「将軍ゆかりの地で公演を」と
善通寺で隊員を前に
「あの時の御恩がなかったら、
今の私はなかった・・・」
と涙を浮かべながら話されたそうです」
このようになります。
ちなみに辻占いとは、
占いの入ったお菓子を
売ることだそうです。
案内の三番目にある
「第十一師團指定旅館」と
書かれた
乃木大将直筆の看板。
書記室
書記筆は歴代師団長の
写真が飾ってある部屋です。
入口。
左側の壁に興味深いものが
案内されていました。
最後の問題、
「なぜ歴代師団長24名全員の資料が
きれいに残っているの?」
この回答には、
「敵国に狙われやすい
「第11師団司令部」の周辺に
「捕虜収容所」があったことが
大きな原因と言われています。
善通寺市には爆弾でなく
「チョコレート」や「石鹸」を
落として行ったから
焼けなくて済んだ」
このように書かれています。
僕の見解では、善通寺の
空海(弘法大師)さんのご加護も
あったかと思います(笑)
歴代師団長の写真。
主な師団長の紹介。
ここでの注目は二人で、
まずは6代伊地知幸助中将で、
冒頭の説明
「師団長室の椅子を大きい方へ
変えた方にになります。」
これには思わずニヤリ(笑)
これに続きその理由めいたことが
書かれています。
「参謀長として日露戦争を戦い、
水師営の会見の写真にも写っていますが、
その後、英雄と称えられた乃木とは逆に
閑職に下げられ、
十一師団がその復帰戦というので、
よほど乃木将軍の椅子に座りたくなかったか、
ここで椅子が変わっております。」
なるほど・・
ちなみにこちらがその大小の椅子です。
たかが椅子、されど椅子・・
深いですな〜(笑)
そして次は23代牛島満中将です。
案内を書き出すと以下になります。
「沖縄戦を戦われた世界的にも有名な方です。
物量を誇る米軍と2か月半にわたる
熾烈な戦いを繰り広げ、
最後は摩文仁の丘まで追い詰められ、
そこで自決をなさったのが
昭和20年6月23日ということで、
毎年この日が、
沖縄平和のセレモニーの日」に
なっております。」
命日がセレモニーの日なんですね・・
援軍投入もなく、
弾薬・食料の補給もないままに、
傷付いても手当もできず、
ひたすら戦かわざるを得なかった
日本の将兵たち・・
そして、
戦火に巻き込まれた沖縄の人々・・
その無念を思うと言葉がありません・・
牛島中将が自決する5日前、
アメリカ軍沖縄方面軍最高指揮官の
バックナー中将が前線視察中、
日本軍の砲撃で亡くなられた事も含め、
改めて、
人の世の儚さを感じてしまいます・・
副官室
ここには第十一師団の
歴史などが紹介されています。
エントランス。
時間がないので、
ここはサラッと流すだけ(笑)
参謀長室
次に参謀長室へ。
中には銃、軍刀・勲章などが
展示されています。
全景。
音声案内の説明内容。
銃たち。
軍刀など。
勲章と賞状。
下記案内の抜粋です。
「勲章の上に展示しております
賞状もよく見ていただくと、
時代によって天皇の呼び方が変わっており、
明治・大正時代は天皇を
「日本国皇帝」と呼び、
戦前の昭和時代は「大日本帝国天皇」と呼び、
戦後現在の「日本国天皇」となっており、
日本の歴史がわかる資料になっております」
明治・大正は「穏やかな泰然とした名称」で
昭和になると
国を強く大きく見せるというのか
「勇ましさ」が強調されているような・・・
乃木館、展示内容が濃すぎて
なかなか見学の終わりが見えません(笑)
(続く)