佐伯市平和祈念館やわらぎ

 

癒やされる名前

「やわらぎ」

こんな名前の平和記念館を

ネット見つけたのは、旅の少し前でした。

佐伯市に海軍航空隊基地があった事も

あまり知らずにいたので、

ちょっと得した気分になりました。

そして、「やわらぎ」という名前は、

聞いただけでも心が癒やされます。

思うに、この平和祈念館に

展示されている

多くの遺品の主たちの心を「やわらげる」

そして、その御遺族の悲しい気持ちも

「やわらげる」

そんな意味も含まれているような気がします。

館内へ

鶴見半島で、濃厚な(笑)

散策を堪能した後は、

佐伯市内中心部を目指します。

同じ市内といえども九州最東端の

鶴御崎からは車で1時間ほどかかります。

平成の大合併で、

「市」としての面積が九州最大となるほど

佐伯市は巨大化されていました(笑)

やわらぎに到着し裏の駐車場へ。

ここで、いきなり

ニヤッとしてしまう仕掛けを発見。

壁に描かれた海軍機ですよ!

零戦かと思ったら足元に

フロートが見えるので水上機ですね。

やわらぎの心やわらぐ歓迎に

いきなりやられてしまいました(笑)

そして、入場。

この日は、お祭りがあっていて、

いくつかある佐伯市内の博物館は、

無料となっていました。

ここから館内の写真を使うところですが、

館内は撮影禁止なので、

ここでは外観のみの写真です。

館内の展示品で、

僕の一番印象に残った展示は、

~米軍機「コルセア」

アメリカ合衆国への返還式~

と名付けられたパネルの

いくつかの写真です。

その返還の痕跡を、発見したのが、

屋外の展示場でした。

館外へ

裏口から出てみました。

やわらぎの裏側から撮影。

この向かって左側の通路に

展示場があります。

米軍、艦上爆撃機ヘルダイバーのエンジン。

戦闘機コルセアのプロペラとエンジン。

ちなみに「コルセア」とは、

日本語で「海賊」という意味です。

そして、返還の名残がこちら・・・

主がいなくなったスペースに

コルセアの説明だけが残っています。

そして、こちらを見てコルセアが

返還された意味がわかりました・・・

こちらも主はいません。

表題は、

「米軍機のエンジン・プロペラ」

と書かれていて、

説明を読むと

「昭和20年3月18日、

佐伯市は初空襲を受けました。

米軍の記録ではこのとき

F4Uー1Dコルセア1機が港に墜落、

搭乗員のローラン・イスレイ少尉が

行方不明となっています。

佐伯湾で発見されたこの部品は

イスレイ機のものかもしれません」

きっとご遺族は、70年間ずっと

イスレイさんの事を悲しんでいたはずです・・・

その機体の一部が返還されたことは、

ご家族にとって、

少しは慰めになったのでしょうか・・・

丹賀砲台でもひしひし感じた、

一人の戦死者には、

それぞれかけがいの無い

一つ一つの家族がある事を想い、

きっと20歳前後であったであろう

若くして亡くなった

米軍パイロットのご冥福を祈るばかりでした。

周辺散策

館外裏手にはいくつかの石碑があります。

「聯合艦隊機動部隊

眞珠湾攻撃發進之地」の石碑。

昭和16年11月、

真珠湾攻撃へ向かう艦隊は、

ここ佐伯から出撃し、

北海道択捉島の

単冠湾(ひとかっぷわん)に集結し

そこからハワイへと進撃しました。

昭和16年11月17日の午後には湾内の

空母「赤城」の艦上において壮行会が開かれ

山本五十六長官の訓辞を受け、翌18日、

佐伯を発進したと書かれています。

山本義正書。

僕が気にも止めずにいたら

突然妻が、

山本五十六の子供よ!

との雄叫び。

裏に回り確認。

確かに!

僕がぼーっとしている間に

妻は目ざとく見つけているとは・・・

教えてもらって本当に感謝です(笑)

真珠湾攻撃に応戦したアメリカの

退役軍人と、佐伯市民の友好の碑。

碇。

野岡ふれあい広場

「佐伯平和祈念館やわらぎ」は

野岡ふれあい広場の一角にあり

その広場自体は市民の憩いの場であり、

平和を祈る広場になっています。

案内。

公園の向こう側に見えるのは、

海上自衛隊佐伯基地分遣隊の建物。

海側を撮影。

真珠湾攻撃前には、

ここで空母赤城を

見られたかも知れません。

平和の塔。

グッドデザイン賞みたいな形です。

ここで、

佐伯平和祈念館やわらぎの

散策は終了。

次はこの日最後の目的地、

佐伯城に向かいます。

 

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