滋賀県立安土城考古博物館(後編)
滞在時間が長いと・・
僕は、向学の為と思って
博物館を訪れる事はありません。
入る理由は、唯一つ、
心から興味が湧くから(笑)
今回、僕たちの後に
何人かの見学者がいましたが、
ゴール(退館)した時には、
完璧に追い越され、
その後ろ姿も見えませんでした。
要するに、この博物館は、
楽しくて仕方無かった、
だから、自ずと滞在時間が
長かったという訳ですね(笑)
第二常設展示室
この展示室は、安土城に特化した
戦国好き、お城好きにはたまらない
おもちゃ箱のような部屋です。
(言い過ぎか?笑)
入って目の当たりにするのは、
巨大な安土城跡のジオラマ。
城跡ですが、
地形は築城当時を再現してあり、
安土城が琵琶湖(内湖)に位置し、
結果、天然の水堀に囲まれ、
防御をする意味でも、
琵琶湖の水運を支配する上でも、
ここは適地だったの良くがわかります。
「築城記」
「越前朝倉氏に伝わった資料で、
中世の城作りの教科書です。」
このように書かれ、
この教科書通りに作った
ジオラマがこちらです。
素晴らしいですね!
文章を読むだけでは、
理解度は9%でも、
こうやって具体的に見ると、
90%位にはなりますから!
しかし、これだけでは終わらないのが、
この博物館の凄いとこ。
城の一部ですが、
実物大までも作っています。
これで100%頭に入ったか?(笑)
城兵の槍先が狙っていたのは・・・
妻。
ここで討ち死にも本望でしょう(笑)
安土城、信長が主役の展示ですが、
ここの案内パネルには佐々木氏の家紋、
四つ目結があしらわれています。
「戦国大名と城」
これを見ると、加賀国(石川県)は
大名ではなく一向一揆の支配だし、
ホントに凄い時代だったんですね。
「城郭の石垣」
一番左の宇佐山城は、
先日行ったばかりで、
ちょっとテンション上がってしまいます。
戦国期の安土城と
江戸時代初期に建てられた、
彦根城の石垣の比較。
次に周辺のお城2城の紹介があります。
六角氏の城「観音寺城」
ジオラマ。
雰囲気的に安土城に似ているかな?
浅井氏の城「小谷城」
ジオラマ。
翌日行く予定だったので、
これまた気分高揚(笑)
信長研究室。
織田家の槍(左端)は長いのです!
妻の身長は1.6mほどなので、
三倍の4.5mはあるかな?
安土城にある伝羽柴秀吉邸の模型。
秀吉邸の発掘調査図。
主郭部の発掘図。
安土城天守の鯱(復元)。
色んな信長の顔。
朱印や花押。
そして、この説明を読むと、
かなり興味深い事が書かれています。
●興味深いこと其の一
「最後は、聖人君主の出現を意味する動物
「麒麟」の麟の文字を用いた
朱印を使い始めます。」
へ~麒麟がくるのを待ち望んだのは、
信長だったのか?
それとも信長自身を
麒麟と思っていたのかな(笑)
●興味深いこと其の二
「なお、信長の直筆で確実なものは、
永青文庫の1点しか確認されていません」
この「永青文庫」を調べてみると、
熊本藩主だった、
細川家に伝来する歴史資料や
美術品を収蔵する東京の博物館でした。
その中の所蔵品の一つに、
「松永久秀方が籠城する
河内片岡城に一番乗りした
細川忠興、興元に対し
信長が送った感状」があり、
これが信長の自筆として認定され、
国指定重要文化財となっています。
明智光秀の初見である
「米田家文書」(こめだけもんじょ)も
細川家の家老のものだし、
凄いぞ、細川家(笑)
歴史を知るには細川家に聞け!ですね。
「大手道の調査と整備」
右から、発掘前、発掘中、
整備後、築城当時の姿と
実に分かりやすいジオラマです。
「近世城郭の登場」
石垣のコーナーでも
比較対象となっていた彦根城が再登場。
彦根城復元ジオラマ。
ジオラマの元ネタとなったのが、
江戸時代中期に描かれた
この「御城内御絵図」です。
現在の彦根城も、
天守をはじめ、この縄張りが
ほぼそのまま残っているのは、
奇跡的とも言えそうです。
回廊展示
内観の後は回廊展示へ。
まさに回廊(笑)
回廊と聞くと、何故かいつも
山下達郎のヒット曲、
「風の回廊(コリドー)」が
頭の中に流れてしまいます(笑)
(以前も同じ事書いたな~)
回廊展示の最高峰といえば・・・
顔出しパネル(笑)
もちろん男前の?妻は、
浅井長政になり切り、
拝観は完了です。