2018/07/07

日御碕神社(島根県出雲市)前編

 

素敵な神社だらけの島根県

出雲大社が全国的にあまりにも有名で、

多くの観光客は、出雲大社に参拝しても

その他の神社には

あまり行かれないようです。

パワスポや縁結び関係を回る女子なら

少しは周辺の神社にも参拝しては

いるでしょうが、僕が今回を含め二回

出雲や松江を旅して、出雲大社以外では、

あまり参拝者に会わないのです…

島根県の観光課の方が聞いたら

泣き出してしまいそうな話しですが、

本当に人はいません。

僕たちにとっては「独占出来る」

という特別感や有り難さはありますが、

それとは裏腹に、

こんなに素晴らしい神社があるのに

なぜ出雲大社だけなんだろう?と

少し不思議でもあります。

今回も、美保神社佐太神社

そして、ここ日御碕神社と

その全てが立派な社殿を持ち、

国指定重要文化財の指定まで受け、

ご由緒も神事も社叢も、

素晴らしい神社に行きましたが、

この三社で会った人は、

神職さんや巫女さんを除けば、

合計30人ほどでした。

たまたま

そうだったのかも知れないし、

平日というのも

あったかも知れませんが、

同じ日、出雲大社にはあれだけ

多くの人がいたのですから

理由は他にもあるでしょう。

素晴らしいものが知られていないのは

やはり勿体ない…

観光地化され過ぎるのも

正直いやなものですが、

やはり地域の活性化は

綺麗事だけではなく

現実を考えれば、

観光客が満足し、その対価として

喜んで支払うお金と、

素晴らしい体験を

地元に帰って人に話して、

それがまた新たな

観光客、参拝者になることです。

なので、

是非、あと10人くらいには(笑)

会えるくらいに島根の神社の良さを

知ってもらいたいものですね。

日御碕神社へ

出雲大社を出たのが17時近く。

神社の神様はお休みになる時間ですが、

どうしても日御碕神社を妻に見せたく

断崖の海岸線を走ること30分、

こんな風景の場所に着きました。

日御碕神社の遠景が見られる

撮影スポットです。(現地に看板あり)

そして、そこからほどなくして

神社に到着。

島根の観光地には、

このように広域図と

詳細図が向かい合うように

建てられているところが

多いようです。

これは解り易くてなかなか

素敵なアイディアですね!

参道入口。

鳥居をくぐり境内に入ると

すぐにこんなレリーフがあります。

和布刈神事(めかりしんじ)

「成務天皇6年1月5日の早朝、

一羽のウミネコが海草を

日御碕神社の欄干に3度掛けて飛び去った。

不思議に思った神主が

それを水洗いして乾かしたところ、

ワカメになった」という故事にもとずく

神事で、

神社近くにある権現島に

神職が渡ってワカメを刈り、

神前にワカメを備え豊漁を祈願するもの。

僕が住んでいる福岡県の北の端、

門司(関門橋の下あたり)の

和布刈地域に鎮座する

和布刈(めかり)神社でも

同じようにワカメを刈り、供える

和布刈神事があり、

なんだかとても親近感を

覚える僕なのでした(笑)

ここにも案内図があります。

そして、僕が注目したのがこちら。

60ほどある風土記では唯一

完全版が残っているという

出雲国風土記に出ている名前では、

「美佐伎社」(みさきのやしろ)

という漢字が使われているのです。

岬=美佐伎なんでしょうか?

この近くには日御碕灯台もあり

昔から「みさき」とは

深い関係ある神社のようです。

楼門と回廊と手水舎。

江戸時代初期に建立されている

立派な楼門をくぐって境内へ。

楼門の左右には

狛犬がいて、

これがまた

いい味出しているんですよ!

まるで和布刈神事の

美味しい和布(わかめ)のように(笑)

まるでスーパー戦隊ものに

出て来るロボットのような狛犬!

まさに「メカ狛犬」です。

阿形の舌の出し方も超リアル(笑)

吽形のメカ狛犬も

阿形に負けてはいません!

犬の顔に人の入れ歯が付いたような

猛々しい表情には絶句です(笑)

楼門の先には拝殿が見えます。

拝殿から両脇に繋がる

回廊がまた素敵な空間で、

なんと神々しいのでしょうか!

この後、拝殿をくぐると左右に

門客人(かどまろうど)社があります。

拝殿を背にして右側の門客人社。

 

こちらは反対側の門客人社。

御由緒書き。

下段の「日沈(ひしずみ)の宮」には

天照大御神が、

上段の「神(かむ)の宮」には

素戔嗚尊が祭られています。

楼門の正面に鎮座するのは、

「日沈の宮」です。

さすがは三代将軍、徳川家光の命により

幕府直轄工事として建てられただけあり、

権現造りの素晴らしい社殿群です!

この神社の多くの建物は

国指定重要文化財となっていて、

国宝にしても良いくらいの

素晴らしさと、400年近い歴史を

備えています。

ここで参拝。

こちらには「日沈宮」と

「の」が入っていません。

どっちが正しいの?かな(笑)

拝殿前の横から撮影。

 

左が拝殿、右奥が本殿。

本殿のアップ。

とにかく徳川家光のご威光は

素晴らしいものを

今の僕たちに伝えてくれます。

日沈の宮から見た、神の宮。

次回、後編は神の宮を中心に

境内社などのお話になる予定です。

 

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