2017/12/15

向島捕虜収容所メモリアルプレート(広島県尾道市)

 

未来に語り継ぐもの

「他人と過去は変えられない、

自分と未来は変えられる」

これは経営者の勉強会などで

よく使われるフレーズです。

しかし僕の経験上、この言葉にとらわれると

人の可能性がとても少なくなる気がします。

僕は思います。

「他人も過去も変えられる」

他人や過去から学んだ

今の自分の生き方次第で

過去が良いものにも悪いものにもなるし

生き方次第で他人の気持ちも

変わると思うのです。

その中のほんの一つが、

戦争に関係する「遺跡」や「慰霊碑」です。

戦争があった悲惨な過去は

変えることが出来ないのではなく

その過去を未来に繋げれば、

悲惨だった過去は未来への架け橋として

大切な過去になると思うのです。

戦争はいけないと

呪文をとなえても戦争はなくなりません。

だからこそ、

ここ風光明媚な尾道の片隅にある

日本人が建てた

イギリス兵、アメリカ兵の慰霊碑は

未来への礎となるものだし

伝えていくのは大切だと思うのです。

捕虜収容所跡地へ

向島への渡船場に向かって

海岸を歩いていると

街路樹にピンク色の

綺麗な花が咲いていました。

桜みたいだな〜っと思い

案内を見るとやはり桜の一種です。

「大漁桜」

漁師さんにはめっちゃ縁起の良い

素敵な名前ですね(笑)

花びらのアップ。

やはり桜ですね!

そして、間もなく渡船場に到着。

「日本一短い船旅」とともに

ここがロケ現場だったという案内もあり

どこに行っても

聖地巡礼の旅になるのが尾道なのです(笑)

こちらはロケで使われた建物。

待つ事数分、フェリーがやって来ました。

日本一短い船旅で

テンション上がった僕たちは

とりあえずツーショット(笑)

船からは見どころ満載だった

千光寺も見えます。

乗船時間は5分。

あっという間に向島(むかいしま)に到着。

やはりここも「聖地」だらけですね(笑)

大林宣彦(おおばやしのぶひこ)監督の

名前と作品名は聞いたことあるが、

映画は全く見た事がない僕には、

あまり興味がわかなかったのですが、

結局桟橋を降りてすぐ目の前にあった

建物は撮影してしまいました(笑)

映画「あした」で

バス停のロケ現場になった建物。

中には入れませんが

外からの撮影は出来ます。

映画を見た方なら

「うわ〜ここがあのバス停か〜!!」

となるのでしょうね(笑)

そして、ここから歩く事10分くらい、

ついに目的地に到着です。

まずはここでお買い物….

ではなくて、

スーパーマーケットの敷地の

一画にある鎮魂碑に向かいます。

何でスーパーの敷地にこんなものが?

そう思うのは当然ですよね。

実はこの敷地、第二次世界大戦当時の

連合国軍捕虜収容所跡地なのです。

その収容所で、23名のイギリス兵と

1名のアメリカ兵が亡くなり、

尾道に葬られました。

その方達の慰霊碑が、

収容所として使われていた建物の

レンガ塀に作られたのが2002年の事。

その後、

収容所だった建物が売却され壊されて

今のスーパー「エブリイ」が出来たのです。

その時、

エブリイは敷地の一部を

無償貸与してくれたので、

慰霊碑のみを移設・保存することが

出来たのです。

ネット情報によるとエブリイは

この慰霊碑のための

寄付までしているそうで、

ありがたい限りですね・・・

やはり

現在のこんな思いがあるからこそ

過去の悲しい出来事も

未来につながる意味が

出てくるんだと改めて思いました。

イギリス兵のメモリアルプレート。

アメリカ兵のメモリアルプレート。

レンガ塀だった収容所の建物を忘れないよう

レンガ造りになっています。

下の写真は、

その収容所だったころの建物に埋め込まれた

イギリス兵のメモリアルプレートです。

※この写真は尾道市観光協会が

無償提供している画像を

利用させていただいています。

このプレートが出来て、

異国の地で亡くなった

兵士のご家族や親族の方々が

ここを200人近くも訪れているそうです….

慰霊碑が無かったらそんなにも多くの方々が

遠い日本まで来られたのでしょうか…

来られたとしても跡形もなく

ただのスーパーマーケットだけだったら

どんな気持ちになられたでしょう…

戦争は悲惨なもの。

でも無くならないもの。

だからこそ戦争は伝えるものなのですね。

向島からの帰りの船上。

穏やかな瀬戸内の海と海面のきらめきが

僕たちを見送ってくれました。

今日の報告

船上からは今夜泊まる

ホテルが見えていました。

お城ではありません!

お城の右隣の建物ですよ(笑)

 

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