2017/11/22

妙見宮の樟(熊本県八代市)

 

八代には八代宮と八代神社がある

このブログの表題は「妙見宮の樟」

これは「木」に付けられた名称で、

実際には現在の「八代神社」にあります。

これは明治四年、

それまでは妙見宮という名前だったものが、

八代神社に変わっていますので、

樟の名前には以前の

「妙見宮」を冠したのかも知れません。

先日ブログに書いた八王社の樟も同じく、

今の浅井神社ではなく、

八王社と昔の名前で出ています(笑)

また、日本で二番目に大きな木である

静岡県熱海市鎮座の

来宮(きのみや)神社の大楠も

神社の名前と木の名前は違います。

木としての名称は

「阿豆佐和気(あずさわけ)神社の大クス」

で、これはこの大クスが

文化財指定を受けた時には

阿豆佐和気神社という名前だったのが

そのままにされています。

話しが外れてしまいましたが、

八代神社と八代宮、

英語で表記すればどちらも

「yatushiro shrine」で、

全く同じ神社かと

思われるかも知れませんね。

八代神社(妙見宮)へ

八代宮(八代城)から八代神社へ向かうには

コミュニティバスで八代駅まで行き、

そこから普通の路線バスに乗り換えます。

八代駅での乗り換え時間が

かなり長かったのが幸いして、

何とこの日二度目の「ななつ星」に

出会いました!!

写真右上、妙見祭の亀蛇(がめ)が見守る中

停車しているだけで存在感抜群の

「ななつ星」。

鳥栖駅で出会って、

同じ日にまたこの八代駅でも会えるなんて、

僕たちの旅も間違い無く

「ななつ星」ですよ!

バス停の前には八代神社の

横からの入り口があります。

しかし、僕たちは正面から

入り直しました(笑)

その正面入り口向かって右側に

目的の樟はあります。

相当に痛んでいる幹ですが、

太く、樹勢もあり、

御神木にふさわしい巨樹と言えるでしょう。

大きな空洞の回りには

小穴がたくさんあいています。

この案内を見て

この小穴の正体がわかりました。

鉄砲の弾痕だったのです…

ここは西南の役の激戦地で、

このクスには

無数の弾が打ち込まれたそうです。

そんな歴史の瞬間を見て来た

大クスの迫力には圧倒されました。

大きさ比較の写真です(笑)

長崎の原爆でボロボロになっても

復活した山王神社のクス、

広島の原爆で大きな傷を負っても

今は元気な広島城のクス、

そして、またこの無数の弾痕がある

妙見宮のクスを見ると

生命力をも超えた意志の力というのか、

「僕は死にまっしぇ〜ん、

長生きして、歴史を伝えていくばい」(笑)

という使命感みたいなものも感じます。

手水舎はクスの目の前にあり1857年、

江戸時代に建てられたものだそうで、

手水鉢も古くて、本当にいい感じですね。

神社の御由緒によると、

御祭神は北極星と北斗七星を神格化した

天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)と

国常立尊(くにとこたちのみこと)です。

そして、この案内板、

英語、韓国語、台湾語、中国語の

四カ国表記まであって、親切ですね。

英語版を見てみると…

北極星はやっぱり

「polar star 」っていうのか〜!

懐かしいな〜

八神純子の歌、ポーラスター(笑)

そして、北斗七星は「Big Dipper」

(大きな柄杓)って言うんですね。

楼門と回廊。

楼門から臨む拝殿。

拝殿にて参拝。

右が拝殿、左が本殿。

これらは、一時期は荒廃していたものが、

加藤清正時代に復興し、

その後、1699年、1749年に

改築されたものです。

本殿左後ろからの撮影。

本殿敷地内の狛犬(阿形)

このちょっとひょうきんな姿を見て、

天才バカボンの「ウナギイヌ」を

思い出してしまいました(笑)

本殿敷地内の狛犬(吽形)

次に境内社にも参拝です。

ヤマトタケルを祭った大宮神社。

境内社も朱塗りで美しい社になっています。

稲荷神社は屋根まで朱塗りです。

そして、

ユネスコの無形文化遺産に登録された

「妙見祭」グッズ関係も見て回りました。

山車(だし)のひとつでしょうか、

樹齢400年くらいの

大きな楠の前に置かれていました。

妙見祭で使用される(された)様々な道具。

天狗のお面など。

そして、

境内で気になった物と言えばこちら。

案内板を読むと、

この碑は亀蛇碑(がめひ)と言って、

この下を支えているカメは

「亀蛇」(がめ)といい

古来中国では龍の六番目の子供で

ピーシーと言い、

背中に大山を乗せても

ビクともしないところから

どんな重大な任務を背負っても

OKというところから

このような碑の下支えに

されているようです。

そうか〜ガメっていうのか〜!

顔も似ているし、怪獣の「ガメラ」のガメは

亀蛇から来た由来かも知れないと

そんな思いがよぎった僕でした(笑)

この表情は素晴らしい!

やっぱりガメラだぁ〜(笑)

そのガメラの横にある燈籠。

1672年建立の六地蔵幢

(ろくじぞうとう)

確かに六角形になっていて一面ごとに

お地蔵様の彫刻が施されています。

外国人観光客に対する考え方

楼門に貼ってあった外国人、とりわけ

中国人に対する案内を見て、

同じ観光客に対して

八代宮とは正反対の対応にとても

興味がわきました。

賽銭について懇切丁寧に案内されています。

参拝方法も図解付の中国語で

案内があります。

この二枚以外、

おみくじの授与所などにも案内があり、

ここはクルーズ船の寄港を

歓迎していることが良くわかりました。

もちろん、八代宮の

「シャットアウト」方式と

八代神社の「歓迎」方式の

どちらが良いなどとは一切思いません。

それは歴史をひもといて見れば

わかることです。

アメリカのインディアンは

優しく白人を受入れて滅ぼされました。

多くのアジア、アフリカの国々では

同じような悲劇が起きています。

日本は、

豊臣秀吉、徳川家康などの指導者が、

キリスト教宣教師の正体を察知し、鎖国し、

結果、国は生き残り、

人々も平和な時代を過ごせました。

だから外国人を受入れるか、

つき合いを避けるかは、

その施設の考え方次第で、

どちらも正解です。

御朱印には「妙見宮」の印が

押されています。

ここでももちろんツーショット。

今日の癒し

丁寧過ぎる(笑)車のお祓いに

めっちゃ癒されました。

たまたま車の安全祈願が

あっていたのですが、

車は参拝者と同じ「拝殿の前」に駐車し、

そして、祈願者は拝殿に上り、

神職の祝詞奏上となります。

車のご祈願でここまで丁寧にされるとは、

素晴らしいです。

拝殿から響いてくる神職さんの祝詞に

僕たちもお裾分けをいただいたような

心安らぐ瞬間でした。

 

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