八咫烏神社(2018年奈良の旅)
偶然は必然
正直、この神社のお話は、
僕たち夫婦二人だけにしか
理解出来ないかも知れません。
それくらいに、いくつもの偶然が重なり、
導かれたように参拝したのが、
八咫烏(やたがらす)神社です。
カーナビの気まぐれ
カーナビを頼りに、
宇太水分神社に行く途中、
宇陀市内…
といっても山の中ですが(笑)
そこにT字路があり、
その突き当たりを右へ行くように案内され
ふとカーナビを見ると
左に曲がった所に、
「八咫烏神社」と書いてあったのです。
神武天皇の東征を導いた
八咫烏の文字に僕の神社好きな心は
かなり反応しました。
しかし、
妻と、「時間も無いし、予定外だし
行かなくてもいいかな」
そんな会話をして、
その時はパスし、目的地の
宇太水分(うだみくまり)神社へ直行しました。
参拝が終わり、次なる目的地、
大神(おおみわ)神社を目指します。
相変わらずカーナビ任せなので、
今、走っている道が、来た時と同じ道なのか、
それとも別の道なのか分からない状況で
車を走らせていたところカーナビには
八咫烏神社の表示は出て来ません。
ところが、
何となく来た道の様な気がしていたら
突然妻が、「あった!」の雄叫び(笑)
何と八咫烏神社の鳥居を見つけたのでした。
行きはナビに名前が出てたのに帰りは出ない…
それでもご縁がある神社とは…
予定外のここに参拝する事は、
この日、最後に行く予定の
古くから「風の神」として有名な、
龍田大社へは行けなくなるのは
予想できた事です。
それでも「ここに行きたい」
そう思わせる何かがあったのでしょう。
鳥居をくぐり入り口方向を振り返ると、
鳥居の建立は、昭和11年春と書いてあります。
そして、鳥居の向こうには、
古事記の中で、
神武天皇の歌にも詠まれた
伊那佐山が見えています。
八咫烏神社のパンフレットによると
「伊那佐」とは東南の風という意味で、
このあたりで古代、盛んだった製鉄には
風が重要で、その意味からも
このあたりの神社は、
東南向きに建てられているそうです。
という事で、
風の神様である龍田大社には
行けなくなったけど
風の神様との接点は出来た
という事かも知れません(笑)
田畑の中に伸びる参道。
のどかな田園風景に心も和みます。
禊川という川に架かる神橋。
神社前、宮司さん宅の横に、
駐車場はあります。
閉まっているけども、
なかなか素敵な社務所です。
ここで見つけたのが、この酒樽
清酒、やたがらす。
なんかテンション上がるな〜(笑)
こちらには漢字の八咫烏。
この階段を上がると、
そこには、拝殿があります。
ご由緒。
御祭神は、八咫烏に化身したと言われる
建角身命(たけつぬみのみこと)。
二の鳥居。
手水舎。
自然石をくり抜いた感じの
一枚岩の手水鉢。
拝殿にて参拝。
拝殿の向こうには、
本殿へ登る階段があります。
階段を上り、本殿へと向かいます。
生い茂った木々の中から
見えて来たのは目の覚める様な
赤色の建物です。
本殿の周囲は囲まれています。
右斜めから撮影。
左斜めから撮影。
右側の小高い盛り上がりに上ると
本殿が見えたので、敬意を込めて
撮影させていただきました。
反対側からも本殿を撮影。
江戸時代の末期に建てられたものですが、
手入れや修復が行き届いていて、
新品のように見えます。
ここでツーショットも完了。
ここからはまた階段を降りて、
拝殿がある境内に戻ります。
上から眺める拝殿。
そして、ここで発見したのが、
こちらの石像です。
サッカーボールを頭に乗せた八咫烏。
八咫烏は日本サッカー協会のシンボルマークで、
日本代表のユニフォームには八咫烏が
サッカーボールを足で支える構図となっています。
ちょっとひょうきんな顔の八咫烏。
顔アップ(笑)
八咫烏の足は三本。
その足元には、
無数のお賽銭が置かれています。
地元のサッカー少年たちも
ここに参拝しているのでしょうか…
そんな思いにふけっていたら
一羽のカラスが飛んできて、
八咫烏の石像の上の高い木に止まりました。
僕たちの亡くなった息子は、
サッカーが大好きで、
いつも仲間とサッカーをしていました。
その息子がカラスになって来たんだと、
妻は嗚咽してしまい、
僕も一緒に涙しました…
見えなくなったカラスだけど
サッカーが大好きだった息子が、
ここに僕たちを呼んでくれたのでしょう。
本来は参拝する予定でなかった
宇太水分神社に行き、
通ることの無かった道を通り、
行きのカーナビで知った八咫烏神社、
実は、この後にも続く不思議な事が
あったのですが、
それはまたの機会に書くことにします。
僕たちにとって忘れられない神社が、
また一つ増えました…
御朱印
宮司さんの自宅で御朱印を
授与していただけるそうだったので、
訪ねてみると宮司さんは不在で、
奥様らしき方が出てくれました。
「宮司がおりませんが、
スタンプだけなら押せますよ」
そう親切に案内してくれて、
いただいたのがこちらです。
「葵祭」で有名な、
京都の賀茂社との繋がりがわかる、
ご神紋の「ふたば葵」の印もあります。
実は、この時僕が使っていたのは、
滋賀県の日吉大社で、
授与された御朱印帳で、
何と同じふたば葵がご神紋なのです。
珍しい、ふたば葵のご神紋繋がりまで出来て、
やはり八咫烏神社は特別な神社ですね。