枚聞神社(鹿児島県指宿市)
指宿(いぶすき)市という響き
開聞岳の麓に鎮座する枚聞神社、
平成の市町村大合併で、
現在の住所は、
指宿市となっていますが、以前は、
揖宿(いぶすき)郡開聞町で、
やはり開聞岳の近くに鎮座する
枚聞神社の地名にはこちらが
ふさわしいと感じてしまいます。
大雑把に「指宿市」と言われたら
何か指宿温泉の砂蒸し風呂の風景が
浮かんで来ますから(笑)
神社の名前自体もそうですが、
昔からの細分化された地名は、
歴史を物語ってくれる
大切なものだと改めて思います。
枚聞神社へ
鹿児島市内から池田湖経由で、
枚聞神社までのドライブは
天気がよくて、超快適でした。
その快適さを倍増させたのは、
コンビニで買ったかち割り氷を
たっぷり入れたドリンクです。
「かち割り氷を買う」というのは、
妻の提案で、
このアイディアは飲み食いに
あくなき執念を燃やしている
妻でしかなし得ない
グッジョブでした(笑)
これから夏のドライブは、
これでいきます!
薩摩一の宮。
実は、薩摩一の宮は
もう一社あって。
それは薩摩川内市の新田神社です。
その時のブログでは、
一の宮が二社になったいきさつも
書いていますので、
ここでは割愛します。
境内入り口。
境内に入って振り返って撮影。
夏の空が眩しい。
社殿との境には木々が茂って
ご神域の特別感が増しますね!
ご由緒など。
延喜式の式内社でもあります。
今、この周辺案内を見て、
残念なことに気付きました。
日本最古の井戸と言われる
「玉乃井」がすぐ近くにあったのです!
急ぎの旅なので見落としていました〜。
こちらが、この神社の宝、
国指定重要文化財の
「松梅蒔絵櫛笥」の案内。
松と梅の蒔絵で飾られた
女性用の化粧用具箱です。
この説明がこちらです。
境内の宝物殿で拝観出来ますが、
今回、僕たちは入っていません。
手水舎
素晴らしく趣のある手水鉢ですね!
苔の生え具合も素晴らしい。
両部鳥居の左右には、
鹿児島名物(いつも書いてます)
客人社、または随神社が
鎮座しています。
向かって右側。
左側。
右側には大クスが、
そびえ立っています。
その前にはこんな石碑があり、
「茂吉」と書いてあります。
クスノキの案内。
樹齢は800年。
拝殿で参拝。
横に長い社殿群は動画に撮りました。
見応えある個性的な社殿です。
唐破風、千鳥破風の拝殿は、
朱塗りで、素晴らしい景観ですね。
拝殿狛犬阿形。
拝殿狛犬吽形。
ここで、ふっと思った事…
この神社には
狛犬がいない?
石で出来た狛犬がいないのです!
参道にも、社殿の前にも、
何か、石の狛犬がいない訳が
あるのでしょうか?
伊勢の神宮にも狛犬はいませんが、
それと共通する何かが…
拝殿の裏側。
オープンタイプで
吹き抜けなのです。
左が拝殿、真ん中の通路を挟み、
右側が本殿。
本殿にも直接参拝しました。
本殿右横の境内社。
本殿左側の少し離れた場所に
鎮座する境内社。
本殿左の境内社よりも
もっと本殿に近い、どちらかと言えば、
本殿右側の境内社と対になる位置に
境内社の跡地のような石垣があります。
なんか気になるのですが、
何かはわかりません。
と書いたあと、またもや
三国名勝図会で調べてみたら
枚聞神社は、江戸時代、
「開聞神社」という漢字で
掲載されていて、その中に、
この境内社が描かれていました。
この木が生えている場所は
「東宮」で、本殿を挟んで
向こう側のは、「西宮」です。
そして、本殿左側の
少し離れた場所にある社は、
三柱の神様を祀っています。
そして、この社と対になる境内社が、
西宮のその右側、
今は森になっている部分に
しっかり描かれていますね。
また、御神木の大クスも
冊をめぐらして、
大切にされていたのが分かります。
今の僕に一番必要な情報を
的確に提供してくれるのは、
幕末人気者の島津斉彬ではなく、
この三国名図会の編纂を命じた
陰湿親父の(西郷どんではそう描かれた)
島津斉興(なりおき)です(笑)
社殿の裏側はうっそうとした森です。
ここにも巨木が多く生息していて、
その一本を撮影しました。
大きさの比較写真ですが、
樹齢は500年前後はありそうです。
ツーショットも完了。
御朱印は味のある
個性的で素敵な文字が
とっても気に入りました。
神馬像。
参拝の最後は土俵(笑)
その先には鳥居があるので、
ちょっと寄ってみました。
戦没者の方々の碑でした。
合掌。
碑の奥には結界がはられた
岩がありました。
しかし、これも
何かは不明なままです。
そして、Wikipediaによると
現在の枚聞神社の社殿は
1610年、島津義弘の寄進で、
その後、1787年に
島津斉彬のひいお爺ちゃんである
島津重豪(しげひで)が
改築した物だそうですが、
こちらもオリジナルがどこまでか、
改築後はどうなのかは謎です。
謎だらけの枚聞神社(笑)、
もっと調べてみたくなる
奥が深〜い魅力的な神社でした。