斗南藩史蹟地・円通寺(むつ市)

 

円通寺参拝のメイン

明治政府側のもとに戦い、

亡くなった方々を慰霊する為に

「東京招魂社」として建立された

現在の靖国神社には、

戊辰戦争での会津藩士はじめ、

西南戦争の西郷隆盛など、

いわゆる「朝敵」とされた人々は、

祭られていません・・・

当然と言えばそうでしょうが、

なんかちょっと悲しいですね。

そんな公に慰霊されて来なかった

魂達の拠り所としての招魂之碑が、

ここ円通寺に建てられたのは、

33回忌の明治33年のこと。

斗南藩(会津藩)苦難の道を

巡る僕たちにとり

円通寺参拝のメインは、

本堂ではなくこの招魂之碑です。

(御本尊様ごめんちゃい!)

寺頭にて

円通寺境内には広大な駐車場があり、

単純な僕たちは、

ただそれだけで。

歓迎された気になります(笑)

寺頭。

「斗南藩史蹟地 円通寺」

案内を書き出すと

「明治維新は会津藩にとって、

まさに動乱の時代でした。

朝敵の活名を着せられたまま

廃藩となった会津藩は、

翌明治二年九月、

全国唯一の移封処分を受け最花の地へ

挙藩流罪となったのです。

ここ円通寺は、明治四年二月十八日

教え年三才の松平容大公を藩主に迎え、

斗南藩の仮館として藩庁が置かれた場所で、

容保公、容大公が

起居をともにされました。

現在も容大公愛玩の布袋像などが

保存されています。

また、同時に

田名部迎町大黒屋文左衛門方に開設中の

藩学校日新館もここに移されました。

境内にはこの地に残った会津人の手により、

明治三十三年八月容大公揮ごうによる

会津藩士の招魂碑が建てられました。

碑文は会津藩士族

南摩綱紀博士の撰によります。」

このようになります。

「挙藩流罪」・・・

これは諸藩への

「明治政府に逆らうと

会津藩みたいになるぞ!」という

「見せしめ」でもあったのだと

僕は思います・・・

まあ、「公儀」というものは、

今昔東西そんなものですから

明治政府が特別な「悪」でも

ないでしょうが・・

本堂

駐車場の前には、

新旧二つの山門があります。

左が「招魂碑」に続く新しい山門、

右が「本堂」に続く旧門です。

まずは旧門へ。

ここで、屋根の色に注目!

もしかすると、この山門の屋根は、

斗南藩士の故郷の城、

鶴ヶ城(会津若松城)の赤瓦の「色」を

意識しているかも知れません・・

こちらが鶴ヶ城の赤瓦です。

色・・似ていますね!

山門表側の繊細な彫刻、

良いですな〜!

少し湾曲した柱の形と

古い木の割れ目がまた渋い。

境内側から見た山門。

ここでさらなる

「かも知れない」を発見(笑)

お〜この彫刻は、

会津若松市の木、

「アカマツ」ではないでしょうか?

何事も「こじ付け」ていますが(汗)、

もしアカマツだとしたら、

斗南藩士(会津藩士)たちの魂は、

さぞかしお喜びかも知れません。

建立年代などは不明ですが、

素晴らしい鐘楼も建っています。

本堂にて参拝。

招魂之碑

次に新しい山門から招魂碑を目指します。

境内へ。

お出迎えは可愛らしい

「そうじ小僧さん」。

参道左の慈眼堂。

こちらも赤い屋根ですよ(笑)

三十三体の観音様に参拝。

そして招魂之碑とご対面。

参拝。

招魂之碑背面。

手前は御霊達の故郷、

会津の木、アカマツでしょうか?

そして、横に立つ幟、

「150周年 斗南藩

〜苦難を超えて明日へ〜」

う〜んこれもグッと胸に来て、

たまらんですな・・

裏面の碑文が紹介されていますので、

書き出してみます。

(※漢文は割愛)

「招魂之碑裏面の碑文

碑陰記

明治三十三年八月

旧会津藩士從五位五等南摩綱紀撰并書

石工 伊東平太郎

〜読み下し文〜

明治戊辰の乱、会津藩士各地に奮戦す。

死者数千人、

その忠勇節烈は凛平(毅然として)として

風霜を凌ぐ。乱平ぐに及び生者は皆、

一視同仁(差別をつけず全ての人を

同じように愛する事)の澤(恩恵)に浴す。

而して死者の幽魂は独り

寒煙(物寂しい)たる野草の間を

彷徨(さまよう)し、その所を得ず。

ああ哀しいかな、

今茲(ことし)庚子(カノエネ)

(明治三十三年の干支)は

その三十三年忌辰(命日)なり。

是に於いて旧藩士の南部下北郡に居する者、

碑を圓通寺に建て、招魂の祭りをあい謀る。

この寺は即ち旧藩主容大公の

斗南に封せらる時の館なる所也。」

三十三体の観音様、三十三回忌、

明治三十三年・・・

何か不思議に繋がっています・・・

境内社

招魂之碑へお参り後、

慈眼堂横の境内社へ。

神様(仏様)は分かりませんが、

注目は狛犬です(笑)

可愛らしいというか、

ユーモアたっぷりというか、

出会えて良かった!(笑)

左側は笑顔全開ですね!

下北半島特有の狛犬文化が

存在していたのかな?

お見送りは「お願い地蔵」。

本堂前にてツーショット完了。

最後に駐車場の端っこにいらっしゃる

六地蔵様に参拝。

 

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