海軍航空隊玄界基地之跡(糸島市)

 

忘れていた?

海軍航空隊玄界基地之跡を訪問したのは、

令和7年8月13日のこと。

定年退職後の悠々自適な生活とは

全く無縁な僕は、

お盆休みなどはないシフト制ですが、

たまたまこの日が休みだったので、

盆休み中の妻と

気になっていた糸島市の

玄界基地へ行く事にしたのです。

今考えると13日は、

妻のラッキーナンバー「13」と

被っていて、

実際に、

レンタカーのガソリン代がタダになる

という前代未聞の超ラッキーな

出来事もあったのですが、

お盆の方がクローズアップされ、

全く忘れていた気がします(笑)

船越の納骨堂

平成15年に建立された

海軍航空隊玄界基地之跡碑は、

かつて指揮所のあった

納骨堂の横にあります。

僕たちが訪問したのはこの図の中にある

船越という地区で、

航空隊は他にも久家、香月、

松末、新町、岐志に配置されていました。

納骨堂(指揮所跡)に到着。

お盆という事で、

地元の方々が次々とお参りされていて、

僕たちもここに来られた感謝と

御英霊の方々を思いつつ参拝しました。

納骨堂の側面へ。

石碑に到着。

「海軍航空隊玄界基地之跡」

「碑文

此の地は太平洋戦争末期昭和二十年春

第六三四海軍航空隊本隊玄界基地として

開設され

前進基地として鹿児島県牛根村に

桜島基地を置き

両基地より奄美大島古仁屋基地を

中継基地として

菊水作戦に参加し水上爆撃機瑞雲隊による

沖縄周辺の敵艦船夜間攻撃を敢行すると共に

海軍航空史上初の零式水偵雷撃隊を編成し

本土決戦に備えた

最大の秘匿海軍航空隊基地の跡である

此に歴史を後世に伝え

平和日本の尊い礎となられた

若き海鷲の鎮魂と世界の恒久平和を

祈念し此の碑を建立する

平成十五年八月吉日

記念碑建立賛同者一同

第六三四航空隊

在隊者一同」

志摩歴史資料館の案内では、

「終戦から57年経った

平成14年(2002)7月、

元634空・瑞雲の

偵察員であった梶山治氏が、

その当時を回想した著書

「瑞雲飛翔」を志摩町に寄贈したことを

きっかけとして、調査が始まり、

石碑の建立となった」

このようにありましたので、

もし、梶山治氏が回想しなければ、

僕たちはここに来ていないでしょう。

そう考えると、

辛い過去であっても

後世に伝えてくださった事は、

奇跡的な事であり、

また感謝すべきものです。

梶山さん、

本当に有り難うございます!

石碑の裏側。

ここで運用されていた2種類の水上機、

「瑞雲」と「零式水上偵察機」の

図面や諸元が記されています。

最下段にさり気なく

「エンジン「金星」54型に換装時、

燃料タンクに自動消化装置が

取り付けられ、

海軍機では瑞雲機のみであった」

このように記されています。

米軍には普通にあった自動消化装置が、

瑞雲にも付いていたとは驚きです。

志摩歴史資料館で紹介されていた

自動空戦フラップ、

急降下爆撃用のダイブ・ブレーキと合わせ

当時の最先端技術てんこ盛りの

水上爆撃機だったのですね。

「玄界基地記念碑の説明」

内容は前述したのと

被るので割愛します。

納骨堂の基礎部分には、

海上から駐機場まで

機体を引き上げるために使った

レールが保存されています。

レールをアップ。

戦時中の錨。

戦時中のポンプ「大黒号」。

俵の上に乗った大黒様・・かな?(笑)

船越湾・加布里湾

次に納骨堂(指揮所跡)から海側へ。

実際は、

生松天神社への参拝が先でしたが、

話の流れを考えれば、

いきなり海側に行った体で書くのが、

ベターでしょう(笑)

納骨堂を背にして海岸(漁港)へ。

海風が気持ちいい〜!

加布里湾(船越湾)を挟んで対岸の

「松末基地跡」方面の風景。

リアルタイムで

Googleマップをスクショ。

湾を挟んだ対岸が松末方面です。

この時の気温、

33度もあったのか〜(汗)

こちらは納骨堂のある船越方面。

加布里湾(船越湾)の風景を動画で撮影。

80年前は、

本土決戦前の暗く重い海・・・

しかし今は、

戦争など思いもつかない

のどかで平和な海・・・

バトンを繋いでくださった

偉大な先人達に感謝です。

岩壁近くで見つけた古い碇。

これも航空隊時代のものでしょうか・・

漁船と船越湾。

いや〜のどかだ〜!

ここでのどかさと一緒にツーショット。

車に戻りつつ納骨堂の遠景を撮影すると

お堂の上には龍神様の

笑顔のような雲が見えています・・・

80年前、ここには

戦闘指揮所としてテントが張られ、

決死の覚悟で沖縄に向かう搭乗員が

整列していたのでしょう・・・

ここに来ることが出来て良かった・・・

 

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