旧滝部小学校本館(山口県下関市)
私財で建てられた小学校
各所を旅していると、
私財を使って住民の生活を向上させ、
地域の方々に貢献した人が、
いかに多いかを実感します。
江戸時代の堤防や用水路をはじめ、
学校や、巨大なホールなど
普通ならば公共事業で行うものを
私費で賄うという事は、
資産は言うまでもなく、
相当に高尚な心を持っていなければ
出来ないことでしょう。
今回訪問した
旧滝部小学校本館も
そんな「高尚な心」の賜物の一つです。
顕彰碑
旧滝部小学校本館は、
滝部八幡宮と隣接しています。
参道の左側が小学校。
庭っぽくなった場所に建つ顕彰碑。
「中山太一顕彰碑」。
地元出身の中山太一氏は、
明治十四年に生まれ、
若くしてクラブ化粧品を創立、
その後、大正時代、
滝部小学校本館を寄贈されています。
校舎
太一さんに感謝しつつ校舎へ。
こちらは門柱跡でしょうか、
注連縄柱にも見えますが(笑)
枝ぶりが良い、気になる木(笑)
校舎全景。
校舎中心部。
案内を要約すると
以下になります。
「大正十三年、滝部村出身の
元貴族院議員でありクラブ化粧品の
創業者である中山太一とその弟の
豊三、喜助三兄弟によって
寄贈された学校である。
当時としては珍しい洋風学校建築であり
社寺建築の大工集団として知られた
豊北町の「阿川大工」である宮大工の棟梁、
橋本銀之助によって施工されている。」
左斜から撮影。
校舎には、
豊北歴史民俗資料館「太飛館」として、
様々な展示があるようですが、
この日は定休日ということで、
外観のみの見学となっています。
屋根の上の構造物も大正風。
校庭の端っこには、
子どもたちの遊び場として
遊具が設置されています。
郷土の偉人を知るには、
丁度いい場所でしょう・・・
いや、遊んでる子供は
そんな事気にしないか~(笑)