鈍土羅(どんどら)の樟(福岡県八女市)
巨木巡礼者の聖地
福岡県八女市は、
お茶の産地として有名な地域です。
八女茶のアイス(子供みたいですが)は
僕の好物でもあり(笑)やはり、
八女=お茶の名産地で正解でしょう。
ところが、巨木を巡るようになり
その生息地を調べるうちに、
八女はお茶だけではなく
巨木の名産地(笑)であることも
知ったのです。
そんな八女の巨木巡りをしたのは、
今から二年前、2017年3月のこと。
ブログに書く機会を逸してしまい、
このたび、ようやくその時の旅が、
日の目を見たと言うわけです(笑)
熊野神社へ
八女市には「熊野神社」という
名前のつく神社がいくつもあります。
その名の通り、和歌山県の
熊野地方に鎮座する
熊野本宮大社などからの
勧請かと思われます。
八女と和歌山の関係は、
熊野御師(おし)という、今で言う、
旅行代理店の社員が全国に出張し
熊野詣(もうで)の旅の誘致活動を行った
賜物でしょうか。
鈍土羅の樟は、その熊野神社境内に
そびえ立っていました。
ここは昔、熊襲討伐の朝廷軍戦没者を
葬った場所で、墓標の標識として
植樹されたものであると書かれています。
大正の初めにこのクスノキの根本を掘った時、
石棺や土器が出土したそうで、
古墳だったのかも知れませんね。
樟の全景。
石碑らしきものがありますが、
全面が植物で覆われ
何なのかは全くわかりません。
昭和43年の風水害で、
大幹が一本折れた跡です。
ここまで大怪我をしたにも関わらず、
この樟は、樹勢も良くて、
「まだまだ若者には負けられん!」
と言っているようです(笑)
折れた幹とは反対側から撮影。
根っこ近辺の石垣は取っ払った方が、
木の健康には良さそうですが、
人が侵入しない、
根っこを踏まないという点では、
正解でしょう。
熊野神社の御社殿は樟がある
広場(境内)の端っこです。
御社殿とクスノキ。
いつものように二人の記念写真を撮影で
鈍土羅の樟訪問は完了です。
今日の注目
参道脇にあった「どんどら地蔵」。
この周囲に散らばっていたお地蔵さんを
ここ一箇所にまとめたのか、
屋根と囲いに守られて、
素朴な風情のお地蔵さんたちが、
僕たちを見ていました。
ここも昔は神仏習合の地だったようですね。