湊川神社(神戸市)殉節地

 

一番大切な場所

湊川神社に於いて、

妻が一番お参りしたく、

かつ一番体感したかったのが、

神社の西北隅に位置する「殉節地」です。

湊川の戦いで、楠木正成が弟と刺し違え

最後を遂げた場所と伝えられる場所で、

妻からしたら、ここが楠木正成の魂を

唯一感じられる場所なのでしょう・・・

ここさえお参り出来れば、

他はどうでもいいというほどの

入れ込みようで、

水戸光圀が建立した御墓所に参っても

「ここじゃ無い感」が

ありありでしたから(笑)

殉節地・遥拝

まずはパンフレットで

位置を確認します。

境内図の左上に、

「御殉節地」と記されています。

本殿横から殉節地へ。

参道。

ここから殉節地を遥拝。

「殉節地」

「延元元年(1336)五月二十五日、

湊川合戦で、炎天下に於ける

足利軍との激戦の末、

楠木正成公をはじめ

ご一族が殉節を遂げられたのが、

湊川の北方の民家、

この奥の場所であったと伝えられています。

 

最後まで勇猛果敢に戦いましたが、

多勢に無勢、もはやこれまで、

と覚悟された正成公は弟・正季卿と

「七度生まれ変わっても朝敵を滅ぼす」と

誓い、刺し違えられました。

七十三人の一族郎党も

同じく自刃されました。

正成公は、

高潔至誠の精神で

国の根幹を護ろうとされた、

その壮烈無双な生涯を

ここで閉じられたのです。」

このような案内が書かれています。

妻の執念

案内の下に

「門内拝観をご希望されます方は

神符授与所までお申し出下さい」

このように書かれていたのですが、

妻は事前にYouTubeでこの事を知り、

僕に「門内拝観したい」

そう言っていました。

なので、

僕も心の準備が出来ていて、

なんのためらいもなく、

神符授与所でお願いしてみる事が

できたのです。

妻の執念というか、

「楠木正成を弔いたいという一心」

何物にも変え難いものですね・・・

殉節地・門内拝観

神符授与所で巫女さんに

門内拝観したい旨伝えると

「対応できる神職がいるか

確かめてきますので、

少々お待ちください」

そう言われて待つ事少々、

奥から若い男性の神職さんがやってこられ、

僕たちを門内に案内してくれたのです。

門内へ。

アテンドしてくださった神職さんは、

かなりの博識で、

伊藤博文が兵庫県知事だったから

湊川神社も興隆できたことや、

佐賀藩の義祭同盟の面々が

燈籠を奉納していることなど

僕らが知らない事ばかりをお話しされ、

おまけに、

「撮影はOKで、SNS投稿なども

営利目的でないものはOK」

こんなお気遣いまでいただき、

僕も妻もただ感激するのみでした。

殉節地参拝所。

参拝。

ここで神職さんから

「お時間があれば、

少し解説させていただきます」

そうお声がけいただいたので、

お言葉に甘えました。

殉節地前の青銅燈籠。

神職さんによれば、

これは住友が奉納したとか。

「火袋の模様が住友のロゴです」

こんな事も教えて貰い、

ロゴも確認(笑)

ここで神職さんの

「真ん中二つは、

江藤新平が奉納した燈籠です」

この一言に、

僕も妻もびっくり&感激!

ここにくる一月半ほど前僕たちは、

佐賀市の本行寺に眠る

江藤新平のお墓に参っていたのです!

ちなみに右端の一基は、

江藤新平と同じ義祭同盟だった、

大木喬任(たかとう)の奉納です。

江藤新平の燈籠をまじまじと観察(笑)

「参議正四位江藤新平」。

江藤新平がこの燈籠を奉納したのは、

佐賀の乱で斬首される半年ほど前。

心に期するものがあっての

奉納だったのか・・

そんな気持ちにさせられます。

こちらは大隈重信の奉納。

こちらは伊藤博文が奉納した燈籠。

神職さん曰く、

「元は台座はなかったのですが、

江藤新平とかと比べて

小さいので、威厳を出すために

後から台座を作ったのです」

なるほど〜!

やはり総理大臣になった人ですから

見栄・・いや威厳(笑)は大切ですね。

ここでまた神職さんの解説が・・

「実は伊藤博文とは刻まれていません、

越智博文という名前になっているんです。

「越智宿禰博文」

これは姓(かばね)と

諱(いみな)を記載しているそうで、

当時は、これが正式名称だった

という事でしょう。

台座の文面。

「伊藤博文公が献灯されて50年、

風雨で傷んできたものを

修理しました。大正四年五月」

超訳するとこんな感じで、

台座が作られたのも

この時でしょう。

妻がお参りしたかった「殉節地」

神職さんのおかげで、

またまた、

佐賀に行きたくなりました(笑)

 

  関連記事 - Related Posts -

 

  最新記事 - New Posts -

 

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください