岩木山神社(弘前市)御社殿

 

無形民俗文化財

岩木山神社で、

年に一度神事としての奥宮登拝が

行われる「お山参詣」は、

「岩木山の登拝行事」として

国の無形民俗文化財に指定されています。

「モノ」と違って、

大切にすれば良いというものではなく、

心から継承する「人々」がいなければ、

いつしか無くなってしまいます。

以前、

裸のポスターで有名になった

岩手県、黒石寺の蘇民祭も

人手不足で、一千年の歴史に

幕を下ろしていますし・・・

当たり前に続いているであろう

岩木山神社の「お山参詣」・・

きっと多くの方々の当たり前で無い

情熱と努力の賜物なのでしょうね!

中門

楼門をくぐってさらに奥へ。

中門と拝殿が見えています。

左右の青銅製の燈籠が

なんかお寺っぽい感じに見えるのは、

神仏習合の名残でしょうか・・

テッペンには擬宝珠もあります。

今年(令和六年)の絵馬。

中門前。

社頭の案内には記されていない、

奥門、瑞垣までもが

国の重要文化財なんですね。

これを知れたのも、

HITACHIさんのお陰です(笑)

慶長八年(1603)建立の拝殿には、

特別な歴史を感じます。

徳川家康が征夷大将軍として

幕府を開いた同じ年なんですから・・

勝手な推測ですが、

藩主の津軽為信さん、

家康の将軍就任を祝う形で、

拝殿建立をぶつけてきたのかも

知れません。

為信さんは戦の強さはだけでなく、

南部氏相手に「あの手この手」の

あらゆる手段を講じて、

弘前藩を確立した人。

きっと将軍家への配慮も

怠りはなかったはずですからね。

元禄七年(1694)建立の中門と狛犬。

岩木山神社とは関係ありませんが、

元禄七年は松尾芭蕉が亡くなり、

芭蕉が敬愛していた木曽義仲の眠る

義仲寺に葬られた年ですね・・

中門正面。

扁額と天井絵。

拝殿を背にして楼門側を撮影。

こちらからだと

門の豪華さが、よくわかります。

瑞垣内から見た上品で渋い中門。

拝殿

中門を楽しんだ後は、

参拝のため拝殿へ。

拝殿。

米俵が乗せられた

超レアな注連縄ですが、

実は僕たち、

青森旅の二か月前に旅した

札幌の北海道神宮で、

同形の注連縄を見ています・・

こちらが北海道神宮の

神門に架けられた注連縄です。

何故、似ているかと言えば、

明治初期、

津軽地方から北海道に渡り、

富良野を開拓した人の子孫が

奉納されたものだからです。

祖先の故郷、岩木山神社を思いつつ、

作られているのかも知れませんね・・

趣ある賽銭箱。

願事の御串。

参拝。

扉の両脇には千羽鶴が・・・

と思ったら

違っていました(汗)

岩木山に登る、

「お山参詣」への祈りを込めた

「折鶴」ならぬ、

山の形をした「折山」です。

そして、この時タイミング良く、

拝殿奥の本殿に通じる扉が

神主さんによって開かれたので、

改めて本殿に向かって

拝んでしまいました(笑)

奥門の美しい装飾も確認。

さらにズームすると、

奥門の先、

本殿前の昇龍と降龍が

半分ほど見えていますね!

様々な願い事を叶えてくれる

龍さんたちに出会え、

テンション爆上がりで参拝完了です(笑)

爆上がった直後の二人(笑)

そしてこの直後、

妻が雄叫びを(笑)

「あれ、見て!」

その指先を辿ると・・

拝殿回廊下に一つだけ葵の葉が!

よく見ると子葉っぱも

出ていますね。

葵と言えば「三つ葉葵」、

徳川家の家紋ですよ!

徳川家康が征夷大将軍となったのと同じ年、

慶長八年(1603)の建立の拝殿下に

偶然にも葵の葉を見つけるとは・・

先述した拝殿建立の意味、

なんだか解決した気がします・・

参拝の〆は縁起の良い葵さんと

妻のツーショットで(笑)

本殿

本殿へは一旦瑞垣を出ます。

中門から見た楼門前。

その後、中門前を少し散策。

「丹款梅(たんかんばい)」

「京都清水寺仁王門

門前の老紅梅子孫木」

このように書かれています。

岩木山神社奥宮登拝口横、

杉の切り株。

今も御神木として

大切に扱われています。

拝殿向かって右側。

この辺りは山水の音が

轟轟と鳴り響いていますが、

その流れの先にあるのが・・・

禊所」です。

奥に拝殿も見えていますね!

本殿への道は、

境内社、白雲大龍神への

参道でもあります。

奥門(左)と本殿の屋根。

本殿をさらにズームアップ。

お〜孔雀さんですよ!

これは素晴らしいものを

見せていただきました。

白雲大龍神から撮った、

本殿側面の美しい装飾。

こちらも正面の孔雀さん同様、

オリジナリティが溢れ、

本殿建立を成し遂げた、

津軽氏の権威をも感じます。

(続く)

 

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