会津若松城(鶴ヶ城)(5)

 

英断

会津若松城(鶴ヶ城)の天守は、

地震で傾いていた

蒲生氏郷が建てた七層の天守を

江戸時代初期、

加藤明成が五層として

修復した当時のままの形で

外観復興されていて、

天守最上階には廻縁が

巡らされているタイプなので、

展望施設としても抜群です。

江戸時代に入る頃から

だんだんと形骸化され、

「お飾り」になっていった廻縁ですが、

加藤明成の英断(笑)のお陰で、

ちゃんと歩ける廻縁から

会津若松の景色を堪能できました。

加藤ちゃん、ありがとう!

四層

ここは「会津ゆかりの先人」として、

四方の壁がパネル展示となっています。

四層に到着。

ここからは各パネルの案内を

要約抜粋して書いていきます。

「松平容保(かたもり)」

「会津戦争時の実質的トップ。

敗戦後は日光東照宮宮司となった。」

「西郷頼母(たのも)」

「容保の養育係で会津藩家老。

藩主に諫言して左遷されるも

会津戦争に参加。

この時、西郷家一族の

女性・子供らが全員自害。

明治になり松平容保とともに

日光東照宮の禰宜になった。」

「飯沼貞吉」

「白虎隊唯一の生き残り。」

「佐川官兵衛」

「戊辰戦争では鳥羽伏見など

各地で勇猛な戦いを繰り広げる。

西南戦争が始まると巡査隊として参戦、

阿蘇山中で戦死した。」

「手代木勝任」

「戊辰戦争が勃発すると

奥羽越列藩同盟(幕府側の同盟)の

締結に尽力。

坂本龍馬を斬ったとされる

佐々木只三郎は実弟である。」

これは驚きの発見ですね(笑)

Wikipediaによると

佐々木只三郎は

鳥羽伏見の戦いで銃撃され

和歌山県で亡くなっています。

坂本龍馬が、いろは丸事件で、

手玉に取った紀州藩(和歌山)で

亡くなったとは、

これも何かの

引き合わせなのでしょう・・・

「広澤安任」

「戊辰戦争で会津藩主の救済を訴え

投獄される。

敗戦後、藩主らの移封先、

斗南(青森)の地に移り、

日本初の洋式牧場を経営する。」

「秋月胤永(かずひさ)」

「会津戦争の降伏式で敷かれた

毛氈は秋月により「泣血氈きゅうけつせん」と

名付けられた。」

ここで景色を見ながら小休止(笑)

御殿跡の本丸広場方面です。

「山本覚馬」

「実妹の八重と結婚した新島襄が

学校設立を目指していた時、

京都御所の北側の土地を提供し、

現在同志社大学となっている。」

「新島八重」

「会津戦争では自身も

スペンサー銃を手に籠城。

敗戦後、新島襄と結婚する。」

「山川浩」

「会津藩家老。

敗戦後は斗南(青森)に

移り住んだ藩士たちの実質的指導者。

明治時代、

佐賀の乱や西南戦争でも活躍。」

「山川健次郎」

「籠城戦が始まってから

再編成された

白虎隊の隊士となり戦った。

敗戦後、アメリカに留学。

東京・京都・九州の

帝国大学の総長を務めた。」

新たな白虎隊があったんですね!

「大山捨松」

「会津戦争では籠城する。

戦後、日本初の女子留学生の

一人として渡米。

津田塾大学を創設した津田梅子と共に、

日本の女子教育の発展に尽くした。」

五層

パネルだらけだった三層、四層から

ようやく(笑)

外の空気を吸える最上階へ。

意外と人が多いのです!

北側。

蒲生氏郷の墓がある興徳寺や

会津若松市役所方面。

少し、右側、北東に目を移すと、

遠くには会津磐梯山、

手前には、白虎隊が自刃した

飯盛山が見えています。

白虎隊自刃の場所は、

白いポールで示された先なので、

位置関係が掴みやすいです。

ポールを建てた人、偉い(笑)

これは翌日飯盛山の

白虎隊自刃の場所から

ズームで撮影した天守です。

白いポールが目印なのが、

よ〜く分かりますね!

東側。

手前は御殿跡、三の丸方面、

遠くには会津藩主松平家墓所、

近藤勇の墓所、

天寧寺もあるようです。

南側。

こちらは壮観ですね!

天守の赤瓦から続く、

走長屋、鉄門、

さらに走長屋があり、

その先には干飯櫓と

このお城ならでは、

唯一無二な

シチュエーションでしょう。

芝生の「あかべぇ」も見えています(笑)

西側。

この側面だけは解放されていないので、

廻縁を伝って、西側の外を撮影します。

西側なので西日。

案内には、右奥に

「神指(こうざし)城跡」と

記されています。

神指城は、秀吉の命により

120万石で、

会津に移封された上杉景勝が、

新たな城下町を作るための

城だったとも言われています。

関ヶ原の戦いが起き、

景勝は大減俸で米沢に行き、

城は未完成で破却されましたが、

もしかしたら、

会津若松の町は、

今とは全く違う街並みになっていたかも

知れませんね。

何も見えていませんが、

想像だけが膨らみます(笑)

(続く)

 

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