朝倉神社(2019年高知の旅)
高知の朝倉と福岡の朝倉
僕が福岡県に住んでいるので、
「朝倉」と言えば、
福岡県朝倉市を思ってしまい、
ここ高知市の朝倉神社を参拝した後も、
それが気になって
神社創建などをWikipediaで調べました。
結果、福岡と高知の2つの「朝倉」は、
気になった通り関係がありました(笑)
それは、日本書紀の内容を
この2つの朝倉で違う解釈をして
いるという関係です。
661年、斉明天皇が百済援護のため、
「朝倉橘広庭宮」を建てたという記述に対し、
この場所が、福岡の朝倉だというものと
高知の朝倉にあったという2つの解釈で、
もちろん朝倉神社の創建は、
後者、高知の朝倉という説となっています。
どちらが正しいという事よりも
神話から続く日本の歴史には、
多くの「異説」や「同じ伝承」があって、
どれが本物なのかは、学者でも意見は違い、
本当の意味での実証は難しいものです。
もっともそれが、
日本の歴史の面白い所でしょう。
その朝倉神社の御祭神の一柱は、
やはり斉明天皇で、
ここでは斉明天皇の和風諡号である
天豊財重日足姫天皇
(あめとよたからいかしひ
たらしひめのすめらみこと)
となっていました。
朝倉神社へ
鳴無神社の宮司さんの奥様と
話が出来たお陰で、
海岸線の道を知り、
思わぬ絶景を堪能しながら
朝倉神社へと向かいました。
海岸線が終わりに近づく
宇佐町の展望所でトイレ休憩。
案内図を見ると、
ホエールウォッチングと書いてあります!
へ~このあたりでは鯨が見られるんですね。
展望所からは高知の東端、
室戸岬も見える素晴らしい景色です。
そして、ここから少し走って、
腹ごしらえのためのファミマ到着です。
ファミリーマート土佐市宇佐店は、
まるでお城の多門櫓かと
思うようなデザインです。
登城口の階段(笑)
入口の屋根には、
なんと千鳥破風まで付いている
超豪華版です!
殿様に気分で、胸を張っていざ入城。
アンチグルメ旅を標榜する(笑)
僕たちの昼食は、おにぎりなどを
コンビニで買って、
走りながら食べるのが、定番スタイル。
移動時間短縮とお金節約の
一石二鳥的なものですね(笑)
そして、ここから走ること25分、
朝倉神社近くの
JR朝倉駅を発見しました。
お~!
ここも神社風の素敵なデザインですね!
僕はこの駅舎を見て、ちょっと似ている
東京大神宮の御社殿を思い出しました。
参道。
JRの踏切を渡ると社叢が見えます。
車は神社前に置いて、
ここまで戻って参拝します。
神社背後の「赤鬼山」(あかぎやま)は
朝倉神社の神体山となっています。
杉の木が両脇を固める参道。
枯れた杉もまた乙なもの。
両部鳥居。
社殿が見えてきました。
手水舎。
自然石の手水鉢に
椿の花が浮かべられていて、
心癒されます。
そして、ここには清めの塩も完備され、
水と塩で完璧な禊が出来ます。
身も心も綺麗になった後(笑)
いよいよ御社殿へと向かいます。
静かな境内には僕たちと、
工事業者の方が一人だけ・・・
参道右側のご神木。
杉の木と妻(笑)
御神木の前には、
「勅使石」という
昔、勅使(天皇の遣い)が
腰掛けたという石があります。
井戸かと思ったほど
井戸っぽい形をしていました。
拝殿。
江戸時代後期の寛政8年(1796年)、
第10代藩主の山内豊策による再建です。
拝殿手前の灯籠(右側)。
対になった左側の灯籠。
何と、今から350年以上前、
二代藩主山内忠義公が
明暦三年(1657年)
寄進したものです。
弘化四年(1847年)に
寄進された拝殿手前の子連れ狛犬。
子供の頭は前掛けに隠れています(笑)
吽形の子連れ狛犬。
こちらの子供はお尻の上に乗っています。
参拝。
拝殿左側に御由緒が書かれています。
拝殿右にはおみくじの意味が、
一番から順に丁寧に書かれています。
こんなの初めて見ました。
「おみくじについて」の御触書(笑)
自分に都合の良いみくじは
持ち帰り、
自分に都合の良くないみくじは
神社境内に結べば神のご加護によって
凶より福に運勢を換えてもらえるそうです。
何とも優しいお言葉ではありませんか!
朝倉神社、だ~い好き(笑)
左側から本殿方面へ歩きます。
本殿の正面に唐破風があるのは、
かなり珍しいかも知れません。
いや~素晴らしい!
極彩色の本殿も、
二代藩主、山内忠義公による再建で、
明暦三年(1657)年、
着工し完工しています。
鳴無神社も山内忠義公の再建でしたし
この方の神仏に対する崇敬は
かなり篤かったようです。
斜め後ろから撮影。
ここまで本殿に近寄れる事自体、
有り難い限りです。
屋根のてっぺんにはご神紋があり
その一つは、五三の桐。
もう一つがこちら。
菊?でしょうか。
いまだにこの2つの意味は何かは
分かりません・・・
境内社
本殿の両脇にはいくつかの
境内社があります。
まずは本殿向かって左側から。
忠魂社。
荒倉神社
この社の前には、
嘉永元年(1848年)生まれの
狛犬がいます。
拝殿手前のものと同じく、
子守狛犬で、阿形の狛犬は
授乳中?のような感じです。
吽形。
子狛犬は、お尻から
這い上がろうとしています。
この阿吽ともに拝殿前を守る
約200年先輩の狛犬の形を
少し意識して制作したのかも
知れないと感じました。
次に本殿向かって右側の境内社です。
境内社専用の参道。
参道手前の狛犬は
顔半分が無くなっているものの
今も現役で頑張っています。
嘉永までは読めるので、
1848年~1855年の
間の寄進でしょう。
吽形。
八坂神社。
倉稲神社。
最後にツーショット。
今日の注目
古札納所に貼ってあったポスター。
高知県で、広島県尾道市の
浄土寺と再会出来るとは
思いませんでした(笑)
阿弥陀堂に向かって、
一斉消化していますね。
僕たちが行ったときは、
消防士の代わりに
太った鳩がいました(笑)
思い出の写真。
国宝の多宝塔が懐かしい~!