2021/02/14
鰐鳴(わになき)八幡宮(山口県山口市)
珍しい神社名
今回の山口の旅のメインは、
ここ鰐鳴八幡宮です。
何故メインかと言えば、
以前、この神社名を見つけた時、
衝撃的な名前だったから
是非この目で見たいと思っていて、
それがこの旅のきっかっけに
なったからです。
鰐鳴とはいったいなんぞや?
事前にネットで調べたので、
既にこの意味は知っていますが、
それはまた後ほど書きます。
僕が鰐鳴八幡宮を知ったのは、
同じ山口県に鎮座する、
山口縣護國神社のサイトの中にある
神道講座というページのリンクに
「珍しい神社名」というバナーがあり
これをクリックすると出て来たのが、
鰐鳴八幡宮だったからです。
神社のサイトを見ると社殿や庭が
とても素敵な雰囲気で、
早く参拝したいという思いが
募るばかり(笑)
そして、その思いが、
やっと実現しました。
鰐鳴八幡宮へ
お腹ぺこぺこだった僕たちは、
鰐鳴八幡宮の近くの
田んぼ横の路上に車を停め、
その車中で妻の手作り弁当を
むさぼり食いました!
還暦近い夫婦が、道路脇の車中で
弁当食っている姿を想像しただけで、
異様な光景ですよね(笑)
それでもお腹いっぱいになって
落ち着いた気持ちで
鰐鳴八幡宮に参拝出来たのは
なによりでした。
参道入口。
御社殿までは300mくらいの
長〜い参道です。
ここには三つほど
気になるものがありました。
一つ目はこの「小鯖の板碑」
案内によると
これは、塔婆のようなもので、
1367年の建立でした。
700年近くも前のものが、
いきなり見られて感動です。
二つ目はこちら。
これには説明はありませんし、
現役で使われている気配はありませんが、
山口の神社ではこのような
井戸っぽい石組みを良く見かけます。
三つ目はこの大きな石灯籠。
礎石の具合からして、
江戸時代のものでしょう。
葉っぱで中味が見えませんが、
間違い無く石灯籠なのです(笑)
天保九年(西暦1838年)生まれの狛犬。
吽形も生まれは同じ年です。
参道両脇には
江戸時代に寄進された
灯篭が並びます。
あと100mくらいで
境内入り口というところに
何かの跡のような広場があります。
調べると小学校の跡地でした。
明治7年に、鰐鳴八幡宮の通夜堂に
「桜蔭小学校」が設立され、その後、
昭和30年代に小鯖小学校に
統合されたようです。
神社の境内に学校なんて、
相当に恵まれた子供たちですね!
と書いてみて、ふっと思った事は、
通夜堂って、徹夜で仏事をするため
お寺の境内にある建物なのですが、
ここは神社ですよね…
小学校が出来た、
明治7年と言えば神仏分離令で、
廃仏毀釈のころ。
推測ですが、お寺の一部を残し
小学校に流用したのでしょう。
石碑もあります。
境内入り口。
二の鳥居。
手水舎。
手水鉢には「禊」の文字。
示す偏が「ネ」なのは、
比較的新しいものだからでしょうか?
ここに珍しい名前の由来が、
書いてあります。
抜粋すると、
「宇佐から御勧請の八幡さまは
海から川を遡り鰐石から
上陸されました。
神様を御慕いして従いてきた鰐は
鳴いて別れを惜しんだといい
その故事により鰐鳴八幡宮と
称えると伝えられています。」
「鰐」というのは海洋民族と
解釈されてもいますので、
お供の人たちが泣いたのかも
知れません。
よみがえる
わかがえる
なぜかえる?(笑)
庭園が素晴らしいのも
この神社の特徴です。
お庭にはガメ(亀)もいます。
本殿は1689年、
楼拝殿は1791年の建立と
思われると書かれています。
楼拝殿。
参拝。
左から、楼拝殿、幣殿、本殿。
本殿は覆屋で囲まれているのか、
それともこの建物自体が、
本殿なのか、どっちでしょうか?
わかりません(笑)
本殿横の結界が張られた
石組みで囲まれた穴。
ここで、ツーショットも忘れず撮影。
この後は境内社などを巡ります。
柊神社。
「ひいらぎ」神社と読むのか、
それとも他の読み方なのかは
不明ですが、
夏だけど(笑)
クリスマスツリーを連想する
ロマンチックな名前です。
参拝。
本殿の石垣が個性的ですね!
幣殿前の赤い一輪車はご愛嬌(笑)
こちらは仏像。
台座には「享保」の文字が
見えますので、
八代将軍、徳川吉宗の
享保の改革と
同時期の建立でしょう。
産まれて300歳なんですね。
そして、注目したのがココ!
首を切られた跡。
廃仏毀釈の例に漏れず、
打ち首になっていたようです…
お顔はその時削り落とされたのかも…
大きな木を見ながら
境内を後にし、
社務所になっている宮司さんの
お家を目指します。
といっても歩いて20秒くらい(笑)
楼拝殿の掲示物。
参拝した当日が、
風鎮祭の日だったことを知り、
そして、
御朱印をいただく場所も知りました。
この掲示物の丁寧さを見ても
素敵な御朱印であるのが、想像出来ます。
う〜ん素晴らしい!
文字に心が現れています。
有り難し!