万部島(佐賀城一周)招魂場

 

佐賀城ならではの醍醐味

鎌倉時代から戦国にかけて、

龍造寺氏の居城であった村中城を

鍋島氏が改修・拡大したのが

現在の佐賀城で、

その歴史の古さもあって、

戦国時代から明治に至るまで、

様々な遺構が残されています。

万部島には、

戦国時代真っ只中に建立された

万部塔や六地蔵などと共に、

明治時代の佐賀戦争(佐賀の乱)

殉難者の招魂場が仲良く同居しています。

これは、

大袈裟に言えば一つの空間で、

500年の時を超える旅が出来るという、

江戸時代(関ケ原の戦い)以降に

ゼロから築造されたお城ではにはない、

佐賀城ならではの醍醐味です。

万部島招魂場

江戸時代は佐賀城東堀と

田布施川に囲まれた「島」だった万部島。

今もその名残は感じられ、

周辺からは独立した場所という

雰囲気を呈しています。

万部島の入口右前には、

先に参拝した万部塔、

正面突き当たりには、

万部島招魂場が見えています。

参道を奥へ。

入口前。

「万部島招魂場の由来」

以下、全文です。

「万部島招魂場は、明治七年二月に起きた

佐賀の役において殉難陣没した

二百十二人の御霊の祭祀所です。

この中には明治政府の要人として

司法制度の近代化に偉大な足跡を印した

江藤新平初代司法卿、

北海道開拓に際し札幌開府に貢献した

島義勇開拓判官も

共に戦った御霊に寄り添い

鎮魂されています。

幕末、わが国では

尊皇攘夷が論争される中、

慶応三年十二月王政復興の大号令により、

明治政府が発足し、

近代国家形成への改革が

急速に進められていきました。

当時、版籍奉還に続き廃藩置県と

新政府が士族の特権を次々に剥奪し

急進的に進める中央集権、

また新政府を認めようとしない

朝鮮国に対する不平不満が高まり、

佐賀でも政府への抗議を強め

「征韓党」や「憂国党」が結成されました。

その暴発を恐れ帰国した江藤や島は

説得に努めましたが力が及ばず、

江藤は「征韓党」、

島は「憂国党」の党首に祭り上げられ、

両党は合流して

明治七年二月十六日挙兵に至りました。

激戦のすえ佐賀藩は敗れ、

明治七年四月九日佐賀で臨時裁判が開かれ、

同年四月十三日に江藤と島は、

前年制定の新典にはない

梟首に処せられました。

政府は当初戦没者の合葬は許さず、

明治十八年に弔魂碑ならよいとなり、

「征韓党」は佐賀城ない西之御門南に、

「憂国党」は川原小路に、

両党成立の経緯もあり、

それぞれの弔魂碑を建立しました。

その後、明治に十二年二月十一日

「大日本帝国憲法」発布にあたり、

「大赦令」が発布され、

戦没者、除族された者の全部の

罪障消滅との恩命に

浴するところとなりました。

大正九年には、

「征韓党」弔魂碑移設にあたり、

旧佐賀十一代藩主鍋島直大公から

鍋島家所有地の万部島への

移転の御配慮を戴き、

野口能毅佐賀市長から

両党戦没者の合碑への提案もあり、

直大公継嗣直映公に

「明治七年戦死者諸君之碑」と御揮毫戴き、

殉難陣没諸氏全員の名前を刻した

石塔を建て合祀に至りました。

例年、慰霊祭を

江藤らが処刑された四月十三日に、

平成二十六年からは組織の変更もあり

一日早め四月十二日に、

戦没者遺族をはじめ、公人、有識者各位の

ご参加を戴き執り行っています。

平成三十年十二月

佐賀県護國神社 万部島祭典委員会」

弔魂碑へ。

弔魂碑(右)と

殉難陣没者の名前を刻した石塔(左)。

まずは弔魂碑に参拝。

妻を入れて巨大さを確認。

亀ちゃんの形をした

亀趺(きふ)に載せられた弔魂碑。

直大公継嗣直映公の揮毫

「明治七年戦死者諸君之碑」の文字も

確認できます。

真横から。

愛らしい亀ちゃんの横姿。

後ろから。

「大正九年九月移之」と刻まれ、

移転されたことが分かります。

石塔の正面。

「贈小四位 江藤新平

贈従四位 島義勇」以下、

刑死した方や、

戦死した方のお名前が並んでいます。

側面。

側面反対側も殉難者のお名前が

びっしりと刻まれています。

供養しても後から後から、

供養する対象が湧き出てくる人間の世界、

またもや世の無常を感じています・・・

万部島、

佐賀城の訪問だけでは

見落としがちな場所ですが、

ここに来られて、

本当に良かったと感じています。

 

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