2020/03/16

蛎久天満宮(佐賀県佐賀市)

 

大仏のある神社

大仏というには、

少し小さいかも知れませんが、

蛎久天満宮は、神社ながらも

なかなか見ないほどの大きさの

木製の仏像が鎮座する、

大変貴重な神社です。

明治初期の神仏分離令で、

廃仏毀釈の嵐を乗り越え、

僕たちの前に姿を見せてくれたのは、

やはり何かのご縁だったのでしょう。

蛎久天満宮へ

とにかくこの日は、真夏の暑さとはいえ、

好天に恵まれ、最高の旅日和でした。

その暑さも和らぐはずの午後4時頃、

蛎久天満宮へ参拝したのです。

二の鳥居。

一の鳥居はずっと手前の

参道入口付近にあるようですが、

夕方近くとはいえ、

朝からの体力消耗と、

あまりの暑さでやられてしまい(笑)

そこまで行く気力が失せていました。

一の鳥居様、ごめんなさい!

柱の形が先細りになっている

肥前鳥居風の新しい鳥居。

ここに建っている鳥居、

ネットで見た9年位前の写真では、

江戸時代建立の

後期型の肥前鳥居でした。

それが建て替えられているのですが、

やはり倒壊する恐れが

あったのでしょうね。

社頭に掲げられたのは、

蛎久天満宮ではなく、境内社である

蛎久大神宮の御由緒。

10年ほど前に訪問した

杉野隼人という人が三重県の

伊勢神宮に55回も参拝した話など、

佐賀市伊勢町に鎮座する

伊勢神社の縁起とほぼ同じですが、

元はと言えば、

この蛎久大神宮が発祥の地のようです。

社頭の石仏。

「観音」の文字が見えます。

石仏の反対側で、

こちらも社頭にある大日如来堂。

神宮寺の名残なのでしょうか、

この雰囲気、神仏習合というか、

「仏」の匂いが強い神社だな~っと

感じていた所、この後境内を散策し、

それが間違いないことがわかったのが、

冒頭で書いた「大仏様」登場です(笑)

楼門へ。

古い石製の太鼓橋を

平坦にコンクリでならしていて、

バリアフリーのさきがけですね。

楼門。

そして、この前に見どころがあります。

肥前狛犬のご先祖様?

何とも可愛らしくて素敵な狛犬が、

僕たちを迎えてくれます。

阿形?吽形?

もはや、表情は、

阿でも吽でもいいくらいの

愛嬌に癒されまくりです。

注連縄は、藁を密集させた、

素朴な雰囲気がたまりません。

拝殿と、御神木。

まずはお手水から。

手水鉢の周囲には、

沢山の盃状穴(はいじょうけつ)が

彫り込まれています。

この穴を彫るのは、

江戸時代を中心とした

子宝祈願の習慣ですから

この手水鉢も相当歴史があるものでしょう。

天満宮と言えば牛は定番。

ここでも出迎えてくれます。

拝殿。

拝殿前の狛犬。

よくある右側が阿形ではなく、

ここでは右側が吽形となっています。

こちらは阿形。

素晴らしい天井絵。

梅の木など菅原道真公に

ちなんだ絵が描かれています。

右手前が拝殿、左奥が本殿。

手前の赤錆びたのは砲弾(笑)

真横からの御社殿。

本殿、拝殿の周囲を

すべて注連縄で囲ってあるのは、

珍しいかも知れませんね。

なんだか大切感満載で、

気持ちが浄化されそうです。

境内社など

ここ蛎久天満宮の境内には、

境内社とひとくくりに言えない、

「仏」的なものが多くありますので、

「境内社など」と「など」を

付けてみました(笑)

参道右側の建物。

舞殿?神楽殿?

う~んわかりません(汗)

十一面観世音大菩薩堂。

やはりここもお寺ですね。

次に本殿左側にあるのが、

神仏習合の真骨頂とも言うべき、

龍樹菩薩です。

この中にかなり大きな仏像が・・・

龍樹菩薩の案内によると

室町時代初期の作品と推定される

かなり古いもので、

像高は3.6メートルもあり、

僕の身長の二倍以上もあります。

お~大きい!

しかし、妻との大きさ比較写真を

撮り忘れてしまった~(汗)

寄木造りというのが、

よくわかります。

向かって右側からも撮影。

指先のアップ。

時代を感じさせる劣化感が

また渋くて素晴らしい!

ここに佇んでいると、

何だかお寺に来ているのかと

錯覚してしまいますが、

ここはあくまでも「神社」です(笑)

創建時は本社、

今は境内社の蛎久大神宮。

御神体である伊勢神宮を流れる

五十鈴川の御神石に参拝。

石祠、石仏などが多くあります。

ひっそりと建つ石柱。

道祖神。

右手前には周囲に六体の

仏像(お地蔵様?)が

彫り込まれた石柱が建って、

ここにも神と仏の共存を感じます。

最後にツーショット。

神も仏も忘れ去ったかのような

ノー天気さですね(笑)

 

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