鬼ノ城(岡山県総社市)前編

 

ユニバーサルデザイン

鬼ノ城の散策で驚いたのが、

「車イス可」の文字。

こんな山城なのに、

ユニバーサルデザインだなんて、

正直驚きました・・・。

鬼の城を造った1300年前の人も

きっとビックリしているでしょう(笑)

学習広場(展望デッキ)

鬼城山ビジターセンターで、

鬼ノ城の知識をインプット後、

散策をスタート。

ビジターセンターでいただいたマップ。

散策コースが3つほどあり、

この中で僕たちが選んだのは、

所要時間約50分と記された、

「西門・水門コース」です。

全部巡ると、夜になるし、

その前に体力もありませんから(汗)

冒頭に書いた「車イス可」の案内。

散策路はスロープで、

誰にでも歩きやすくなっています。

道を右に折れ、

学習広場と名付けられた展望デッキへ。

学習広場。

南、瀬戸内海側の眺望。

ここ鬼ノ城は、

海を挟んで対岸に造られた

屋嶋城とともに

瀬戸内海から来る敵軍を

挟撃する意図もあったかも

知れません。

西門方面。

復元された西門の遠景。

少しズームして撮影。

さらにズームすると

三階建てで復元された西門と

版築土塁の様子が、

よくわかります。

ここに展望所を作ってくれて、

ホントに良かった!

角楼

散策路に戻り、

次は復元された角楼へ。

角楼下。

角楼の上に建っている案内を

書き出すと、以下になります。

「日本の古代山城では、

初めて具体的に確認された

特殊な施設です。

中国の城郭でいう「馬面ばめん」、

朝鮮半島での「」に当たります。

ここは、

尾根つづきで攻められやすいため、

城壁の死角を補い

防御力を高めることを目的として、

城壁の一部を長方形

(13×4m)に張り出しています。

角楼の下半部は、

両側の石垣と同じように石垣積みで、

ほぼ4m間隔で

一辺50cmの6本の角柱が

石垣の間に建っていたことがわかりました。

また城内側には、

この施設への昇降のための

石段も設けられています。

しかし、

この上に建物があったかどうかは不明です。

最高所の鬼城山・西門と一体となって、

強固な防御ゾーンを形成しています。」

角楼上へ。

先述した「角楼跡」の案内。

西門

まずは、角楼から見た西門です。

こんな位置関係なので、

案内に書かれている通り、

角楼が、

「城壁の死角を補い

防御力を高めることを目的」

だった事は間違いないでしょう!

さらにズーム。

西門へ。

「西門跡」

案内を書き出すと、

「鬼ノ城は、

四ヵ所に城門を設けています。

いずれも掘立柱の城門で、

通路床面に大きな石を敷き、

床面と城門前面に2m近い段差を持つ

懸門けんもん)ことを特徴としています。

西門は、南門と同規模の大型の城門で、

間口3間(12.3m)、

中央1間を通路とし、

2間の奥行きをもち、

12本の柱で上屋を支えます。

柱は一辺最大60cmの角柱を

2mほども埋め込んでいます。

本柱に合わせたくり込み、方立柱穴、

軸摺穴、蹴放しが

一体的に加工された門礎をもつのは、

鬼ノ城のもののみです。

西門は日本最大の古代山城大野城

太宰府口城門(間口8.85m)をしのぐ、

壮大堅固な城門です。」

このようになります。

城内から城外へ。

「西門の復元」

案内を書き出すと、

以下になります。

「西門跡は、

きわめて良好な状態で残っていました。

12本の柱の位置と太さ、

埋め込まれた深さ、

各柱間の寸法も正確に知ることができ、

また通路床面の石敷や石段、

敷石もよく残っていたので、

城門の規模と構造を

具体的に知ることができました。

そこでこれらの資料をもとに、

関連資料を参考にして

三階建ての城門に復元しています。

一階は通路、二階は城壁上の連絡路、

三階は見張りや戦闘の場としての

機能をもつものです。

屋根は調査の時にも

瓦は出土していないので、

板葺きにしています。

古代山城の城門の復元例としては、

日本で初の事例です。」

発掘当時の写真を見ると

実に綺麗な形で、

遺構が残っています。

まるで古代の人たちが、

「復元して~!!」

と叫んでいるかのように・・・。

城外から見た西門下正面。

石垣(石積)の上に

さらに堅固な版築で、

城の防御は完璧ですね!

西門を背にして

瀬戸内海側の風景を撮影。

西門、

古代の櫓門とも言え、

迫力も十分、

これなら威嚇効果も抜群でしょう!

西門前にてでツーショット完了。

この後は、敷石や水門、

高石垣へと向かいます。

(後編に続く)

 

  関連記事 - Related Posts -

 

  最新記事 - New Posts -

 

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください