延暦寺・東塔(根本中堂)
火に集まる習性
延暦寺参拝の3ヶ月ほど前、
第三代天台座主の
「慈覚大師円仁」が開いた、
山形県の立石寺(山寺)へ行き、
1200年近く前、
延暦寺から分灯された
「不滅の法灯」の光に癒されました。
この二つのお寺の間では、
お互いの寺の法灯が戦火で消えた際、
「灯されている側が消えた側に分灯」して
火を絶やすことなく
今に続いていることを知り、
延暦寺への興味もそそられ(笑)
参拝を決めたのです。
生き物の本能?として
人間も光(火)に集まるもの。
飛行機旅で法灯を拝んだ僕たちは、
「飛んで火に入る夏の虫」ならぬ、
「飛んで火を見る旅の虫」かな?(笑)
根本中堂へ
不滅の法灯が灯されているのが、
延暦寺で最も重要なところ、
根本中堂です。
坂を下り根本中堂へ。
現在、長期間の改修に入っていて、
外観は完全に覆われていますが、
今でしか見られない根本中堂を
大いに楽しむことが出来ます。
入口の唐破風っぽい屋根も
なかなかセンスがあって、
思わず妻も
テンション爆あがり!(笑)
屋外拝観
まずはパネルを確認。
「比叡山延暦寺の歴史」
右側の
「比叡山が生んだ高僧」8人の中には、
後に延暦寺と袂を分かった
寺門派の祖である
「智証大師円珍」も含まれていて、
武力衝突したりお互い色々あっても
その業績には敬意を払い、
「無かったこと」にはしない
延暦寺の懐の深さを感じます。
「根本中堂変遷の見どころ」
変遷の箇所を拡大。
788年の最澄創建の三つのお堂が始まり。
887年の円珍による大規模化で、
九間のお堂の中に
三堂を配置する今の形となり、
980年の
慈恵大師良源(元三大師)時代には、
十一間の巨大な建物となり、
回廊や中門を新造し、
ほぼ現在の形となり、
1571年、比叡山焼き討ちで焼失。
その後、
1642年、徳川家光の命により
現在の根本中堂が完成しています。
修理のあらまし。
お堂をすっぽり覆う素屋根を造り、
その中には「修学スペース」という
見学スペースも設けられ、
改修中ならではの楽しみを
提供しています。
細部の修理案内。
科学分析等により
蟇股彫刻の修復が可能になっています。
屋根の修理について。
改修のあらまし1。
改修のあらまし2。
屋内拝観
ここからは内覧へ。
まずはお清め・・
ここでは線香ではなく
「叡山香」という
ありがたいお名前が付いています。
叡山香を吸収する妻。
これで、
ご利益満載間違いなしですよ(笑)
この後は、ご本尊へ行き、
不滅の法灯を拝見し参拝。
撮影禁止なので、
延暦寺のパンフレットより、
不滅の法灯(左)と根本中堂を抜粋。
そして、
「修学ステージ」へ。
あり難し!
ここは写真撮影が出来るんですよ!
回廊向かって右面の
「とち葺き」屋根。
回廊正面の唐破風。
真上から唐破風を撮影。
今だからこそ撮れる、
貴重な姿に興奮気味です(笑)
向かって左側の回廊。
修学ステージ全景。
ステージで踊る?妻(笑)
銅板屋根。
ズームすると眩しいほどの輝きが!
真新しい塗装も確認。
修築中の根本中堂を
思い切り堪能した僕たち、
最後はツーショットで完了。