2018/12/05
内砥川八幡神社(佐賀県小城市)前編
佐賀の二大石文化
佐賀県には誇るべき石の文化があります。
それは、日本でも佐賀県を中心にその
周辺部だけでしかお目にかかれない
独特のデザインをした
「肥前鳥居」と「肥前狛犬」です。
僕は佐賀県が何故この二つを
「推し」ていないのか、
不思議でなりません。
しかし、
世間にあまり知られない方が、
破壊や盗難にあうリスクも減り、
文化財は守れるというのも世の常、
密かに楽しんでおきましょうか(笑)
そんな僕を魅了しまくる
肥前鳥居と肥前狛犬を
心ゆくまで堪能出来るのが、
内砥川(うちとがわ)八幡神社です。
佐賀市から小城市へ
この日の予定は佐賀城と
内砥川八幡神社に行く事。
佐賀市内だけなら
もっと沢山の神社に行けるのに
時間をかけてでも
あえて少し離れた小城市に来たのは
以前から、
肥前鳥居と肥前狛犬の
宝庫だと知っていた内砥川八幡神社は、
外せなかったからなのです。
神社近くの道路沿いには、
ここが石工の里ですよ~!
という表示があります。
内砥川八幡神社が鎮座するのは、
佐賀県(肥前)の
三大石工集団の中で、
大元となったここ砥川石工が
居を構えていた場所です。
一の鳥居。
いきなりの肥前鳥居に
僕のテンションは上がりまくり
ですが、
妻は至って冷静でした(笑)
鳥居左には石柱。
右側には、
菩薩像が肉彫り(半肉彫り)の
石祠があります。
一の鳥居から三の鳥居まで
全てが「肥前鳥居」であり、
しかも古いものは1570年代建立の
可能性まであるというから驚きです。
350年以上この姿を
変えること無く立ち続ける
一の鳥居。
参道。
参道の左側は池になっています。
二の鳥居。
こちらは建立から
380年ほど経過しています。
肥前鳥居は年代が古いほど
柱が円錐形になっているのが
特徴で、こちらは一の鳥居より
少し円錐形になっていますね。
素晴らしい形に
見入ってしまいます・・・
が、
ここでのメインはこれからなのです。
石段の上に見えて来ました!
お~!
肥前鳥居の初期型です。
この荒削りさがたまらん!(笑)
「わしがこの神社の主であるぞ!」
なんだか、
そんな声まで聞こえそうです。
あっ、主は神様だったか(笑)
神額は丸型。
400年以上も
ここで立ち続けているのに
大きな破損が無いのは、
地元の人々に
大切にされて来たからでしょう。
石造りの手水鉢。
漏斗形した珍しいものと、
お風呂型(?)の四角四面なもの。
三つの肥前鳥居で
興奮冷めやらぬ中、
拝殿へ向かいます。
拝殿の前には安政2年(1855年)
建立の狛犬が睨みをきかせています。
地元の石工の作品なのでしょうか・・・
左が拝殿、右奥が本殿。
本殿。
本殿の前でもご挨拶。
拝殿前でツーショット完了。
普通ならば、この後、境内社を巡って
神社を後にするのですが、
内砥川八幡神社は、ここからが、
肥前狛犬や御神木など
見どころだらけなんです(笑)
というわけで、後編に続きます。