三原八幡宮(広島県三原市)
景色は見るもの
この旅を計画した時、
瀧宮神社参拝の次は、
徒歩、または、タクシーで、
次の目的地、大善寺に移動して、
この日の散策は、その大善寺で終了の
予定でした。
ところが、三原駅に移動中の電車で、
何故か僕たちの席とは反対側の
車窓を見ていた妻が、
「大きな白い鳥居があるよ!」
そう言ったのです。
それは、時間が足りないので
行けないな・・・と諦めていた
三原八幡宮の鳥居だったのです。
何も知らない妻が、たまたま見つけたのは、
やはり何かのご縁があるからでしょう。
しかし、
バスの本数は極端に少ないし、
タクシーもいるか否かも分からないので、
「もしタイミング良くタクシーに
乗れたら、大善寺の前に参拝しよう」
そう決めました。
そんな思いを秘めたまま、
瀧宮神社参拝を終えて、
社頭の隣家の畑で妻が見つけた
「りんごの木」らしきものを
確認に行こうと、
鳥居を出た瞬間、
目の前を空のタクシーが
偶然にも通り掛かったのです。
これは神様が僕たちの為に
「配車」してくれたに違いない(笑)
そう思い有り難く、乗車した次第です。
妻が、反対側の景色を見ていなければ、
三原八幡宮に参拝出来たか
どうかはわかりませんし、
妻がりんごの木らしきものを
発見していなければ、
タクシーとのタイミングも
合わなかったかも知れません。
やはりここでも偶然は、
必然だったというお話でした(笑)
三原八幡宮へ
瀧宮神社から三原八幡宮まで、
タクシーで6~7分で到着。
恐らく歩けば40分近くは
かかったでしょう。
いや、行かなかったかな(笑)
ここには屋台がいくつか出ていて、
いきなりの正月気分、
お祭り気分です。
こちらは、
「三原の里守護神産土大神」です。
産土を「うぶすな」と読むってこと
ここ数年で知りましたが、
漢字って難しいですね。
これが妻が見つけて、
僕たちを引き寄せてくださった
大きな白い鳥居ですよ!
鳥居前の石燈籠。
ここへ来る時、タクシーの運転手さんに
「三原八幡宮まで」とお願いしたら、
「西宮ですか?」と言われた理由が
この灯籠の文字でようやくわかりました。
通称は「西宮」って言うのですね。
石段を上って御社殿へ。
その途中、妻が見つけたのが、
こんな石です。
「明治廿九年一月」の文字が入った、
石碑(墓石?)のリサイクルですよ!
こちらは「二丁目」の石(笑)
この石段を見ると、これ以外にも
リサイクル品らしきものを見かけます。
大正、昭和の物が無い時代に、
この石段を作った方々の
苦労と工夫が、
ひしひしと伝わって来ますね。
随神門前。
縦長いスマートな狛犬。
吽形。
三段重ねの台座は、
下から五角形、円形、円形と
あまり類を見ないデザインです。
両脇の神様にご挨拶。
阿形の左大臣。
手前の旧拝殿の鬼瓦も
同じく阿形ですね。
吽形の随神様(右大臣)と
同じく吽形の鬼瓦。
そして、随神門をくぐると
古い灯籠があります。
「元禄二巳巳年五月吉日」
「備前三原西八幡宮石燈籠」
このように刻まれています。
元禄二年(1689年)当時、
ここは「西八幡宮」という
神社名だったのですね。
今から350年前の灯籠なのに
こんなに素晴らしい保存状態なのは、
石工の技術力と、石質、
それに加えて崇敬者を含めた
周辺環境の良さの賜物でしょうね。
手水舎。
ここには手を拭く紙までもが
ちゃんと用意されています。
神事である相撲に於いて、
力士が取り組み前、
力水を口に含んだ後に
使う紙みたいなので、
神様の紙、要するに
「紙様」みたいなものでしょうか(笑)
行列は続くよどこまでも・・・
拝殿前。
盛り塩と阿形の狛犬。
盛り塩は塩ではなくコンクリ製で、
塩の取替も必要はなく、
精神は同じとすれば、
合理的で現代に適した
盛り塩かも知れません。
吽形+盛り塩。
拝殿手前には、
鈴付きの参拝場所が
三列分、設けられています。
例年、かなりの初詣客が
来られるという事が、
これをもって良くわかりますね。
本殿。
本殿正面下の石垣前には
このように参拝所があり、
鈴までもが吊るされています。
もちろん、
行列に並ぶ時間を節約したい僕たちは
ここで参拝させていただきました。
本殿右側、玉垣内の境内社にも
石垣の前から参拝。
後から知ったその境内社の拝殿です。
天神社ですから学問の神様でした。
ここでツーショとを完了。
御朱印は書き置きのもので、
何枚かある中で、
妻が好きな文字を選んだのが
この御朱印です。
お神酒。
嬉しそうに飲み干す妻(笑)
僕もこの日は運転しないので、
一緒にお神酒をいただきました。
境内社など
御社殿の手前には、
多くの境内社があります。
何かの石碑。
亥子大神。
木堅山神社。
大島大明神。
招き猫がありますが、
御祭神は不明です。
御祭神は?
左が、吉備津神社。
右が、水神社。
なんと、
水神社の屋根は檜皮葺ですよ!
かなり経年劣化はありますが、
こんな小さな境内社で
檜皮葺に出会えるのは、
なかなか稀なこと。
檜皮葺で修復・・・は難しいかな?
ここまでで、三原八幡宮の参拝は完了し、
徒歩にて大善寺へと向かいます。
今日の一枚
帰りがけに見た、
シルエットの一の鳥居。
鳥居の先には、
山陽本線と新幹線が見えています。
あ~あそこから妻がここを
見ていたんだ~・・・と再確認(笑)