十島(としま)菅原神社(熊本県球磨郡相良村)
日本遺産
世界遺産というのが有名ですが、
日本遺産というものもあります。
2015年、文化庁により創設されたもので、
地域に点在している有形無形の文化財を魅力的に発信することで
地域の活性化をはかることを目的としています。
僕たちが今回訪問した人吉球磨地域は
熊本県の日本遺産第一号だそうです。
実際に訪問してみて、
日本遺産に指定されるのは当然のことだと思うほど
今では少なくなった茅葺きの建造物が至る所に存在し、
タイムスリップを大いに楽しめる素晴らしい場所でした。
ユネスコに指定してもらう世界遺産は「集客」としては
絶大な経済効果をもたらすお墨付きになっていますが、
日本人自身が、自分たちの良さを自分たちで見つけ、認め、
それを世の中に広めるのはとても大切だし、
素敵なことだと思います。
以前、僕は仕事で人吉球磨地方には何十回も行っていましたが、
全くここの良さ、魅力を知りませんでした。
しかし、今、ここに大いなる歴史があることを知っただけでも
60年近く生きて来て本当に良かった〜っと言えるでしょう(笑)
十島菅原神社へ
このあたりには驚くほどの文化財があふれています(笑)
その一つが、国指定重要文化財の十島菅原神社です。
神社へ行く途中の看板。
学問の神様、菅原道真が主祭神だけあって、
受験生に向けて「とおします」(通します)な〜んて
洒落が効いた文言に思わず顔がほころんだ僕です。
十島菅原神社は、こんな風景に溶け込んだ中に鎮座しています、
車を森に置き、少し森林浴しながらこの入り口に行きます。
ここで目についたのが、この趣(おもむき)満点の手水鉢。
手水舎そのものが屋根まで全部「石」で出来ているのです。
これは江戸時代くらいに造られたものではないかと思って
石柱の文字を読むと、「大正三年」の文字が書いてありました。
それでも100年ほど前のものなんですね!
案内板によると、境内の池には10の島が点在しており
それが地名の由来ともなったようです。
本殿は1589年の建立というから
戦国時代(安土桃山時代)真っ只中ですね。
拝殿は、江戸時代中期とだけ書いてありました。
そして、拝殿に向かいます。
茅(かや)葺き屋根はいいな〜!!
若い時には茅葺きなんて古くさくて
あまり好きではありませんでしたが、
年を重ねたからなのか、神社や古い建物に興味がわいてきたからなのか
今は、茅葺き、檜皮(ひわだ)葺き>瓦葺き です(笑)
菅原道真公が主祭神の神社では定番の「牛」も迎えてくれました。
拝殿で参拝をすませて、次は本殿へ。
池に浮かぶ本殿の素晴らしいこと!
あまりにも興奮してあらゆる角度から写真を撮りまくりました。
この風景はもうたまりませんね!(笑)
この池の島に社殿を建てようと考えた人は本当に偉いです。
少しだけ角度を変えて撮影。
う〜ん、ここから見ても素晴らしい!
本殿を守るように囲んだ覆い屋付。
中の本殿が分かりやすいように
カメラのアートモード(HDR)で撮影してみました。
なんだかロシア名物マトリョーシカ
(大きな人形の中に段階的に小さな人形が入っている)の構造です(笑)
素晴らしい社殿建築物とこの境内の雰囲気に大満足の僕たち。
最後に境内社の稲荷神社にも参拝して、
十島菅原神社の訪問は完了です。
マイナスイオンが美味しくて
昔感もたぷり味わえる素晴らしい神社に出会え
本当に幸せでした!
今日の癒し
僕たちのそばに飛んで来た赤トンボに癒されました。
赤トンボはおばあちゃんでも書きましたが、
妻が大好きだったおばあちゃんが
この赤トンボにになって来てくれ
僕たちと一緒に神社を楽しんでくれたのに違いありません。
こころ癒されるひとときを過ごせて感謝でした。