水田天満宮(福岡県筑後市)

 

新たな発見

水田天満宮のサイトには、

神社の御由緒の一部として、

以下のように書かれています。

「御神領は、天文・天正年間には

623町余り、豊臣秀吉時代に

小早川秀包公

(毛利秀包・久留米城主)より 一千石、

慶長6年に筑後国主

田中吉政公より 一千石、

江戸幕府上使

松倉豊後守重政より 一千石、

久留米城主 有馬豊氏公より

二百五十石、

柳川城主 立花宗茂公より

五十石の寄進があり、

総高三千三百石を領有していました。」

これを読むと、涙が出るほど(笑)

戦国末期から江戸初期の

そうそうたるメンバーが、

名を連ねていますね!

そして、この文中で驚いたのが、

「松倉豊後守重政」の名前です。

豊臣政権時代、

奈良県の五條では善政を敷き、

今もなお地元の人々から敬愛され、

彼の顕彰碑まで建てられています。

その後、徳川時代の領地、

長崎県の島原では、領民を苦しめ、

悪政の権化のように、

疎まれている人・・・

そんな松倉豊後守重政が、

江戸幕府の信任厚く、

その上使にもなっていて、

水田天満宮へ一千石も

寄進していたとは・・・

ますます、この人に

興味が湧きまくりです(笑)

参道

本社に参拝する前に境外社である

月読宮に引き込まれた僕たちは、

ようやく参道に向かいます。

月読宮を背後にして、

一の鳥居など社頭を撮影。

参道からの光景。

二の鳥居の肥前鳥居とクスノキ群。

参道横の灯籠に盃状穴発見。

肥前鳥居の向こうには、

楼門が見えています。

「石造明神鳥居」。

詳しい案内版では、

「慶長十九年(1614年)

田中吉政の四男、忠政が奉納しました。

本来、形式は「肥前型鳥居」でしたが、

安永七年(1778年)の修理で、

「明神型」に変えられました」

このように書かれています。

しかし、柱、笠木と島木、貫の

ブロック構造は、

全く肥前鳥居のそれと同じで、

柱のテーパー(先細り)も

肥前鳥居そののままです。

笠木の両先が尖っていないので、

明神型とされたのでしょうが、

ここは頑固に(笑)敬意を持って

肥前鳥居と書いておきます。

昭和2年奉献の石橋。

真横から。

石橋を渡ったところにある

文政四年(1821年)奉納の灯籠。

左側の対になる灯籠は、

文政十年(1827年)の奉納。

楼門。

楼門前のスマートな狛犬。

吽形。

楼門を守る狛犬の歯が凄い!

素晴らしい彫刻です。

御社殿へ

楼門をくぐり御社殿へ。

拝殿前。

水が湧き出るタイプで、

すこぶる清潔な手水鉢。

拝殿前右側の狛犬や狛鷽たち。

同じく左側。

拝殿。

参拝。

唐破風の庇下の恵方板にも

梅の御神紋が描かれています。

杮葺(こけらぶき)屋根の

拝殿の両脇には、

唐破風の車寄せが配置され、

贅沢な作りに感動です。

拝殿向かって左前の心字池。

水上舞台で何が踊られるのかな?

本殿。

肥前狛犬

本殿玉垣内には、

肥前狛犬が鎮座しています。

僕は何度か来た事もあり

ここにいらっしゃる事は知っていましたが、

肥前狛犬は、何度見ても飽きません。

格子窓から中を撮影。

案内には以下のように書かれています。

「本殿の北東に安置する狛犬は、

肥前型狛犬といい、

素朴で愛らしい表情が特徴的です。

背中に慶長15年(1610)の

銘があり、もとは、

本殿裏の玉垂宮前にありました」

背中に銘がある肥前狛犬は、

かなり珍しい貴重なものでしょう。

そして、本殿の「北東」と言えば、

艮(うしとら)の方角、

「鬼門」にあたります。

この位置に移動されたのは、

本殿の鬼門を肥前狛犬に

守ってもらうという意味も

込められていたのかも知れませんね。

横から撮影。

向かって右側のアップ。

左側をアップ。

境内社

水田天満宮の境内社と言えば、

人気恋愛スポットの「恋木神社」

(こいのきじんじゃ)が

圧倒的に有名ですが、

ここでは、

「その他」の境内社のみを紹介し、

恋木神社は、次回のブログで、

満足行くまで(笑)書くことにします。

天子神社、八十御霊神社、廣門神社。

今宮神社、今尾神社、荒人神社。

筆の神様、若宮神社。

靖国神社。

国を守って亡くなった方々を祀るに

ふさわしい総檜、流造の立派な本殿。

玉垂命神社。

日吉神社。

拝殿前でツーショット。

久しぶりの水田天満宮、

新しい発見ばかりです(笑)

 

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