天王寺(東京都台東区谷中)
東京スカイツリー
谷中霊園を歩いていると
墓地の各所で、
東京スカイツリーが見えます。
「お墓&東京スカイツリー」(笑)
墓地に眠るご先祖様たちも、
日本の繁栄を見届けて下さっているのかも
知れませんね(笑)
出会い
横山大観の墓にお参りし、
谷中霊園および、
東京旅行での散策は完了のはずでしたが、
いきなり続きが出現(笑)
羽田空港を目指すべく
参道を日暮里駅に向かっていた所、
駅の手前で「天王寺」というお寺を
見つけてしまったのです(笑)
参道
引き寄せられるように山門へ。
寺頭。
境内へ。
お〜清らかだ〜!
この光景を見ただけで、
波長が合う気がした僕たちですが、
実際に巡ってみると
それは大正解でした!
山門入ってすぐ左側、
手水鉢と奥に鎮座する
若柳観音菩薩。
松の木の雪除けでしょうか、
見ただけで心洗われる景観です。
藁の五重塔?
こちらも暖かさ満載で、
たまらんですね!
学童守護のお地蔵様。
制服制帽姿の児童たちのレリーフに
心奪われます・・・
毘沙門堂
本堂と間違って
先に参拝したのが毘沙門堂です(笑)
毘沙門堂。
このお堂について、
以下の記述があります。
「炎上した五重塔も
下層部は焼け残りましたので、
時の住職第19世田村貫雄大僧正は
その残材を使って
昭和36年に毘沙門堂を再建。
戊辰罹災の時、
吉祥天・善膩師童子(ぜんにじどうじ)の
2脇侍像(江戸時代の作)とともに
四谷安禅寺に避難して無事であった
毘沙門天を安置しました。」
放火で焼失した天王寺の五重塔が、
こんな形で残されていたなんて、
実に素晴らしいことですね!
参拝。
ここで妻が一言、
「ガラス戸の真ん中、
閉めると火灯窓になるね!」
確かに!
なかなか細やかなデザインに
感心しきりの二人でした(笑)
元禄時代建立の大仏
次に参道で気になった大仏様へ。
まずは参拝。
「銅造釈迦如来坐像
(台東区有形交化財)
台東谷中七丁目1四番八号天王寺」
案内を書き出すと
以下になります。
「本像については、
『武江年表』元禄三年(1690)の項に、
『五月、谷中感応寺文六仏建立、願主未詳』
とあり、
像背面の銘文にも、
制作年代は元禄三年、
鋳工は神田鍋町に住む
大川久右衛門と刻まれている。
また、
同銘文中には「日遼」の名が見えるが、
これは日産宗応寺第十五世住持のことで、
同寺が天台宗に改宗して
天王寺と寺名を変える直前の、
日蓮宗最後の住寺である。
昭和八年に設置された基壇背面銘文によれば、
本像は、はじめ旧本堂
(五重塔跡北方西の道路中央付近)
右側の地に建てられたという。
『江戸名所図会』(天保七年(1836刊)の
天王寺の項には、
本堂に向かって左手に描かれており、
これを裏付けている。
明治七年の公営谷中墓地開設のため、
同墓地西隅に位置することになったが、
昭和八年六月修理を加え、
天王寺境内の現在地に
鉄筋コンクリート製の基用を新楽して
その上に移された。
さらに昭和十三年には、
基坂内部に納骨堂を増設し、現在に至る。
なお、「丈六仏」とは、
釈迦の身長に因んで
一丈六尺の高さに作る仏像をいい、
坐像の場合はその二分の一の高さ、
八尺に作るのが普通である。
本像は、
明治四十一年刊『新撰東京名所図会』に
「唐銅丈六釈迦」と記され、
東京のシンボリックな存在
「天王寺大仏」として
しまれていたことが知られる。
平成五年に、
台東区有形文化財として、
区民文化財台帳に登載された。」
上野戦争や関東大震災、
そして米軍の空襲も乗り越えて、
300年以上も長生きされている
幸運の大仏様に出会えた僕たちは
めっちゃ幸運です(笑)
合掌したお姿が美しい!
お背中も存在感抜群です。
本堂
遅ればせながらも本堂へ。
綺麗な夕日が本堂に差し込み、
天王寺境内の神々しさは、
マシマシですよ!
ん?
仏なのに神々しさとは、
いったい何でしょう・・
神仏習合という事でいいかな(笑)
本堂左側の古木。
枯れそうで枯れない木が
大好きな妻とツーショット。
六地蔵。
文竹稲荷大明神。
毘沙門堂前にてツーショット完了。
五重塔跡
参拝後、
お寺の案内で知った五重塔跡へ。
一旦、谷中霊園に戻る形で歩くと
左側に今は公園となっている
五重塔跡があります。
五重塔の歴史を時系列で書き出すと
以下になります。
正保元年(1644)創建。
安永元年(1772)消失。
天明八年(1788)再建工事開始。
寛政三年(1791)工事完了・完成。
昭和三十二年(1957)焼失。
天王寺五重塔跡。
もう一つの山門
日暮里駅を目指して歩き、
再度天王寺前を過ぎようとした時、
もう一つの山門があることに
気付いたのです。
右側には僕たちが入った山門と、
左側(写真正面)に建つモダンな山門。
モダン山門の近影。
そして、
最後に(今度は本当の最後・・笑)
「モダン山門」前の地蔵堂へ。
参拝。
優しいお顔のお地蔵様、
左には、
力の限り祈りを捧げている仏像様、
このコントラスト、
素晴らしいじゃないですか!
最後の最後まで、
僕たちに癒しをくださった天王寺さん、
本当にありがとう!