臨済寺(静岡市)摩利支天

 

ピンポイントの旅

臨済寺は修行の寺で、

通常は一般公開されていませんが、

今川義元の命日5月19日と、

摩利支天祈祷会が行われる10月15日の

年に2回の特別公開があり、

一般人も入山を許されています。

ということで、

今回の旅は摩利支天の日に合わせて

スケジュールを立てるという

なかなかレアなケースなのですが、

僕たちは、伽藍よりもお墓参り(笑)

今川義元の軍師であり、

幼少期からの徳川家康を教育した

臨済寺二世「太原雪斎たいげんせっさい」と

豊臣政権時代、駿府城主だった

中村一氏なかむらかずうじ」のお墓が、

臨済寺の墓地にあることを知って、

ピンポイントで旅程を決めた次第です。

臨済寺へ

富士山静岡空港からはレンタカー。

2日間お世話になる相棒に乗り込み出発。

一般公開日は、お寺の無料駐車場が、

すぐに満車になるとの情報で、

少し離れた有料パーキングを利用。

臨済寺が位置するのは、

今川館があった駿府城公園の北側、

今川氏の詰城である「賎機山しずはたやま城」の麓。

駐車場からは城北公園内を

歩いて向かいます。

公園内を通過。

参道の先に山門が見えています。

山門

まずは山門周辺を撮影。

蓮&松(笑)

山門前。

独特の箒と桶の置き方は、

臨済宗の作法の一つなのでしょうか?

「大龍山」の扁額は徳川慶喜の書。

仁王像(阿形)。

吽形。

この仁王像たち、

神仏分離で静岡浅間神社から

ここに移されたそうです。

こちらは現在の静岡浅間神社神門です。

仁王像が安置されていたであろう場所は、

空間になっていますね。

山門左サイドから撮影。

山門横の「無縁萬霊塔」に参拝。

本堂(方丈)外観

ここからは石段です。

山門から本堂(方丈)へ。

最後の石段。

お〜!息を飲む美しさ、

こけら葺きの屋根も

実に素晴らしいですね!

方丈と呼ばれるこの本堂は、

慶長十四年(1609)

徳川家康によって、

他の伽藍とともに再興され、

国指定重要文化財となっています。

駿河の勅願寺であったことを表す、

「勅東海最初禅林」の扁額と

三つ葉葵の紋三つ。

正保二年(1645)に増築された

唐破風・檜皮葺の玄関。

正保と言えば、徳川将軍は家光さん。

「大好きなおじいちゃん(家康)が再興した

臨済寺の本堂をもっと豪華にせい!」

そんなお下知があったのかも?(笑)

禅堂(摩利支天)

本堂の外観を堪能後は、

徳川家康が心の支えとした

摩利支天が安置されている禅堂へ。

お邪魔します。

文殊菩薩に参拝。

案内には、

「御悟りの象徴

禅堂の本尊 文殊菩薩」

このように記されています。

禅堂なので両脇には、

座禅スペースがあります。

一番奥の摩利支天に

ちょっと緊張気味に近づくと、

傍にいるお坊様が、

「近寄って拝んでください、

撮影も自由ですから〜」

なんて、

めっちゃ優しく

声をかけてくださったのです。

この優しさは、

旅の前、臨済寺に電話して、

公開日には拝観予約が必要か否かを

お聞きした時にも感じた事で、

ほんとに素晴らしいお寺ですよ。

「摩利支天」

案内を書き出すと以下になります。

「摩利支天は日月の徳を神格化したもので、

この仏を念じれば怨敵に害されないことから

武士の守り本尊とされていました。

特に徳川家康は

関ケ原の合戦の勝利を祈るなど

摩利支天への信仰が厚かったのです。

この摩利支天は、

もともと静岡浅間神社内の八千戈やちほこ神社に

祀られていたものでありましたが

明治の神仏分離令の折、

臨済寺に移されてきました。

その移動と同時に、

三十九体の仏像が移され、

総門の仁王像もそのひとつです。」

こちらが現在の八千戈神社で、

神仏分離までは「摩利支天社」と

呼ばれていたようです。

摩利支天と十二神将に参拝。

摩利支天アップ。

優しく穏やかなお顔をされていますね。

向かって右側の十二神将。

十二神将のうち二体は摩利支天の横に、

その他の十体は左右に五体づつ

安置されています。

こちらは向かって左側の五体。

開山堂

次に禅堂のお隣、開山堂へ。

回縁もあります。

拝顔のため下から

覗かせていただきます。

「後奈良天皇の禅の師匠

臨済寺開山」

「大休宗休禅師」

「今川義元公の軍師

臨済寺二世」

「太原雪斎長老」。

お顔アップ。

この後、本堂(大方丈)内部の見学へ。

(続く)

 

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