剣岳城(福岡県鞍手町)

 

剣岳(つるぎだけ)という響き

山の名前だけから想像すると

峻険な峰が連なる

フル装備した登山家でないと

登れないような高い山を想像しますが、

それは、富山県、立山連峰にそびえる

3000m近い高さの「剱岳」の事(笑)

僕たちが行った剣岳城がある剣岳は、

標高130mにも満たない山で、

その頂上付近までは車でも行けるという

体力が無い僕たちにはもってこいの

優し~い山でした。

展望台へ

この山頂には展望台があり、

しかもすぐそばまで車で行け、

そこそこの景色?が見られるとの

事前の情報はインプットしていました。

そんなわけで、城跡ではなく、

「剣岳展望台に行く」

という意識のみで目的地に向かったのです。

展望台へ行く途中、

八剣神社の駐車場にあった看板。

文言の趣旨は「ヒメほたる」ですが、

言葉だけではなく、

分かりやすい案内図にも

なっている親切なもの。

このお陰で、山頂近くに

駐車場がある事を確認でき

看板発案者の方に感謝です。

展望台近くの駐車場。

最近整備されたのでしょうか、

とても綺麗で、快適です。

駐車場の一角にある熊野宮跡の石碑。

合祀される前に神社があった場所を

示しているのでしょう。

展望台へ向かう道は、

階段とスロープ混合の石畳です。

ここからは階段とスロープは

分かれていて、神社の参道で言えば、

男坂、女坂的なものになっています。

新北と書いて、

「にぎた」って読むんだ~と感心。

このあたりからは、

スロープのみになっていて、

車椅子の方でも

体力に自信のある介助者さえいれば、

展望台まで行ける構造のようです。

まさに、バリアフリー、

ユニバーサルデザインの

展望台と言えるでしょう。

東屋。

展望台まであと少しですが、

すでに眺望は開けていて、

ここからは新幹線が走る姿も見られ

ちょっとテンションが上がります。

そして、東屋の先でこちらを発見!

土塁!!

へ~ここはお城だったんだ~

と、

初めてここが城跡で

あることを知ったのです。

お~空堀もあるぞ!(笑)

土塁を下からも撮影。

新幹線を見た以上に

お城好きな僕のテンションはMAX(笑)

空堀も下から撮影。

なんか土塁の写真と変わらない?

でも城好きにはそれでいいんです(笑)

主郭には石垣も残っていますね!

展望台の横には立派な

剣岳城の縄張り図までがあります。

ヒメほたるの案内板もそうでしたが、

文章だけでなく、万人が見て

簡単に理解出来る「絵」があることで、

どれだけ案内板の価値が上がるかは

計り知れません。

本当に鞍手町の皆さん、

素晴らしいおもてなしを

ありがとうございます!

建物跡の表示。

豊臣秀吉の九州征伐で、

ここは落城したそうです。

虎口(こぐち)

カッコには、「城の出入り口」と

お城の構造を知らない人にも

簡単に理解出来るように

親切な説明がついています。

また、

城の各所に石製の案内があるのは、

なかなか珍しいことです。

朽ちかけた板に

剥げかけた文字で書かれた案内板を

多くの城跡で見てきた僕からすると

ここまでお金をかけて(多分)、

半永久的に残る案内板(石)を設置した

鞍手町のお城への愛を

感じずにはいられません。

主郭から見た虎口。

外から見た虎口。

このあたりにも石垣の痕跡があります。

再度主郭へ。

主郭には八剣神社の上宮が鎮座しています。

剣岳史蹟の碑。

日本武尊(ヤマトタケル)からはじまり、

剣岳城までの歴史が書かれています。

上宮へ参拝。

石の祠には階段がありますが、

人が上る大きさではありませんし、

神様が上るための階段かも知れません。

展望台

文字通り「展望台」もここにはあります。

昔の砦風なのは城跡だからかな?

眺望は360度とはいきませんが、

230度位はあるでしょうか。

北九州市や、玄界灘まで見渡せます。

北側の景色。

ここで、ツーショット。

城跡巡り

縄張り図を見たら、

主郭の石垣以外にも

段がいくつかあることを知り、

遺構があるはずと思い、散策に。

縄張り図通りに土塁の段を発見。

石積みもかなり残っています!

ここにも。

意外と多い石積み。

合祀前の祇園宮跡。

このあたりから徒歩で八剣神社の

本宮(下宮)まで行けるようなので、

少しだけ下ってみました。

少し行くと急な坂道があり、

これ以上行くと帰りが大変なので、

駐車場に戻ることに。

鳥居から駐車場を臨む写真。

光の射し具合から

何だか鳥居が結界を作り、

神域から抜け出るような、

素敵な雰囲気に満足(笑)

旅の思わぬ副産物だった剣岳城、

鞍手町の人に大切にされている

素晴らしいお城でした。

 

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