心清水八幡神社(会津坂下町)前編

 

吉田松陰も参拝

吉田松陰が長州(山口)から

はるばる会津まで来ていたという

びっくりの話をしてくれたのは妻。

会津に来た松陰さんは、

心清水八幡神社を参拝し、

石碑も立っているとのことで、

もう行くしかありません(笑)

立木観音・観音堂

僕にとって会津若松周辺での見所は、

無尽蔵にあります。

まだ行けていない

戊辰戦争関連もそうですが、

歴史を刻んだ魅力的な寺社や

蘆名氏築城の向羽黒山城、

上杉景勝が、

新たな町づくりに挑んだ神指城、

河井継之助最後の地、只見など、

数えればキリがありません・・

心清水八幡神社の傍にある

立木観音・観音堂もその一つでしたが、

「持ち時間」の配分から、

やむなく「カットする」という決断に・・

ところが、

そんな僕を不憫に思ったのか、

神様と仏様はタッグを組んで、

願いを叶えてくれたのです!

心清水八幡神社の駐車場。

回れ右すると・・

お〜観音堂が見えてますよ!

こりゃ〜素晴らしい〜!

茅葺屋根のメンテナンスも完璧で、

愛されている感満載ですね!

興奮のあまり

道路脇からですが、

観音堂を拝ませて頂きました。

これじゃ

「またの機会」を設けるしかないか?

会津の魅力は奥が深すぎて、

突き当たりが全く見えません(笑)

ラッキーな出会い

ここからは本題(笑)

心清水八幡宮へ。

まずは吉田松陰の痕跡を求め

社頭へと向かいます。

杉に覆われた社叢。

少し行くと・・・

ガ〜ン!

入れないのか・・・

松陰さんの痕跡。

そんな衝撃が走った瞬間、

神社の方とおぼしき女性が

親切に話かけて来られ、

「脇から入って、

土の部分を歩くことが出来ます。

是非、吉田松陰の石碑も

見ていってくださいね」

こう詳しく案内してくれたのです。

あ〜なんとラッキーな!

感謝しかありませんね。

松陰さんも

バックアップしてくれたかも?(笑)

保科正之公献詠の碑

松蔭さんの手前に

もう一つの石碑があります。

保科正之公献詠の碑。

石碑。

「神楽岡

きねが吹くなる

ふえの音に

しらべあはせて

きぎす なくなり

清流」

現代語文を書き出すと

以下になります。

「神楽の音が聞こえる岡

社人が吹くと伝う

ふえの音に

調子を合わせて

雉子が鳴いている声が聞こえる

雅号 清流」

解説を要約・抜粋すると

以下になります。

「初代会津藩主保科正之は

二代将軍、秀忠の庶子で、

三代将軍家光の弟。

儒学を山崎闇斎に学び、

吉川神道によって唯一神道を信じ、

藩内に神仏分離を行わせて、

神社制度を定めた。

寛文六年(1666)

当社の屋根替を命じ、

神社から仏像・仏具を取り払い、

本殿の開扉や開帳などを停止させた。

この歌は、正之公が当社参拝の折、

短冊に書かれたが、

このたび石刻にて奉納されるに当り、

直筆を色紙調に改めたものである。」

そして、保科さんが、

聞いたかも知れない神楽歌が

近年復活したという案内もあります。

「御神楽復活の記

明治の制度改定に伴い、

伝来の御神楽も廃止したが、

幸いに会津風土記(新編)に

記録された歌詞を補い、

新しい生命を吹き込み復活した。」

このように書かれ、

その旋律も表記されています。

御神楽の復活、

土津神社に鎮まる保科さんの御霊も

さぞかしお喜びでしょう・・

吉田松陰遊歴の碑

いよいよ松陰さんへ。

案内。

吉田松陰遊歴の碑。

案内。

「吉田松陰は、山口県萩藩の

山鹿流兵学師範であったが、脱藩して

肥後藩の宮部鼎蔵と共に、

東北を遊歴した。

時は嘉永五年(一八五二年)

旧二月六日

(今の暦では二月二十五日)に、

本神社に参り宝物を拝観し

二十三歳であった。

祠官戸内兵庫頭(現宮司の四代前の祖)を、

日新館の師範であった

高津平蔵の紹介で訪づれた。

翌日は東松峠を越え、

越後(新潟)を経て

東北を一周した際の道中日記である。」

日記は漢文ですが、

親切にも現代語訳が

付けられていますので、

僕でも理解可能です(笑)

本文解説を簡略化すると

「六日、曇りのち雪。

高久、坂下、を経て、塔寺に至る。

塔寺は八幡祠(心清水八幡神社)あり。

多くの宝物を蔵(おさ)む。

祠官、戸内兵庫はその宝を案内す。

確かに値打ちがあるものである。

七日、晴れ、塔寺を発つ・・」

このようになります。

まさかこの16年後、

戊辰戦争で長州と会津が

対決する事になるとは、

松陰さんは夢にも

思っていなかった・・・

いや、

慧眼を持った松蔭さんですから

心の奥底で思っていたかも

知れませんね・・・

(続く)

 

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