阿伏兎観音(2019年福山の旅)

 

最もスリリングな観音堂?

神社仏閣というのは、

何でこんな所に建てたんだろう?

そんな疑問に思う場所にも

かなりの数があるようです。

そして、それがまた行きたい衝動に

駆られる原因の一つでもあります。

今回訪問した阿伏兎観音は、

その最右翼に位置すると言っても

過言ではないほどの奇勝で、

絶景と、スリルがミックスされた

魅力満載のお寺です。

子授け、安産祈願の観音堂として、

広く信仰を集めていますが、

参拝するには、海にそそり立つ

断崖絶壁の上に行く必要があります。

阿伏兎観音は、

日本で最もスリリングな安産祈願所?

とでも言えるかも知れません。

六十余州名所図会

実は、福山市の中心部から

ここへ来るルートは

山越えを予定していました・・・

それは、グリーンラインという

風光明媚なスカイラインの

展望台から見た

鞆の浦や瀬戸内海の景色を

堪能しようと考えたからです。

しかし

山越えしようと少し行ったところで断念・・・

その原因は「雪」。

眺めるには素敵な演出をしてくれる雪は、

走る車の行く手を阻む

演出もしてくれたのです(笑)

そんな訳で、山越えではなく、

雪が積もっていない平坦な道を使い

阿伏兎観音に無事到着。

その阿伏兎観音は、

東海道五十三次などの作品で

超有名な画家、

歌川広重が描き残していました。

地域ごとの代表的な名勝を描いた

歌川広重晩年の作品、

「六十余州名所図会」の中の

「備後 阿武門観音堂」です。

磐台寺

駐車場から少し歩くと

いくつか案内があります。

阿伏兎観音は磐台寺の建物の一つ。

この案内にも六十余州名所図会が

掲載されています。

次回はこれに乗りたいですね!

こんな夢のようなクルーズ船があるとは、

さすがというしかありません。

弥次さん喜多さんの珍道中、

海道中膝栗毛の作者、

十返舎一九が書いた膝栗毛の続編、

「厳島参詣 膝栗毛」の

阿伏兎観音の部分の文章と

彼が描いた挿絵です。

文才も画才も併せ持っていた

十返舎一九、凄い人ですね。

もうすぐ磐台寺。

お寺の手前の石塔。

磐台寺入口。

入場料は100円と

僕たちの経済状態を

バックアップしてくれる

優しいお寺に感謝です。

磐台寺客殿の案内。

毛利輝元が再建したそうです。

関ヶ原で西軍の総大将となった輝元、

ここ備後を始め多くの領地を没収されましたが、

磐台寺、阿伏兎観音が今あるのは、

彼の力だったとも言えるでしょう。

客殿の中は見られませんが、

笑い声が響いていました。

阿伏兎観音

正式には「磐台寺観音堂」と

言うらしいのですが、

ここでは阿伏兎観音にしておきます。

案内板には、

「海からの眺望は絶景」と書かれています。

やっぱりクルーズ船に乗ろう(笑)

鎮守社?でしょうか、社があります。

気になった鬼瓦。

いよいよ絶壁の上へ!

石段と回廊が、

気分を高揚させてくれますね。

もうすぐ頂上。

到着。

観音堂の周囲は、

幅が90cm位の狭い廊下で、

這いつくばって進みたいくらいの

スリルを味わえます。

低い欄干から下を覗くとさらに怖い(笑)

景色は抜群。

この絶壁、怖い(笑)

絶壁に背を向けて参拝するのが、

さらに怖い・・・

背後に断崖絶壁を感じつつ参拝・・・

さんぱい・・・おっぱい?

凄いですね!おっぱいだらけ(笑)

背後の断崖絶壁を忘れさせるくらいの

安産祈願の絵馬ですよ!!

観音堂の中は、おっぱいだらけ・・・

ひたすら子供の事を思って

こんなにスリルを味わいながらも

祈願に来る妊婦さんの気持ち、

間違いなく観音様には伝わるでしょうね。

 

参拝後は、観音堂の全景を

眺められる場所へと回廊をおります。

朱塗りと緑の取り合わせは

神社的な雰囲気でもありますね。

昭和59年製の鐘。

階下にはお地蔵さん。

先程、観音堂から見た石塔。

ここから振り返るとこんな景色です。

素晴らしい!

ここに観音堂を建てたこと自体、

本当に凄いことですね。

岩場も含めて正に奇勝です。

動画も撮影。

もちろんツーショットも(笑)

岩と石垣が一体化していますね。

間近から見た回廊とお堂。

室町時代後期の再建された

阿伏兎観音に感動しっぱなしでした。

今日の注目

磐台寺境内に建てられた石柱。

その中の「楠九千本」に、

目が釘付けです!(笑)

楠をそんなに沢山奉納している人を、

初めて見た僕は、

思わす撮影してしまいました。

森下博・・・

森下仁丹の創業者ですよ!

彼の生まれは、ご近所の鞆の浦なので、

同じ沼隈半島の磐台寺への寄進も

多額にしていたという事でしょうね。

さすがです、森下さん。

 

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