山形城二ノ丸東大手門(山形市)

 

日台友好の象徴

山形城二ノ丸東大手門の案内には、

山形県は全国で最初に

「日華親善協会」が設立された県であり

この門の復原を可能にした一因は、

台湾檜だと書かれています。

従って、東大手門は、

日台友好の象徴とも言えるでしょう。

山形城二ノ丸東大手門

最上義光よしあき公勇戦の像」の

二本足立ちの騎馬像姿で感動後は、

すぐ傍の東大手門へと向かいます。

最上義光公勇戦の像と

東大手門の城内側。

門内から外へ。

「史跡・山形城跡

二ノ丸東大手門」

以下、案内です。

「山形城は延文元年

(1356)斯波兼頼により、

創建されたと伝えられている。

現在の山形城跡は、

文禄年間(1592〜1595)

最上義光により拡張され、

鳥居忠政の時代(1622〜1628)に

ほぼ現在の形に整えられた。

昭和六十一年五月、

二ノ丸堀から内側の地域が

近世初期の面影をとどめている

全国有数規模の近世城郭として

国の史跡に指定された。

山形城の石垣は、市街地を流れる

馬見ヶ崎川の玉石(安山岩)を用い、

割肌を表面に見せる野石積みで

日本でも類を見ない

優美で堅固な石垣である。

二ノ丸東大手門は山形城の正門である。

枡形の南北両側に多聞櫓をもつ

独特な形式の枡形門で、

江戸城の諸門に匹敵する規模をもつ。

現在の建物は、幕末の城絵図や

明治時代初期の写真等を参考にして

日本古来の建築様式で復原され、

平成三年三月に竣工した。

工期四十五ヶ月工費十一億円余。」

案内を確認した後は、

城外からの散策です。

東大手門正面。

門までに橋が二つあります。

一つ目はコンクリの橋。

この下は鉄道が走っていて、

昔は右側に見える

堀の一部だったのかも知れません。

二番目は木橋。

こちらは水堀の上になります。

高麗門から侵入(笑)

枡形に入り高麗門を城内側から撮影。

枡形南側から撮影。

枡形北側から撮影。

枡形西側から撮影。

枡形を堪能後は櫓門へ。

門の左側には、

冒頭にも書いた、

復原にあたって使用された

台湾檜についての案内があります。

「日本語」と「台湾語」の案内。

台湾の人々に最高の敬意を払った、

素晴らしい案内ですね!

以下、文章を抜粋します。

「東大手門復原に当たり、

最低200年以上利用したいとの考えから、

梁材の象徴となる無節に近い

櫓門冠木等の長大材の適材として、

台湾檜が最もふさわしいと

白羽の矢が立ちました。

しかし、折しも台湾政府による

伐採制限から供給量が減少し

価格が高騰したこと、

また樹齢1500年以上の檜は、

標高の高い山岳地帯に

山地が限られていたことから

調達に困難を極めました。」

このように書かれ、

その後、

台湾の大豊製材所の努力もあって、

二面無節の希少な檜原木を入手、

櫓門の完成に至ったことが

書かれています。

台湾檜は、白石城の櫓門や

東京の明治神宮はじめ、

福岡縣護國神社などの

神社の大鳥居でも使われており

樹齢1500年など巨木の檜が

ほぼ無くなった日本にとって

なくてはならないものだと

知ってはいたものの、

この案内を見て、

改めて貴重な台湾檜の存在を

再確認できた次第です。

城内へ。

櫓門と最上義光高の像。

櫓門の軒下に見える太い横柱が

台湾檜ですね!

この石垣、

豪華版の「すだれ仕上げ」に

なっていますね!

徳川家の江戸城駿府城では

「すだれ仕上げ」や「はつり仕上げ」は

ごく当たり前ですが、

山形城もなかなかやりますな〜(笑)

刻印も確認。

この日は櫓内部にも入れたのですが、

時間がなく、

遠景撮影のみにて

東大手門の散策は完了です。

山形県民の沖縄戦

帰りがけ、

二ノ丸に建つ石碑を発見。

「山形歩兵第三十二聯隊之跡」

明治に入り、多くの城跡は、

陸軍の駐屯地になっていて、

ここ山形城も例外ではなかったようです。

案内の最後に沖縄戦のくだりがあり

そこには、

「沖縄防衛軍は、

昭和20年6月23日、

軍司令官の自刃により

組織的な抵抗を終えた。

しかし、

我が聯隊だけは、軍旗を奉じ、

残存二百五十名が、

沖縄南部の國吉台と

ウテル原台一帯を死守した。

8月末終戦の大命を知り、

28日夜軍旗を奉焼し

翌日聯隊は終焉を迎えた。」

と書かれています。

破れかぶれの、

玉砕(全滅)を是としていた

日本軍の風潮に流されず、

終戦を迎えられたことに

少し安堵しました・・・。

 

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