宮尾八幡宮(山口県宇部市)後編
人生観
宮尾八幡宮を参拝した「意味」は
おみくじ自動販売機の
「注意書き」に凝縮されています。
「100円入れると、ボーンと音がして
おみくじが頂ける。多分!!!
大正11年製おみくじ自動販売機なので
出なかった場合は社務所まで。
不在の場合はきっぱりあきらめる。」
素晴らしいじゃないですか!
この最後の一文に人生観が
凝縮されているとは、
言い過ぎかも知れませんが、
何事も「決めるのは自分なのですよ」
そう神様が諭してくださっているようで、
僕も妻も大感激!
もちろん「自分の判断」にて
おみくじを引いたのは、
言うまでもなくありません。
三鈷の夫婦松
本殿参拝の後は、
境内社などへと向かいますが、
まずは気になった「三鈷の夫婦松」へ。
仲良く並んで立っている夫婦松。
「三鈷の夫婦松」
「この二本の松はその葉が三葉の松で、
三鈷の松と言われ、これを身につけると、
夫婦円満、幸せを呼ぶ
お守りと言われております。」
語源である密教宝具、
「三鈷杵」の絵までが
しっかり紹介されていて、
ここにも宮司さんの優しさに
感動してしまいます。
ちなみに
各地のお寺や神社にある
弘法大師像の多くは、
三鈷杵を持っています。
こちらは鎌倉市腰越、
満福寺の弘法大師像で、
右手には、しっかり三鈷杵が
握られていますね。
玉垂神社
次に本殿向かって右側の玉垂神社へ。
鳥居は明治三十二年寄進。
案内を抜粋すると
「祭神:武内宿禰
この地に伝わる神功皇后伝説に登場し、
神功皇后が、楠の大木で兵船を作る際、
助言するなど知恵袋として、
5代の天皇に仕え、超人的な長寿、
生涯現役を貫いたことから、
長寿とボケ封じの
ご利益があると伝えられている。」
このようになります。
参拝。
お洒落な扁額を思わず撮影(笑)
玉垂神社の隣のレトロな建物。
用途は分かりませんが、
昔は茅葺き屋根だったのでしょう。
万倉天満宮
本殿左側には境内社と
お堂の二つが並んでいます。
左が万倉薬師瑠璃光如来、
真ん中が万倉天満宮、
右が本殿・拝殿です。
万倉天満宮参道。
文化五年(1808)寄進の鳥居。
神額には「貴舩社」と刻まれています。
万倉天満宮の案内。
明治41年、貴布禰社、顕國玉社が
合祀されたと書かれています。
拝殿前で気になるのは、
めっちゃ可愛い神牛です。
癒される〜!!
案内を書き出すと以下になります。
「菅原道真公は、丑年の生まれで、
「丑は功名心を去りて、
心を正常とする。黙々と勉励を促し
飽きることはなし。
故に学問の守りとなす」と、
言い伝えられております。
神牛の頭部を撫でますと、
知恵が授かるとの言い伝えが
あります。」
これは大納得の説明ですよ!
単に菅原道真さんが、
めっちゃ偉いだけでなく、
丑さんの強力なバックアップもあって
学問の神様として
君臨されているのですね。
お顔ドアップ。
椿と共に。
拝殿と本殿(左後方)。
そして、
メーンイベント(笑)おみくじです!
大正時代のおみくじ自動販売機。
これに出会えただけで、
既にご利益いただいたようなもの(笑)
そして、
ここで冒頭に書いた案内を確認。
音がするなんて、
なかなかレアですが、
運を天に任せ(笑)引いて見ました。
先に妻が100円投入。
お〜!!
大きな柱時計の音に似た、
「ボローン」という音がして
おみくじが出ましたよ!
これには、もう二人して大感激。
次に、
僕がやってみると・・・
残念ながら音はしなかったものの
おみくじはしっかり出ました。
そして、
感激したことがもう一つ・・・
二人とも「大吉」だったのです!
なんというか、
菅原道真公のご利益か、
丑さんのご利益か?
いや、
神社自体の「気」が抜群に良いから
こんなことが起きたのでしょう!
「神の教」も撮影し永久保存(笑)
ルンルン気分で、
おみくじを結ぶ妻。
たかが「おみくじ」、
されど「おみくじ」、
過去最高に盛り上がった
おみくじ体験の顛末はこれにて
おしまいです。
万倉薬師瑠璃光如来
次にお隣のお堂、
万倉薬師瑠璃光如来へ。
エントランス。
何故、神社に
仏像があるのかについて、
詳しい案内がありますので、
そちらを引用させていただきます。
「昔より宮尾八幡宮と共に、
薬師様として崇敬されていましたが、
明治元年の神仏判然の布告により
宮尾辻の堂に移管。
その後宮尾集落センターに
安置されていましたが、
近郷の多くの方に
『元の宮尾八幡官境内に戻りたい』
との霊示があり、
崇敬者の力により
元の宮尾八幡宮境内に移されました。
造立は1324年、鎌倉の後期、
材はひのきにて素晴らしいお薬師様です。
無病息災、殊に耳の病気に御力添えがあり、
穴の開いた石を供え祈願すると
完治すると言伝えられています。」
案内。
参拝。
元享四年(1324)造立なので、
鎌倉幕府が滅亡する約10年前、
最後の執権、北条高時の時代ですから
相当に貴重なものかと思います。
万倉神道祖霊社
参拝を終え、
帰路につきながらも
まだ見所は続きます。
少し夕日に染まる御社殿。
良い光景だ〜!
そしてここから新参道で、
社頭へと向かうと
右側に見えてくるのが、
こちらの建物です。
万倉神道祖霊社。
参拝し、
参道へと戻ります。
御旅所
一の鳥居よりも
さらに外側にあるのが、
御旅所(多分)です。
お祭りの日など、
神輿はここに安置されるのでしょう。
正徳六年(1716)寄進の鳥居。
ここまでで、
宮尾八幡宮の散策はずべて完了し、
次なる目的地、
万倉護國神社へと向かいます。