軍艦島デジタルミュージアム(長崎市)後編
オーナーの思い
軍艦島デジタルミュージアムでの感動は、
訪問して2ヶ月経った今でも
薄れる事はありません。
(妻は薄れたかも?笑)
これもひとえにオーナーの思いの
賜物と感謝しています。
「軍艦島デジタルミュージアム
プロデューサー久遠裕子からのメッセージ」
書き出すと以下になります。
「端島を「故郷」と呼ぶ方々は
「ふるさと」に対する
強い郷愁感を持っておられます。
何度か軍艦島クルーズの
行き帰りの船の中で涙を流す
元島民の方々をお見掛けし、
お声を掛けるとかつて住んでいた時の
島の生活をお聞きすることが出来ました。
余命いくばくもないお母様と
最後にふるさとを訪れたご家族。
亡くなる前に「もう一度島に行きたかった」と
言っておられた
お父様の遺影と一緒に乗船された奥様。
30号棟の前で
お父様の写真を出して涙を流すお嬢さん。
仕事がなくなり、
閉山と同時に島を離れていく島民の方々の
気持ちを考える時、
賑わっていた島が
無人の島になったことを想像する時、
そこに住んだ人々は、
寄り添って暮らした
この小さな島での想い出が
とても大切で心のよりどころを
しているのだなと感じます。
軍艦島は昭和のコミュニティの
喜怒哀楽が詰まった島です。
これこそが、
産業を支えてきた人々の生きた証、
産業遺産です。」
ここに書かれている
「軍艦島は昭和のコミュニティの
喜怒哀楽が詰まった島」
これを手作り感満載のアナログ技術と
最先端のデジタル技術との融合で
具現化された施設が
「軍艦島デジタルミュージアム」
と言えるでしょう。
ガンショーくん
アナログでの見せ方でも
特に秀逸なのがこちらです。
「ガンショーくん」。
軍艦島の殆どが、
岩礁の周辺に「浮かんでいる」ことが、
一目瞭然で理解できます。
こんな分かりやすいものを見ると
Appleの創業者、
スティーブ・ジョブズの
言葉を思い出します。
「小学1年生レベルで
理解出来る分かりやすい説明書、
いや、
小学1年生が書いた説明書が必要だ」
こんな意味合いだったと思いますが、
ガンショーくんを見た
小学1年生たちも
一発で軍艦島を理解出来ますね!
ガンショーくんルーム。
前編で書いた、
ガンショーくんルームPART2では、
キャラクター誕生秘話なども
案内されていましたが、
ここはとにかく、
ガンショーくんワールドになっています。
いろんなガンショーくん。
地獄段シアター
次なるアナログへ(笑)
「地獄段シアター」
「地獄段とは??
16号棟と57号棟の間の階段。
上がっていくと端島神社に続きました。
長くて複雑な階段で、
途中で息が切れたことから
その名がついたともいわれます。」
このように書かれ、
コスプレも準備され、
インスタ映えスポットとして
再現されています。
まるで映画のセットですね!
階段を上って右に折れると
端島神社が鎮座しています。
参拝。
軍艦島の1号棟である端島神社。
今の姿は写真のように
御社殿は覆屋が無くなり、
鳥居も柱と貫だけになっていますが、
現役時代はこんな感じです・・・
合成写真ではありません(笑)
階段ルームにある
巨大パネルの前で撮影しています。
あまりにもリアルで、
実際に参拝したみたいに見え、
もう楽しすぎですよ!
神社参拝後、スタッフの方が
「写真撮りますよ!」
といってくださったので
お言葉に甘えて「はい、ピース」。
Wonder Island
日本画家・絹谷香菜子の
水墨画などの展示。
コーナー全景。
「Wonder Island」を描くにあたり。
内容を要約すると、
「端島で採掘された石炭を
乳鉢で丁寧に磨り潰し、
出来上がった粉と
日本画の接着剤となる膠(にかわ)を
混ぜ合わせて石炭の絵具を作りました。
(中略)
現在使われなくなった端島の石炭の存在、
軍艦島の存在を「絵」と言う
新たな形で遺すことが出来たことは、
作家として大変光栄に思います。
(後略)
絹谷香菜子」
このようになります。
水墨画。
こちらはリアルな作品。
模型もあります。
軍艦島の表情
次の展示室へ。
軍艦島の表情。
ルーム内の風景。
ここでは、
1916年(大正5年)に建設された
日本最古の鉄筋コンクリートのアパート、
30号棟をフューチャーしています。
軍艦島の立面図。
30号棟は右側の赤色の建物です。
平面図で見た30号棟の位置。
30号棟の価値について。
長い文章なので割愛します(汗)
建設時(右)と2021年の姿。
「カウントダウン軍艦島」
崩壊していく様を
デジタルで表現。
ここまでで、素晴らしい、
軍艦島デジタルミュージアムの観覧は
終了です。
長崎堂
軍艦島ミュージアムから
そのまま店内に入れるのが、
長崎堂というお菓子屋さんです。
長崎堂正面。
僕たちが購入したのは、
写真上側のカステラパイ。
少し待つ間に
カステラをいただきました。
外に出てみると、青空が!
軍艦島デジタルミュージアム、
軍艦島に興味がある方、
そして、
船酔いが心配な方には、
超オススメの施設です。
追悼・・・
地獄段シアターの前で見つけたのが、
軍艦島でのロケがあった、
「進撃の巨人」のポスターと
三浦春馬のサインです。
スタッフの方が、撮影の話や
撮影の打ち上げの事、
三浦春馬の人柄などを話してくれ、
思いもかけず、
故人を偲ぶことが出来ました・・・
奇しくも、
僕たちが軍艦島デジタルミュージアムを
訪問したのは、
三浦春馬のお葬式の日から
ちょうど2年めにあたります・・・。
この日、ここに来た理由の一つは、
妻が好きだった三浦春馬の
追悼の為だったのかも知れません・・。
合掌。