御上神社(滋賀県野洲市)後編
もちつもたれつ
御上神社には、
本殿・拝殿をはじめ、
鎌倉時代建立の建物が、
いくつも残っています。
また、前編で書いた「ずいき祭り」は、
室町後期、
戦国時代の真っ只中に再興され、
それが現代まで続いています。
奇しくも有形、無形な両者が、
長きにわたり「継続」している事、
単なる偶然ではない気がします。
やはりそこには、
鎌倉時代初期、
北条泰時が制定した
御成敗式目の一節、
「神は人の敬いによりてその威を増し
人は神の徳によりて運を添ふ」
この言葉に見るように、
神と崇敬する人々との
良い意味での
「もちつもたれつ」の関係が、
永く続いて来たからこそでしょう。
神も人も・・・偉いな~(笑)
楼門
お手水の後、
「ずいき祭りバージョン」の
御朱印を授与していただき、
休憩所に展示された
竹細工に癒やされ、
身も心も芯から清められ(笑)
御社殿群の入口である楼門へ。
室町時代建立の楼門。
斜めから。
随神様にご挨拶。
左側の随神様。
御上神社の神紋は、
輪違いの「輪」を
四角にしたタイプですが、
名前はわかりません・・・。
御社殿
楼門をくぐると
そこには拝殿が見えてきます。
何だか、この雰囲気、
鎌倉時代にタイムスリップした感じですね!
拝殿は、
旧本殿の部材を流用したと
神社のサイトには書かれています。
現在の本殿が、
鎌倉時代後期の建立ですから
それよりも以前の本殿だったとしたら、
かなり貴重な存在です。
御朱印推し!
御上神社の神体山である、
三上山に鎮座する
奥宮、八大龍王社の御朱印でも
山に登らなくても受けられると
書かれていますね。
なんと優しい神様でしょう!
参拝。
右から拝殿、本殿、若宮神社
本殿~楼門を動画で撮影。
本殿に参拝。
屋根の千木と鰹木と神紋の金色、
檜皮葺の茶色のコントラスト、
たまりませんね!
本殿右後ろから。
拝殿、楼門も見えています。
本殿左後ろから。
なんだか
お寺のお堂的な雰囲気があります。
本殿右前から。
軒下アップ。
「国宝 御上神社本殿」
案内を抜粋すると
以下になります。
「建立年代は明らかでないが、
様式手法からみて
鎌倉時代の建立と推定される。
入母屋造、漆喰壁および連子窓など
仏堂的要素が融合した神社建築で、
簡素であるが優れた形をなしている。」
やはり「仏」を感じたのは、
正解だったようです(笑)
左から拝殿、本殿、
大神宮社、三宮神社。
拝殿側面。
こう見ると、
旧本殿だった拝殿も
仏堂的な雰囲気が
よくわかります。
本殿前にてツーショット完了。
何がそんなに楽しいのか?僕(笑)
境内社
次に境内社へ。
本殿向かって左側、
若宮神社。
本殿右側の二社。
左側の大神宮社。
右側は三宮神社。
御上神社の特徴の一つは、
主だった御社殿の四隅に配置された
消火用の赤いバケツです。
一見、
「こんなもの役に立つの?」
なんて考えそうですが、
「赤いバケツ効果」は
いくつもあるでしょう。
まずは、
見た目で防火を促せる事、
そして、
初期消火ならば、
即、水をぶっかける事が可能な事。
さらに、
神社さん自体が安心安全に
配慮されていることを感じられる事。
素晴らしいですね、御上神社さん!
鎮魂殿。
祖霊舎的なも、
または護国神社的なお社でしょうか、
よく分からずに参拝(汗)
楼門の手前、
向かって右側にも二社鎮座しています。
愛宕神社。
ここにはありませんが、
火伏せの神様なので、
バケツ効果も、
さらにパワーアップするはず!
御鍵取神社。
ここまでで、
御上神社参拝は完了です。
今日の絵馬
素敵な絵馬を見つけました。
御上神社の神使はお猿さん。
猿は馬の守り神でもありますから
猿と絵馬(昔は本物の馬を奉納)は、
最高のコラボではないでしょうか!