延暦寺・東塔(戒壇院)
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最近の旅情報収集は
もっぱらYouTube。
そして、
延暦寺を効率よく楽しめたのは、
一重に、YouTubeチャンネル、
「神社仏閣YouTuber 山田大雅」の動画、
「延暦寺に行く前の予習にぜひ!」の
前編・中編・後編三部作のお陰です。
この方の動画は1年ほど前から
更新されていませんので、
今は別のところで
ご活躍されている事でしょうが、
この場を借りて、
心からの感謝を伝えさせていただきます。
戒壇院
最澄の生涯において、
戒壇院が重要な場所だと知ったのは、
冒頭に書いた動画です。
何故ここが重要かといえば、
戒壇院とは、僧になる
最終的な儀式「受戒」を行う場所で、
最澄が頑張っていた当時、
この「受戒」を行えるのは、
奈良の東大寺、
福岡の観世音寺、
栃木の薬師寺の
全国たったの三ヶ所だけ。
要するに「受戒」とは、
「大きな利権」でもあったわけで、
最澄さんは延暦寺に戒壇院を造りたくても
既存勢力の圧力などで、
なかなか天皇からの
OKが出なかったのです。
ようやくOK(勅許)が出たのは、
最澄さんが亡くなった後・・・
そんな涙ぐましい背景を知ると、
ますます最澄さんが、
好きになりそうです(笑)
比叡山全図。
そして山の上には延暦寺の
東塔・西塔・横川他、
多くの伽藍が見えています。
戒壇院は東塔の真ん中あたり。
ここを右へ。
戒壇院の全景。
「戒壇院 重文」
以下、案内文です。
「僧侶が大乗戒(規律)を受ける
比叡山中でも最も重要なお堂で、
わが国に初めて大乗戒壇院を建立すべく、
心血をそそがれた伝教大師の
没後七日目に勅許を受け、
天長五年(828)
第一世義真座主により
創建されたお堂であり、
内陣に得戒和尚釈迦牟尼仏と
文殊、弥勒両菩薩が祀られ、
年に一度授戒会が行われます。」
淡々とした文章ですが、
やはり「没後七日目に勅許を受け」
ここにはジーンと来ますね・・
戯曲の中では、
なかなか許可されなかった
最澄さんの戒壇院の設立に
空海さんも力を貸したそうです。
(あくまでも戯曲ですが・・)
石段を登り戒壇院へ。
石段登って左側の鐘楼。
戒壇院。
燈籠の跡と奥に見えるのは、
「大乗妙典一字一石」の石碑。
これは法華経を石に書いて
埋めたものかな?
案内。
「戒壇院は、桁行三間、一重、宝形造、
栩葺の建物で、石積み基壇の上に建ち、
正面に軒唐破風をつけています。
裳階をつけていることから、
外観は方五間で
二重の建物のように見えます。
この戒壇院は、
円頓戒灌頂を授けるための
道場として創建されたもので、
現在の建物は、延宝六年(1678)に
建てられたと伝えられています。
和様・唐様両様式を合わせもち、
木部に丹や黒の色彩を施しています。
内部は石敷で、中央三間に石壇を築き、
釈迦如来・文殊菩薩・弥勒菩薩を
安置しています。」
参拝。
覗き穴?(笑)から
戒壇院の中を
拝見させていただきました。
左斜めから撮影。
正面の石垣だけが
精巧な切り込み接ぎで、
側面は野面積みなんですね。
経費節減も考慮の上なのかな?
右側面の石垣アップ。
右後面から撮影し、
戒壇院の参拝は完了です。
ここに詰まった最澄さんの思い、
しっかりと受け止めましたよ!
(続く)