府内城(大分県大分市)後編
戦う城も芸術の一つ
お城というものは、
命のやり取りをする場所として、
防御と攻撃を主に構想され、
造られています。
しかし、そこには素晴らしい芸術性も
宿っているのが凄いと思います。
ただの「砦」から「城」へ進化し、
美的センスもそれにつれて、進化し、
姫路城のように「白鷺(しらさぎ)城」とまで
言われる美的センス抜群のお城まで
作ってしまった戦国時代~江戸時代の人、
今の僕たちに楽しみを与えてくれて、
ありがとうと言いたいものです(笑)
着到(ちゃくとう)櫓
大規模な仮想天守に感動した後は、
入城した多聞櫓門へと戻り、
一度城外へ出て、堀を一周しました。
左後方が、多聞櫓門、
右手前が、着到櫓。
着到櫓石垣下の水辺に佇むのは
僕たちが「主」(ぬし)と名付けた
貫禄あるアオサギ。
ちなみに着到櫓とは、
桝形虎口(出入り口)を見張る櫓です。
確かにこの写真の位置だと
見張りにもってこいですね。
着到櫓。
戦災で焼けたものを再建しています。
櫓を見ていたら
一瞬、目に入ったのがこちら。
石垣に止まったカワセミ。
デジタルズームを最大にして
なんとか撮影。
バードウォッチングの趣味はありませんが、
サギやカワセミには
即反応する僕たちです(笑)
平櫓
着到櫓から少し歩くと
東隅の平櫓が見えてきます。
こちらも空襲で被災したので、
再建されたものです。
平櫓から堀を伝って北側に向かいます。
ここにあったのは、近代的な案内板。
最近設置されたのかも知れません。
三重櫓の跡。
石垣だけが残っています。
平櫓に比べて、かなり大きく、
しっかりした基礎(石垣)部分です。
二重櫓
三重櫓跡から北に行くと
二重櫓があります。
この櫓の下でもアオサギを発見。
アオサギは、お城の角々にいて、
まるで府内城を守っているかのようです。
水城というのは、
構造物が水面に映るのが魅力です。
そしてさらに北に行くと、二重櫓と
仮想天守のツーショットが撮れます。
二重櫓と仮想天守。
ツーショットや、
このアングルで仮想天守を撮ると、
なんだか今治城っぽい写真になりますね。
参考までに比較はこちらです。
2017年夏に行った時の今治城。
二重櫓と仮想天守の
位置関係と同じか?(笑)
人質櫓
堀に添って北側を歩くと、
天守の正面、人質櫓を
堀から見られる位置に来ました。
北丸から見た人質櫓と、
天守台に建ったような?仮想天守。
人質櫓。
廊下橋
ここには廊下橋という
橋の中が廊下になったものがあります。
廊下橋は改修中ですが、
外見は問題なく見られます。
こちらは先に行った
人質櫓方面から俯瞰撮影した廊下橋。
案内には、
山里丸という茶の湯や能、月見などの
諸芸が営まれた特別な場所と、
西丸を結ぶ渡り廊下と書かれています。
大阪の陣が終わり
平和な世の中になったからこそ
こんな趣旨の郭も出来たのですね。
この廊下橋のすぐそばには、
物々しい案内板があります(笑)
まるで御触書のような案内板。
なかなか良いですね!
慶長時代の石垣が見られるとは、
ありがたいことです。
宗門櫓
江戸時代末期から残る貴重な宗門櫓は、
大手出入り口の多聞櫓門の少し西側にあり
そこまで行けば、僕たちは府内城の堀を
一周する事になり
めでたく散策は完了予定です。
このあたりの北丸には
現在、神社が建っていますが、
その話は次回にして、先に進みます。
北西隅の二重櫓跡。
廊下橋も見えていますね。
江戸時代には無かった道で、
駐車場入り口となっていて、
ここからも仮想天守が見えます。
南西の二重櫓(再建)
水面に映る二重櫓。
右側、工事中なのが宗門櫓です。
この櫓、外から見ると、平櫓に見え、
場内からだと二重櫓だそうです。
「工事が終わったらまた来いよ!」と
櫓が言ってくれた気がします(笑)
二重櫓と宗門櫓の下には、
犬走りという歩道的なスペースがあり
そこでは、何とアオサギと白鷺の
ツーショットが撮れました。
癒やされますね~!
府内城には、アオサギ城、
シラサギ城、という
ニックネームを付けても良い?かも(笑)
今日の癒やし
着到櫓下の堀から上がって来た亀が
「主」(あおさぎ)の足元へ
そろり、そろりとよじ登り、
気配を殺して主の横を
ゆっくりと歩く姿に癒やされました。
鶴と亀、ならぬ鷺と亀。
なかなかの縁起物ですよ(笑)