室山熊野神社(福岡県八女市)前編

 

灯台下暗し

神社に魅了されてからこの10年ほどで、

多くの神社を参拝してきましたが、

その三割近くは地元の福岡県の神社です。

しかし、いつも遠方の有名神社が、

気になって仕方がありません(笑)

そんな隣の芝生ばかり気になる僕ですが、

この冬、ネットサーフィンしていた時、

同じ県内の八女市に鎮座する何とも言えない、

魅力的な神社を発見したのが、

今回の旅計画の始まりでした。

やはり「灯台下暗し」の格言は

今でも生きているようです(笑)

室山熊野神社へ

今回の車旅の最初の目的地は、

室山熊野神社でした・・・

しかし、

その前に見つけた、虚空蔵神社と

そのすぐ近くにあった光遠木も寄ったので、

結局三番目の目的地となりました。

八女市役所星野支所にある案内板。

この案内板のすぐ裏には、

昭和11年建立の鳥居が立っています。

神社はここから数キロ先ですが、

もはやここは室山熊野神社の参道のようです。

神社の駐車場の案内は、

手作り感満載ながら、

とても分かりやすいものでした。

この駐車場があるのは、

神社の長~い階段の真ん中あたり近くで、

ここから登って御社殿を目指したのですが、

参拝後、実質の一の鳥居からの道を

撮影したので、そこから参拝したように書きます(笑)

ここが神社の入口。

古くからある鳥居。

鳥居の先の狛犬・・・

と、

ここで参道は一旦終了し、

車道になってしまいます。

恐らくこの車道が出来る前は、

ずっと土の参道があったのでしょう。

そひて、200mほど車道を行くと、

左手に川伝いの「参道」があります。

参道。左側は綺麗な川、右上は車道です。

案内板を要約すると

「ここは神仏混淆(こんこう)で、

江戸時代までは岩念寺という

神宮寺もあり、室山権現とも

無漏山(むろやま)十二社権現とも称し

阿蘇山伏の峰入り修行の

中心的な場所であり

社殿は元禄12年(1699年)に

再建された。」

参道の橋。

ここから365段の石段があります。

素晴らしいですね!この雰囲気。

見下ろした風景。

古い石段ながら、

あまり傷んだ感じはありません。

階段を登っていると

妻が大岩を支えて、僕を通してくれました(笑)

大岩の下には結界が張られ

ご神域となっています。

神門。

神門の手前右側の石段を登り、

大岩へと向かいます。

「坊主岩」

岩と岩の間に石橋?のようなものを発見。

人為的なのか、

自然にこうなったのか、

どうなんでしょうか?

神門をくぐりさらに上へ。

苔むした狛犬。

吽形。

狛犬に挟まれて撮影(笑)

左右の灯籠(常夜燈)は、

文化11年(1814年)の奉納で、

今から200年も前の建立です。

この石段を登ればもうすぐ御社殿ですが、

僕たちはここから右側にある

岩のトンネルに入る道を選びました。

「ほけぎ岩」と書かれています。

境内社でしょうか、

お社があります。

御祭神は分かりませんが、

ご利益は書かれていました。

こ、これは凄いご利益ですよ!

やるしかありませんね。

これで、妻の頭はすっきりし、

妻の耳は、100m先の

水滴の音も聞こえるはずです!

ほけぎ岩をくぐると・・・

おひょ~!別世界ですよ!

心字池があって、お寺の跡のようですね・・・。

ここが案内に書かれていた神宮寺である

「岩念寺」の跡かも知れません。

石橋が素敵。

八女市のサイトによると

上陽の石橋(洗玉橋)を手がけたのは、

橋本勘五郎ですが、「勘吾郎」なのは、

文字の間違いなのでしょう。

Wikipediaによると

橋本勘五郎は、熊本の石工で、

あの有名な通潤橋を建造した方でした。

石橋は今でも現役で、

僕たちも渡ってみました。

ちょっと怖かったけど、

橋はびくともしない立派なもので、

江戸時代(推測)の技術に敬服です。

池底から撮影。

反対側からも撮影。

石橋の向こうには大岩が見えます。

「行者岩」

ここで山伏達が峰入り修行を

していたのでしょうか・・・

そして、この岩の反対側、

僕たちが入ってきた「ほけぎ岩」の裏には、

「太刀かけ岩」の表示がある事に

やっと(笑)気づきました。

確かに太刀をあびせられ、

一直線に斬られたように見えます。

一つの岩の表裏それぞれに

名前が付けられているのは、

かなり珍しい事ですね。

また、この岩の近くには、

廃仏毀釈の痕跡が・・・

右の仏様の首は切り落とされ、

後から応急処置的なお顔が

付けられていて、

その左側の岩肌には、

お顔だけが乗っかっています。

別の岩の上に何やら

石碑のようなものを発見。

亨保十九年(1734年)と刻まれた、

梵字?が書かれているので、

やはり「仏」と関係ありかもです。

全域を見渡しても

やはりここは寺と山伏(修験者)たちを

想像してしまいます・・・

岩念寺(推測)の痕跡を散策し、

大いに感動した僕たちは、

ようやく拝殿の横に立っていました。

今日の気になる花

石橋の横に一本だけあった花。

植物に疎い僕なので、

名前は分かりませんが、

妻が見つけたこの花が、

とても気になっています。

 

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