2019/01/12

烏森稲荷神社(佐賀県小城市)

 

佐賀の中の江戸

参勤交代という制度は

諸大名の謀反を抑え込むという

幕藩体制維持の一面もありましたが、

江戸と地方の文化交流に

大きな役割を果たしています。

その一つが神社の勧請です。

現代の東京で安産の神様として

圧倒的に人気な「水天宮」は

福岡の久留米藩が、

江戸藩邸内に祀った

水天宮が発祥というのが

代表的なものでしょう。

水天宮と言えば東京の神社と

思っている人が大半で、

福岡発祥のひよこ饅頭が、

今では東京土産としか思われていないのと

同じような感じでしょうか(笑)

そして、その逆に江戸の神社を

小城に祀ったのが、

ここ烏森(からすもり)稲荷神社です。

東京のJR新橋駅に

「烏森口」という出口があり、

ここから約3分ほどの場所に

烏森神社があります。

「稲荷」の文字はありませんが、

御祭神は倉稲魂命(稲荷神)です。

この近くに江戸藩邸があった小城藩は

藩邸に祀っていた神様を小城に勧請し

今もここに烏森稲荷神社として

鎮座しています。

烏森稲荷神社へ

広大な小城公園の中の

岡山神社の境内末社で、桜丘と呼ばれる

小城公園の頂上近くに鎮座しています。

参道入口は、小城陣屋跡の南側、

中林梧竹書の「桜岡公園碑」の横です。

一の鳥居。

参道の途中にある石橋は

大正時代に作られたもので、

素敵な雰囲気を醸し出しています。

ここから丘に登ります。

烏森稲荷神社の案内。

元禄十二年の創建ですから

赤穂浪士討ち入りの三年前です。

丘の上の鎮座地。

赤い鳥居の途中にある石鳥居。

手水鉢は元文五年(1740年)の

奉納ですから280歳近いものです。

昭和七年製の狛犬、阿形。

吽形。

狛馬。

狛馬は左右ともに吽形です。

佐賀県の神社には、

馬の石像があふれて(笑)います。

石文化、馬文化?が

盛んだった証拠ですね。

狛犬、狛馬と並び

三番目の一番拝殿に近い場所にいたのが、

こちらの狛犬です。

肥前狛犬後期型でしょうか

可愛らしい狛犬が待っていてくれました。

髪はロン毛です(笑)

吽形。

こちらもサラサラのロン毛。

参拝。

境内社とは思えない、

堂々とした社殿。

左から、本殿、幣殿、拝殿。

境内には無数の石祠があります。

大日尊と書かれていますから

天照大神を祀ったものでしょう。

石祠の数は半端ありません。

烏森神社の北側の隣には、

忠魂碑があります。

珍しいですね、

鳥居までが実装されている

忠魂碑とは。

扁額には「忠魂殿」と書かれていて、

この一帯全部が、

忠魂の場所といった感じです。

合掌。

忠魂碑の横には

聖徳太子の像もあります。

忠魂碑を背にして

参道を眺めるとクスノキが見えます。

形がカッコいい!

大きさの比較。

360度どこからでも

眺めることが出来る巨木は貴重です。

これで、烏森稲荷神社の参拝は完了し

この旅の最終目的地である

「桜城館」へと向かいます。

 

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