鹿島城(佐賀県鹿島市)前編

 

鹿島藩

鹿島藩について

Wikipediaによれば、

「佐賀藩の初代藩主・

鍋島勝茂の弟・忠茂が

慶長16年(1610年)、

佐賀藩より2万石分与され、

忠茂が元々領していた下総国香取郡内の

5000石を加え、2万5000石で立藩し、

常広城を拠点とした。

寛永19年(1642年)、

第2代藩主・正茂の時、

佐賀藩主・勝茂は自身の九男・直朝を

嗣子のない正茂の養子に

据えようとしたが拒まれたため、

鹿島の領地2万石を返還させた。

以後、

正茂は下総香取5000石の旗本に帰した。

同年に結局、勝茂は直朝に

その領地2万石を与えた。

9代藩主の直彜(なおのり)は

文化4年(1821年)に鹿島城を築き、

居城としている。」

このように書かれています。

佐賀藩主・勝茂は、

自分の実子を養子として

鹿島藩に送り込んで、

実質的な支配を画策し、

それが成功したのでしょう。

こんな形での支配は、

戦国時代、毛利元就が養子を送り込み、

吉川家、小早川家を飲み込んだように

ある意味、常套手段で、

さして珍しくもなく、

主家存続の礎のためには、

必要不可欠な要素だったと思われます。

鹿島城南側

いつもながらに

沢山写真を撮ってしまったので、

鹿島城は前編・後編に分けました。

まずは、赤線で囲った

左側(南側)の散策です。

石垣から道路を挟んで

広い駐車場があるのは便利です。

北東側の風景。

櫓門跡的な石垣がお出迎え。

正面。

ここは歴代藩主を祭る

松蔭(まつかげ)神社

横参道の起点でもあります。

直径1mほどの鏡石。

大きさの比較対象は、

いつものように妻です(笑)

城内から見た櫓台。

江戸末期の石垣なのに、

野面積みと打込み接ぎの

ミックス的な積み方に見えますが、

経費や工期の縮小を

考えての事でしょうか・・・?

西側にのびる長い石垣の途中には、

二カ所ほど城内への石段があります。

こちらは本参道入口の石段。

明治期に改造され

造られたものかも知れません・・・

南東端の石垣。

武家屋敷跡

ここから石垣に沿って、

武家屋敷跡の通りとなっています。

土塀と石垣で、ちょっとした

江戸風情が楽しめますね。

現存する武家屋敷門。

案内を要約すると、

「鹿島鍋島家の幕末期の家老、

原忠順(ただゆき)の屋敷にある

部屋屋敷の棟門である。

頭貫の中央には、左二つ巴の

原家の家紋を掲げている。」

このようになります。

そして、

原忠順さんと言えば、

松蔭神社の手水鉢を

寄進した方です!

原さんの門を背にして

北側には、堀を隔てて、

松蔭神社の横姿が見えていて、

原さん、藩主様達に思いを馳せながら、

ここから遥拝していたのかも

知れませんね!

武家屋敷跡の石垣。

案内。

案内に描かれた図面の通りの風景。

素晴らしい景観に

しばし見惚れていました・・・。

城内(旭ヶ岡公園)

次に城内である

旭ヶ岡公園を散策。

公園全景。

松蔭神社のすぐ右に建つのは、

「鍋島直朝公追徳碑」です。

冒頭に書いた、

佐賀藩主・勝茂さんの実子、

直朝さんの追徳碑で、

二階建てになっているのが、

ユニークですね。

城内を見渡せる場所に建つ、

最後の藩主、

鍋島直彬公の銅像。

銅像のアップ。

そして、この銅像の近くにあるのが、

直彬公を慕っていた

原忠順さんの碑です。

原忠順翁頌徳碑。

この方も偉かったのでしょう。

石垣と堀。

右側の東屋的な建物の中にあるのが、

こちらの石碑です。

「衆楽碑」

案内によると

「文久二年(1862)

鍋島直彬が整備していた衆楽亭が完成し、

衆楽の宴が始まる。

元治二年(1865)原忠順は、

衆楽の宴の賑わいを「衆楽宴記」に記し、

直彬は「衆楽宴記」を

石に刻んで建てるように命じた。

これが旭ヶ岡公園に建つ衆楽碑である。

(後略)」

このように書かれています。

神社の手水鉢寄進なども含め

鍋島直彬と原忠順の関係は、

お互いになくてはならない、

強い絆で結ばれていたのでしょう。

祖霊社。

案内はありませんが、

歴代藩主の祖霊を

祀っているのかも知れません。

堀の噴水。

水を浴びる妻(笑)

その妻が発見したのが「虹」です!

虹って、

何だかテンション上がりますね!

(続く)

 

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