清末八幡宮(山口県下関市)

 

孫藩

江戸時代に存在した一万石の

清末(きよすえ)藩は、

長州(ちょうしゅう)藩の支藩である

長府(ちょうふ)藩のそのまた支藩です。

よって、長州藩からすると

「孫藩」という事になり、

これはかなり珍しいケースでしょう。

そんな清末藩の旧領地に鎮座するのが、

清末八幡宮で、

その「孫藩」時代の名残も

少し感じられます。

参道脇の清末公園の案内を

要約すると以下になります。

「清末藩(江戸)時代、

ここは小さな小山で、

寺院があったこの高台を

幕末には平地にして、

藩の練兵場として使用、

その後、

明治八年に清末小学校が新築開校されて、

昭和二十九年まで八十年間、

教育が行われました。」

幕末、徳川幕府や外国相手に

長州藩の命運を背負い、

命を賭けて戦った人たちの痕跡、

なんか感じるものがありますね!

参道

清末八幡宮の参道は、

御社殿に対して平行に伸びた横参道で、

その東西に「参道口」があります。

駐車場はその西側の入り口近くなので、

必然的にここからスタートです。

小さめの鳥居。

江戸時代の寄進かと思われる狛犬は、

間違いなく?笑っています。

吽形はもっと笑顔かな?

石工さんのユーモアある人柄が、

狛犬のお顔に出ていますね!

「笑う狛犬」を見るのは

広島の速谷神社以来の事ですが、

こちらの狛犬は特に笑っていますので、

みんなが笑顔になれる

縁起の良い狛犬さんとして、

宣伝されても良いかと思います。

回廊に囲まれた拝殿・本殿。

こんな写真が撮れるのも

周囲に遮蔽物が無からこそ、

実にあり難し!

正面。

左右の回廊が、鳥の羽のようで、

拝殿を頭とした鳳凰のように

神々しい光景・・・

とは言い過ぎかな?(笑)

そして、

この時妻が雄叫びを!

妻曰く

「特攻隊の皆さんが、

歓迎してくれてる!」

まるで戦闘機のような

練習機が乾いたプロペラ音と共に、

上空に飛来したのです。

そう、

妻は特攻隊の生まれ変わり(多分?笑)、

なので

これでテンションマックスに(笑)

写真付きの分かりやすい案内。

御祭神は、

仲哀天皇、神功皇后、応神天皇の

夫婦・親子の神様。

そして多くの神様が

合祀されています。

最近の再建が

「安政四年(1857)」と

書かれていますので、

現在の御社殿は、

その時に建てられたものかも知れませんね。

拝殿

参拝のため

まずは拝殿に向かいます。

石段を上り鳳凰の羽の中へ(笑)

左手に手水舎があり、

その手前には、

古い手水鉢も安置されています。

恐らく江戸時代の寄進でしょうが、

こんな古いものをこうして、

大切にされている事が、

素晴らしいと思います。

お手水完了。

拝殿。

参拝。

ここでツーショット。

先ほどの飛行機の影響からか

妻は敬礼をしています(笑)

本殿・天満宮

次に本殿へと言いたいところですが、

境内社の天満宮が

本殿に並ぶように鎮座しているので、

二つをひっくるめて(笑)

巡ります。

拝殿と本殿(右後方)天満宮(右端)。

拝殿手前の砲弾が載った

日露戦争の記念碑。

天満宮参道右側の干支絵馬は、

僕たちの好みの優しい画風。

「やっぱりこの神社さんとは、

波長が合うよね〜」

なんて妻と会話したのを

思い出しました。

後祭神は言わずと知れた、

学問の神様、菅原道真さん。

美しく整備され、

ここはまさに「清浄な場所」。

明治二年寄進の狛犬。

御年は150歳ほど。

吽形。

このあと参拝完了。

天満宮(左)と清末八幡宮本殿(右)

そして、

この二社を真横から撮ると・・・

素晴らしいですね!

機能美とでも言うのでしょうか、

両社の屋根の角度が、

めっちゃいい感じの

コントラストになっています。

表参道

参拝後、東参道の入り口へ。

鳥居の大きさからして、

やはりこちらが「表」でしょう。

柱には「文化五年戊辰ぼしん九月」と

刻まれています。

丁度60年後、次の「戊辰」の年

(西暦1868年)に、

戊辰戦争は起きているんですね・・・

石橋を渡り石段へ。

石段を上り切ったところから

後ろを振り向くと、

周防灘までが見渡せます。

清末公園の案内には、

「眼下に広がる平地は、

江戸時代に干拓された農地です」

と書かれていましたので、

これもまた、

清末藩の痕跡を見られたという

訳ですね。

この後、

本殿に隣接して鎮座する

清末護國神社(清栄神社)へと向かいます。

 

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