2021/01/09

吉備津神社(2019年福山の旅)前編

 

4つに別れた国

むか~し岡山県と広島県東部は、

吉備国(きびのくに)という

一つの広大な国でした。

大和政権とも対立するほど

大きな勢力でしたが、

その勢力を削ぐためもあってか

7世紀末、持統天皇の時代に

備前、備中、備後の3つに分割され

約20年後、備前からは、

美作(みまさか)が分立し

合計4つの国になっています。

今の地名で言うと、

おおよそですが、

備前は岡山市周辺、

備中は、倉敷市周辺、

備後は、広島県福山市周辺、

そして、美作は、津山市周辺です。

この四分割で、必要に迫られた?のが、

各地域の一の宮と言われる

地域の中心的神社の建立です。

吉備の国一の宮だったのは、

現在、岡山市に鎮座する

「吉備津神社」で、

この御祭神を勧請して出来たのが、

備前国一の宮「吉備津彦神社」で、

同じ岡山市に鎮座しています。

そして、今回僕たちが参拝したのが、

備後国一の宮となった

広島県福山市の「吉備津神社」です。

ちなみにもう一つの美作国には、

吉備津神社の元宮(磐座)が

鎮座する中山という場所から勧請された

中山神社と言う名の一の宮があります。

吉備津神社本殿へ

この神社での楽しみは、

江戸時代、1648年に再建された

国指定重要文化財の御本殿に

直接参拝出来る事です。

多くの神社では、

まずは、拝殿(参拝場所)があり、

その後ろに隠れるかの如く本殿があり

目の前での参拝は難しいもので、

神社によっては、

その姿さえ見えない場合もあります。

神様に対しては、色んな考え方があり

どれが正しいということではありませんし、

神様を心から敬う気持ちが同じであれば、

どちらでも良いと思います。

ただ、素人の僕からすれば、

直接参拝したり、本殿を見られるのは、

嬉しい限りですね!

吉備津神社の駐車場にある

写真付きの地域案内図。

これを見ると、

予定外に行ってみたいところが

いくつも出てきて困ります(汗)

大瀧神社へ行きたかったのですが、

時間がありませんでした・・・

また、

金名(かんな)の郷頭なんて、

江戸時代に出来た

石の「アーチ式ダム」ですよ!

後で調べたら日本で唯一のものでした。

凄いものが福山にはあるんですね。

行きたい~でも行けなかった~(泣)

こちらが境内図。

福山滞在のタイムリミットが迫る

僕たちにとっては、

広すぎて困ったものです(笑)

境内入口のかなり手前にある

境内社の胡神社。

鳥居は慶安元年(1848年)建立。

由緒。

参道。

随神門。

随神門をくぐると左に

大きなイチョウが見えてきます。

落葉樹のイチョウなので、

冬は見た目、枯れ木のようですが、

樹勢は元気そのもので、

葉っぱが生い茂っている姿も

是非観たいものですね。

さらに参道を進みます。

立派な手水舎。

龍の口から水が流れますが、

この龍の尻尾部分が、

背後の大石の上に見えているという

大変凝った作りなのに感動です!

これを考えた人、

ユーモアのセンス抜群ですよ。

次なる随神門に向かいます。

随神門が二つあるなんて、

相当に珍しい豪華な造りです。

門をくぐると神楽殿があります。

江戸時代、寛文13年

(1673年)建立です。

ここからもうすぐ拝殿ですが、

その前に右側にある社務所で

御朱印をお願いしました。

社務所前の絵馬。

己亥歳を漢字でなく、

「つちのとい歳」とひらがな混じりで

書かれているのが、

吉備津神社の優しさですね!

無事、御朱印を授与していただきました。

拝殿へ。

Wikipediaによると

本殿とともに1648年に

建立されています。

拝殿と本殿が離れているので、

本殿側からも拝殿を撮影出来ます。

本殿前の備前焼狛犬。

吽形。

耳がとれたり、足先が無くなったりと

かなり修復されていますが、

いまも現役で神様を護っていて、

阿吽ともに奉納された年代を

見つけられませんでしたが、

恐らく江戸時代末期位ではと

勝手に推測しています。

本殿直前の慶応二年建立の狛犬。

こちらは吽形。

本殿。

参拝。

扁額には「虎睡山」と書かれていて、

まるで寺院のようです。

やはりここには神仏習合の名残が

息づいているのかも知れません。

本殿屋根の細やかな龍の装飾。

動画も撮影。

本殿全景。

拝殿と本殿。 

やはりここで、ツーショット。

これで本殿の参拝は完了ですが、

吉備津神社には、数多くの

境内社がありますので、それはまた次回。

 

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